ヘルプデスクとは、各種問い合わせ対応の仕事それ自体や業務を担当する企業内の部署など意味する言葉です。近年IT業界を中心に頻繁に使われるようになりました。業務内容はクレーム対応を含む顧客や社内のサポートで、高いスキルも求められます。(2021年3月初出/2022年11月改稿)
ヘルプデスクとは?役割や機能、業務内容
ヘルプデスクの業務内容は、自社システムや製品に不具合があった際、社内外からの問い合わせに対応することです。また、顧客に自社のツール提供を行っている企業であれば、製品の使用方法のガイドやトラブルシューティングなどの業務を行います。
ヘルプデスクは、IT関連の知識を中心に「ユーザーの分からないこと」を全般的にサポートする職種ですが、具体的には例えば以下のような仕事内容があげられます。
- ・問い合わせやシステム障害の対応
- ・新規ユーザーの登録方法
- ・パソコンなどハードウェアの操作方法
- ・ソフトウェアのインストールや操作方法
- ・サーバーやネットワークの環境設定
社内外のさまざまな困りごとを速やかにヒアリングし、的確な情報を伝えることが求められます。技術的なサポートをするうえで、該当ジャンルでの専門知識も欠かせません。
▽ヘルプデスクに必要な資格は?
ヘルプデスクとして働くために必須の資格はありませんが、「ITパスポート」や「基本情報技術者」の資格を持っていると優遇されることが多いようです。
そのため、ITに関しての知識や技術的なスキルアップを目指したい方にとっては非常にやりがいを感じられる職種であるといえます。
また、マニュアル通りではなく、専門知識をもとに問題解決に導くための円滑なコミュニケーションスキルが必要です。普段から人とコミュニケーションを取ることが好きな人や、丁寧かつこまかい説明ができる人がヘルプデスクに向いている人といえるでしょう。
日本でもどんどんIT化が進み、ヘルプデスクの需要が高まっています。今までヘルプデスク専用部署がなかった企業にも、担当部署の新設や強化するためにアウトソーシングや専用ツールの導入が進んでいます。
カスタマーサポートなどとの違いとは?
ヘルプデスクと似た職種に「カスタマーサポート」や「コールセンター」があります。どれも同じようにユーザーのサポートを行うことから、「呼び名が異なるだけ」と思われがちです。実際に混同して使っているケースもあるようですが、それぞれ内容は微妙に異なります。
まず、コールセンターはカスタマーサポートの一部でもあり、オペレーターが電話を通じて顧客をサポートすることを指すのが一般的です。その一方で、カスタマーサポートは、メールや電話、チャット機能など、さまざまな問い合わせ経路に対応していることが一般的です。どちらもサービス内容の確認やクレームに対応することが主たる業務内容のため、冷静にコミュニケーションを図り、顧客満足に繋げるスキルが求められます。
カスタマーサポートとコールセンターは、社外からの問い合わせやクレーム対応の窓口として顧客対応をすることに対し、ヘルプデスクは社内外からの専門性の高い問い合わせに対し、より専門的な立場でユーザーをサポートします。
また、ヘルプデスクと非常に似ている「サービスデスク」という言葉もあります。どちらもシステムなどの障害や使い方について、不明点が生じた社内外のユーザーからの問い合わせに対応します。
両者の異なる点として、ヘルプデスクはユーザーからの困りごとを解決することを主目的とすることに対し、サービスデスクは問い合わせ対応に加え、システムの新機能や調査などの積極的なコミュニケーションをとることまでも含む意味として使われる場合が多いです。
ヘルプデスクと似た職種に社内SEが挙げられることがありますが、後者はIT関連のシステムの導入から運用までを支援するのに対し、ヘルプデスクはトラブル時に問い合わせ対応を行うことが一般的な業務の定義とされています。
近年ではIT化や新技術が進み、これらの職種をアウトソーシングやツールを導入し、ユーザーからの問い合わせを効率化させる企業が増えているため、自社での導入を早期に考えておく必要があるでしょう。
目的別3選!おすすめのヘルプデスク設置法
ヘルプデスクは企業のビジネスを発展していくうえで重要な存在ですが、業務範囲が広く、人手不足が課題となっています。
需要と供給のバランスを保つためには、ヘルプデスクの業務の効率化が必須となります。
ここでは、目的別におすすめのヘルプデスク設置方法をまとめました。 まずヘルプデスクの外注サービスを選ぶうえで、自社に必要な条件を明確にしておきましょう。
▼ヘルプデスクを選ぶ際の基準
1 オンサイト型かオフサイト型か
オンサイト(常駐型)であれば、社内での情報共有が用意になり、緊急時にも対応しやすいというメリットがありますが、社内でのスペース確保など事前準備が必要です。一方で、オフサイト型であれば場所の制約を受けないため、複数のヘルプデスクスタッフが稼働しやすくなります。
2 対応可能な範囲
365日対応なのか、夜間や休日の対応も可能なのかは必ず事前に確認しておきましょう。
●自社内に部署として新設したい
自社内にヘルプデスク部署として新設する場合、求人などで人材の確保をすることが必要です。
IT事務やコールセンターとしてのサービスの経験や、社内SEやインフラなどの技術者としての経験がある人は即戦力になります。
また、SES(システム・エンジニアリング・サービス)としてIT人材を派遣している企業から人材を紹介してもらうことで、より自社ニーズにあった人材の確保が見込めるでしょう。
●アウトソーシングしたい
ヘルプデスク業務を外部委託する最大のメリットは、専門的ノウハウを最大限に活用できることです。
アウトソーシングを業務委託として請負っている企業は、エスカレーション業務を専門的に行っているため、一から教育する必要がなくとも業務フローを明確に理解しています。そのため、人材育成にかかるコストを下げることが可能です。
・オンライン上でヘルプデスクを外注できるおすすめのサービス
サービス名 |
【HELP YOU】優秀な人材がコア業務を代行 |
企業名 |
株式会社ニット(総務省「テレワーク先駆者百選」認定企業) |
価格 |
10万円/月〜 |
●サービス導入で対応したい
ヘルプデスクを新設する上で、人材確保とあわせて外部ツールなどを使用することもおすすめです。ここでは業務効率化に役立つ管理ツールを紹介します。
▽FAQ整備でヘルプデスク効率化!
サービス名 |
【Helpfeel】 |
企業名 |
Nota株式会社 |
価格 |
※個別問い合わせ |
FAQ整備よってヘルプデスク・カスタマーサポートセンター運用を効率化する方法があります。「ストレス」「人材難」といった課題はありませんか?
問い合わせ件数64%削減も実現したFAQシステム「Helpfeel」がそんな課題解決にこたえます。
▽チャットボットに丸投げ!
サービス名 |
【LogicalMind】 |
企業名 |
株式会社マインドシフト |
価格 |
※個別問い合わせ |
お客様のお問合せにチャットを使って自動応答するAIチャットボットサービスです。365日24時間、簡単な質問には待たせるとことなく対応します。簡単の質問と回答(Q&A)があれば、すぐ利用できます。顧客対応以外でも、蓄積されたログデータをマーケティングデータとして活用いただいたり、コールセンターにおいては、対応履歴をQ&Aとして蓄積して、現場の対応マニュアル用としてもご利用いただけます。また、Q&Aの代りにドキュメントデータを使って回答できる機能を保持。
▽問い合わせ一元管理で効率化!
サービス名 |
【Re:lation】 |
企業名 |
株式会社インゲージ |
価格 |
¥12,800/月〜(別途初期費用¥15,000) |
メールやステータス管理などを行うことができるSaas型ツールです。
過去の問い合わせを瞬時に把握したり、対応漏れを防ぐための機能が備わっています。
よくある質問
Q1.予算がないが自力でもできない。フリーで使えるサービスはあるか
A1.
上記で紹介したように無料プランを提供しているサービスはいくつかあります。
また、多くのサービスは有料プランだけでなく、初月無料や長期間無料という期間を設けています。
「ヘルプデスクの業務を効率化したいけど、コストを余りかけられない」という場合、まずは無料期間を使って導入してみることをおすすめします。
Q2.ツールを導入したがあるが使いこなせなかった
A2.
管理ツールは、幅広い業務を担うヘルプデスクの負担を減らすために、さまざまな機能が付いています。
ユーザーの目的に応じて機能が選べる仕組みになっていますが、あれもこれも導入しようとするのはあまりおすすめできません。
やりたいこと以上の機能を持つツールを導入する必要はあるのか、まずはツールを導入する目的を明確にし、どんな機能が必要なのかを明確にしましょう。
ヘルプデスクについてまとめ
ヘルプデスクは企業と顧客を繋ぐための中核となる存在です。専門的な立場からシステムについての問い合わせに対応するため、ITに関する知識やコミュニケーションスキルは欠かせません。
前述の通り、ヘルプデスク業務を自社に導入するための方法はいくつかあります。自社の予算などにあわせて、社内外で人材を確保したり、業務改善ができるツールを導入したりして、業務効率化を実現することが大切です。
自社のヘルプデスクの役割を明確にし、業務の効率化をはかることで、コスト削減やさらなるビジネスの発展が見込めます。
ヘルプデスクに関するお役立ち資料の紹介
自社でのヘルプデスクスタッフの内製が難しい場合は、ツールや外注サービスの活用も検討しましょう。下記の資料ではそれぞれのサービスについて詳しく解説しています。
ヘルプデスクに関するお役立ち記事紹介
"ヘルプデスク"のニュース検索結果
※この続きは、通販通信ECMO(エクモ)会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。
ログインはこちら
通販通信ECMO(エクモ)会員登録はこちら
旧「通販通信」サイトの会員情報及び「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO(エクモ)会員」としてログインできません。
旧「ECマッチング」サイトの「ECマッチング会員(ECサイト運営者)」につきましては、そのまま「通販通信ECMO(エクモ)会員」としてご利用いただけます。
© Copyright UNIMEDIA INC.