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2022.12.28 行政情報

デジタル化対応で法改正が目白押し…22年通販行政動向まとめ

2022年は改正特定商取引法の施行、取引デジタルプラットフォーム(DPF)消費者保護法の施行など大きな動きがあった。12月に入ると、景品表示法改正やステルスマーケティング規制の検討会報告書が立て続けに取りまとめられた。デジタル社会への対応を背景に、新たな施策が着々と進められた22年の行政動向を振り返る。


取引DPF消費者保護法と改正特商法の施行


 取引DPF消費者保護法が5月1日、施行された。DPF運営業者に、出店者と消費者が円滑に連絡を取れる措置などを努力義務として課した。

 施行から1カ月後の6月2日には、同法に基づく取引DPF官民協議会の初会合を開催。消費者庁からは同法の施行状況、各業界団体からは今後の課題が報告された。危険な商品の削除要請が出始めるなど、一定の効果が見られた。

 6月1日の改正特商法の施行も話題となった。通販の定期購入契約をめぐる消費者トラブルが後を絶たないことを受けて、申し込み書面やネット通販の最終確認画面に、6項目の表示を義務づけた。直罰規定の導入など、悪質業者への対策も盛り込んだ。

 しかし、現在のところ、法改正の効果は明確でなく、定期購入契約をめぐる消費者トラブルの減少は見られない。

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<取引DPF消費者保護法>
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動き出したアフィリエイト対策


 アフィリエイト広告の対策も動き出した。消費者庁は6月29日付で、景品表示法に基づく「事業者が講ずべき景品類の提供および表示の管理上の措置についての指針」を改正した。

 アフィリエイト広告の制作はアフィリエイターが担うが、指針では広告主が責任を負うことを原則とし、適切なアフィリエイト広告を展開するために広告主に求められる取り組みを説明している。

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アップセル・クロスセルめぐる新たな問題


 これらのほかにも、通販業界に直結する動きがあった。内閣府の消費者委員会は9月5日、「SNSを利用して行われる取引における消費者問題に関する建議」を公表した。

 SNSの利用でトラブルに巻き込まれる消費者の増加を受けて、消費者庁に対し、特商法による執行の強化を要請。また、SNSを利用して商品を販売する事業者に、特商法で広告への記載を義務づけている表示項目をSNS上でも表示させるように求めている。

 12月に入ると、通販のアップセル・クロスセルをめぐる新たな問題が表面化した。消費者庁が11月30日に公表した「特定商取引に関する法律施行令の一部を改正する政令(案)」で、電話勧誘販売の規制強化策が打ち出されたためだ。テレビショッピングなどの注文時の電話で、別の商品を勧めたり、定期購入を勧めたりする行為も電話勧誘販売に該当すると新たに規定した。

 業界内には戸惑いの声もあるが、改正の背景には、テレビ・ラジオショッピングなどを見て、商品を注文するために電話した消費者が、不意打ち的にトラブルに巻き込まれるケースが多発していることがある。このため、(独)国民生活センターでは、消費者に向けて注意喚起を行っている。

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業界に衝撃、機能性表示食品の広告を一斉指導


 22年には機能性表示食品の広告の一斉指導が行われ、関係業界に衝撃を与えた。消費者庁は3月31日、認知機能に関する機能性表示食品の販売事業者115社(131商品)に対し、表示の改善を指導した。

 市販されている関連商品の半数以上で、景品表示法や健康増進法に抵触する恐れのある表示が見つかったことになり、機能性表示食品の販売事業者にとって広告を見直す機会となった。

 新たな広告手法の台頭やデジタル化の進展を受けて、消費者庁は12月5日、「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」を改正した。

 「妊活」「腸活」の表現が取り締まりの対象となること、アフィリエイト広告の考え方、成分広告の取り締まり方針などが追記・拡充された。

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景表法改正、ステマ規制の報告書を取りまとめ


 2022年の“大トリ”は、消費者庁の「景品表示法検討会」と「ステルスマーケティングに関する検討会」が、それぞれ報告書を取りまとめたことだ。

 景表法改正の柱の1つに、「確約手続き」の導入が挙がった。これは、行政と事業者が合意した上で、事業者が自主的に表示を改善するというもの。従来の行政指導と行政処分に、新たな選択肢が加わる。

 違反を繰り返す悪質業者に対しては、課徴金の割り増し算定率の適用、景表法への直罰規定の導入などを盛り込んだ。報告書を受けて、消費者庁は来春の国会へ改正法案を提出する計画だ。

 「ステルスマーケティングに関する検討会」の報告書は、ステマを景表法の告示に加えることを提言。これにより、事業者の広告であるにもかかわらず、インフルエンサーなど第三者の評価であると思わせる広告も、措置命令の対象となる。今後は公聴会の開催、消費者委員会の諮問・答申などの手続きに移る。

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 (木村 祐作)






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