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2022.08.06 コラム

LTV(LifeTimeValue/ライフ・タイム・バリュー)とは? 計算式やSaaSマーケティングに必要な理由を解説

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 マーケティング用語の「LTV」は、「Life Time Value(ライフ・タイム・バリュー)」の略で、「顧客生涯価値」とも呼ばれます。特定の顧客から生涯にわたって得られる利益を意味します。海外では「Customer Lifetime Value (CLV) 」と表記されることも多いですが、意味はLTVと同じです。本記事では、SaaS型のビジネスモデルでLTVを意識する重要性や具体的な計算法を解説します。サブスクリプション型のビジネスであれば、月額費をその月間の解約率で割ることで計算できます。具体的な計算例やLTVを基に広告戦略を判断する方法について、くわしくみていきましょう。(2021年3月初出/2022年8月改稿)


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マーケティング用語LTVの意味と重要性

 まず本記事でご紹介するLTVとはマーケティング用語であり、医療や不動産、投資などの分野で用いられるLTVとは意味が異なるため、注意してください。

*=医療・呼吸器・看護・太陽光・担保・住宅ローン・リート・reit・ローン・不動産・借入・投資で用いられるLTVについては本記事では取り扱いません。なお資産運用関連で使われるLTVはLoan to Value=総資産有利子負債比率で別語。

 マーケティング用語のLTVを一言でまとめると下記の通りです。
  • 「顧客が生涯(=サービスを利用し始めてから終わるまで)を通じて会社にもたらす利益」
 つまり、「顧客が特定のサービスを利用し続けたとき、そのサービスに支払う金額の総額」ともいえます。

【LTVの概念が登場する例】

 ある顧客がA社で通信回線とあわせてスマートフォンを契約しました。この顧客は、「ほかの会社の商品と比べて、A社は料金も安くサポート体制が充実しているため、とても使いやすい」と感じました。

 その顧客は次に携帯電話を買い換えるときも、A社にしようと思いました。

 このように、1人の顧客と長い付き合いをしていく施策として、LTVが注目されています。この背景には、新規顧客の獲得競争が激化していることがあります。今から新しい顧客を獲得するよりも、既存の顧客の満足度を高め、生涯的に得られる利益を増やしていくことの重要性が再認識されているのです。

 また、既存の顧客が商品をリピートで購買する確率は60〜70%ともいわれますが、新規の見込み客であればその確率は20%以下にまで落ち込みます。つまり、既存の顧客の満足度を上げて、次なるニーズを満たすことができれば、企業としてのROI(投資利益率)も高まることになります。

 これから会社の売上を伸ばしていきたいと考えている方は、広告予算を増やして、新規顧客を獲得することだけではなく、LTVを増やして売り上げを守ることも考えるべきです。

EC業者が実践すべきLTV施策例

 Eコマース(EC)の分野でLTV施策として考えられるのは次の通りです。各例を参考に、自社で取り組めそうな施策を考えてみましょう。

【施策1】ロイヤリティ・プログラム

 顧客が商品やサービスを購入するたびに報酬を与えることが大切です。一般的なのは、買い物金額に応じて付与されるポイント、そのほかに階層(シルバー会員やゴールド会員など)を加えたり、有料オプションを導入することで無料会員は受けられないサービス提供をしたりすることも効果的です。たとえば、Amazonでは、有料会員(プライム会員)と非会員では年間の消費額が大きく異なることがわかっています。
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【施策2】メールマーケティング

 誕生日のお祝いに合わせたメールや季節の移り変わりにあわせたメールなど、とにかく顧客と定期的にコミュニケーションを取りましょう。通常のお知らせメールとは別にすることで、「自分に向けられたお知らせである」ということを意識してもらうことが重要です。
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【施策3】サイト上のUX改善

 支払いまでのプロセスは円滑かどうか、カスタマーサービスの対応品質に顧客は満足しているか。返品は簡単にできるか。顧客がサービス利用時に体験することの質を根本的に改善することは、LTVに直結します。また、「かご落ち」(買い物カゴに商品が入ったままの状態)を改善する際にはリマインドメールを用いる方法もあります。
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【施策4】バリエーションの見直し

 顧客の需要に合わせた販売方法になっているのか見直すことも大切です。定期配送やまとめ買いのオプションなど、消費財の場合は顧客が継続して使いやすいような選択肢があるかどうかを見直してみましょう。サイトやメールマガジンなどから顧客の声が届くようにすることで、ファン層からの要望をダイレクトにつかむことができます。クロスセルやアップセルなどが活用できないか折に触れて社内で協議することも重要です。
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戦略的に広告予算を!LTV計算式

 LTV施策の効果測定をするために、下記の計算式を知っておきましょう。

 LTVの計算方法はいくつか種類がありますが、特に知っておきたいのが「SaaS型=サブスクリプション・定期購入型のビジネスモデル」で利用される計算方法です。

 一般的に、新規顧客を獲得するためには広告を出して集客するのが主流です。しかし、近年はマーケティング手法が変化してきており、新規顧客へのアプローチを増やすよりも、LTVを重視した施策(現在取引をしている顧客へのアプローチを行うこと)への期待値が高まっています。また、広告を出すよりもLTVを重視した施策の方がコストパフォーマンスが高いことも少なくありません。

 実際に数値で確認するために、LTVの計算方法が役立ちます。以下の計算式で、「LTV施策で得られる利益」と「顧客獲得費用(CAC)」、どちらが高いか比較することが可能です。
【計算式】 LTV=ARPU(顧客の平均月単価)×粗利率÷商品の解約率
 この公式だけではわかりにくいため、下記の例をみてみましょう。

 まず前提として、「ARPU=1,500円」、「粗利率=80%」、「解約率=3%」とします。CAC(カスタマーアクイジションコスト=顧客を獲得するための広告投資金額)を5,000円とした場合、以下の計算式になります。
【計算例】 LTV=[ARPU:1,500円]×[粗利率:80%]÷[解約率:3%]=40,000円
つまり、「CAC:5,000円<LTV:40,000円」となり、LTVがCACの8倍を超えているため、広告投資をするよりも、1人の顧客のLTVを増やすことで8倍以上の利益を得ることになります。

 実際のビジネスは、上記のケースほど単純ではありませんが、計算をすることで、新規顧客を獲得するために広告投資を増やしたほうがいいのか、現在繋がりのある顧客のLTVを高めていったほうがいいのか、ビジネスの方向性を確認することができます。

LTVに関するよくある質問(Q&A)

Q.LTVアップは何からはじめたらよい?

 LTVを上げるためには、下記の5つのポイントを重視する必要があります。
  1. 購入頻度を上げる
  2. 顧客の獲得費用を下げる
  3. 平均購入単価を上げる
  4. 維持費用を下げる
  5. 継続期間を伸ばす
 上記のプロセスを簡単にまとめると、「無駄な費用を減らし、販売数を増やす」ことです。

 ただ、広告投資を減らしすぎると新規獲得の機会損失が生まれるリスクがあります。また、購入単価を上げるためにプロモーションを増やしすぎると、顧客が離れてしまうこともありますので、適切な範囲で行うようにしましょう。

 また、LTVの計算結果がマイナスにならないように常に注意をしましょう。マイナスになる場合は、LTVどころか通常の利益にも問題が生じます。

Q.そもそもLTVを計測する理由は?

 投資すべき広告費が具体的にわかる点がメリットです。たとえば、広告費を投下ししている商品やサービスのLTVが良ければ、顧客獲得単価がプロダクトの金額を上回っていても、広告投資する意義があると判断できます。また、新規顧客を獲得するよりも、既存顧客のほうが購買率が高い傾向にあるため、LTV施策を行うのは、長期的に顧客獲得へのコストを下げることにつながるのです。

Q.LTVを改善するツールはある?

 さまざまな企業が、LTVの改善ツール提供されています。その一例として、NTTドコモと博報堂が共同開発した「ファンコネクトSP(TM)」があります。

 ファンコネクトSP(TM)は、ドコモが保有しているdポイント会員のデータをもとに、行動履歴や属性を分析して、より費用対効果の高い広告を配信できるサービスです。

 ユーザーに対して継続的なキャンペーンを提供することで、長期的なファンを獲得できる魅力があります。動画配信やdポイントが獲得できるキャンペーンを定期的に配信し、顧客の満足度を常に高く保つことができることだけでなく、ドコモ関連の商品への誘導も行いやすいため、幅広い面でメリットがあります。

Q.LTVを計算するときの解約率は?

 LTVの計算で使う「解約率」ですが、サブスクリプションの場合は一般的に「カスタマーチャーンレート」の計算方法を利用します。月額をその月間の解約率で割ることで簡単に導き出せます。
【計算式】 カスタマーチャーンレート(%)=[期間中に解約した顧客の数÷期間の開始から測定している顧客の数]×100
 例えば、4月初月の顧客の数が5,000人で、4月中に解約した顧客が500人とのデータが出たとします。上記の計算式に当てはめると、「(500÷5,000)×100=10%」となり、解約率は10%です。

 ただ1点、注意することがあります。例えば、4月から5月の期間は5,000人の顧客を獲得し、5月から6月の期間は1,500人の顧客を獲得したとします。解約人数が同じ500人とした場合、合計期間の計算式は、[ 4月:5,000+5月:1,500-解約数:500 ]=6,000(顧客数)から、下記の通りになります。
  • (500÷6,000)×100=約8.3%
 形式上は10%から8%に減ったように見えますが、解約数を見ると数字は減っていません。こうした事象によって、正確な評価が出来ていないケースがあるので、注意しましょう。

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