2021.07.18 コラム
【資料付】トークスクリプトの作り方とは?ツール活用や委託という手も
トークスクリプトとは、BtoB営業やBtoCにおける電話勧誘(テレマーケティング)時のマニュアル(台本)という意味です。この記事ではトークスクリプトのクロージングまでの構成や作成方法、ツールによる作成や委託などまでについてわかりやすく紹介します。
トークスクリプトとは?構成の定石
トークスクリプトとは、テレマーケティングなどで営業が顧客に対して話をするときの「台本」の役割を持っています。過去の営業トークから考えられる顧客の反応やクロージング(商談を成約にまとめること)で上手くいったポイント、よくある質問やアウト(断り)に対しての対処方法などをふまえ、最適な営業トークの流れをまとめたものです。
そのためワンパターンの会話ではなく、フローチャートのようにいくつものパターンに会話内容が枝分かれしているトークスクリプトが一般的です。新入社員が実際に営業を行うための研修マニュアルとして活用されることも多いことでしょう。
またトークスクリプトのメリットとしては、トーク内容をデータ化することで社内への共有も容易であることがあげられます。共通の営業トークをそれぞれが認識していくことで、指導しやすくなるという利点も考えられます。
最近ではテレワークに切り替えている企業も多く、対面での営業から電話やオンラインでの営業が増えてきた影響もあり、トークスクリプトの重要性が注目されている傾向があります。トークスクリプト自体は以前からあったものですが、再度営業トークの見直しを行う目的で取り入れられているようです。
以下にアウトバウンドコールのトークスクリプト構成におけるフローチャートについて記載しています。BtoB営業とBtoC(通販の勧誘電話など)を比較するとゴールが微妙に異なるため、それらを分けて解説していきますが、アウトバウンドコールの場合は大枠はどちらも同じとなります。
◇BtoCなど電話のみでCVをめざす場合
BtoCでは健康食品や化粧品などといった商品通販でアウトバウンドコールを行うケースが考えられます。その場合のCV(ゴール)は「購入」となることが多いでしょう(お試し商品などを含む)。
このようなBtoC向けの電話営業を行う場合の一般的なトークスクリプトの例と流れについて紹介します。
(1)身元を正確に明かす
知らない人から突然電話がかかってくるだけで、一般の顧客は緊張し、身構えることが予想できます。そのため、まずは企業名と自分の名前、サービス概要などの身元について、はっきりと明かすようにしましょう。
(2)対象者がいるか確認
商品やサービスの対象となる人がいるかを確認します。例えば中年女性をターゲットとした商品の場合、電話を取ったのが男性や子どもであれば「お母さまは御在宅でしょうか?」などのトークを入れるようにしましょう。
商品説明をしたのに対象ターゲットとなる人がいなければ、時間の無駄になってしまうため、冒頭で聞いておくことをおすすめします。
(3)導入説明トーク
会話のつかみとして、商品やサービスで利用することで解決できる悩みを持っているか質問してみましょう。例えばダイエット商品を売り込む場合は、「ダイエットや健康についてご興味(悩み)はございませんか?」といった内容です。
ここで興味を持ってもらえると話を聞いてくれる可能性が高まります。最初のつかみが上手くいかず、営業できないといったケースも多いため、商品やサービスに合わせて最適な導入トークを考えることが大切です。
(4)プッシュ/ヒアリングを行う
説明トークで商品に興味を示してもらえた場合は、さらにクロージングにつなげられるよう商品をプッシュしてもよいです。具体的な活用方法や効果などを説明するとよいでしょう。
興味を示さないけれど話を聞いてくれる(可能性がありそう)という顧客の場合は、ヒアリングを進めて、アプローチできるポイントがないか探すことが重要です。
(5)クロージング
「今購入すると増量キャンペーン中」など、顧客が商品を購入する後押しとなるトークを行うと効果的です。クロージングトークに関しては、特に訴求が強い内容で組み立てることが大切です。
BtoC向けのトークスクリプトでは、顧客の多種多様な反応を想定して組み立てていくことがコツです。過去に成約に繋がりやすかった訴求やアプローチを活用するとよいでしょう。
◇BtoBなどアポ取り付けのフロー
BtoB営業の場合、電話での購入を促すことではなく、訪問アポイントや資料請求などのCVに誘導することがゴールとなります。そのためBtoCとはゴールが異なります。
営業担当だけではなく、インサイドセールス担当が架電を担当するケースもあります。また営業先の担当者の名前が分からないため部署名や担当で取次ぎをお願いすることが多いため、担当へ繋いでもらうための丁寧なトークも重要となります。
(1)身元を正確に明かす
BtoCと同じですが、まずは自分の企業名や目的を明確に伝えましょう。電話先の企業も一日何度も営業電話を取っている可能性があるので、できるだけ丁寧に、かつ明確に目的を伝えることがポイントです。
(2)対象者がいるか確認
話をしたい部署の担当者がいるかを確認します。マーケティング商材であればマーケティング担当者、採用媒体などであれば採用担当者といった形になります。
スムーズに繋いでもらえることもありますが、不在と言われることも少なくないため、担当者名を聞いて、後で折り返しをもらえるようトークを組み立てられるとベストです。
(3)導入説明トーク
担当者と話す際は、自社サービスや商品について簡潔に説明するトークが必要です。相手にとってどのようなメリットがあるのか、一度アポイントをとって説明する機会をもらうことはできるか、などのアプローチを行いましょう。
(4)プッシュ/ヒアリングを行う
担当者が興味を示した場合、実際に会って説明させてもらうためのアポイントを取りましょう。その場合も事前に悩みや課題などをヒアリングできるトークを組み立てると、当日営業がしやすくなります。
興味はないとはいえ、電話の話を聞いてくれる場合は、何か貢献できることはないかヒアリングを行います。アポイントを取れなくても、資料を送付させてもらえるよう担当者のメールアドレスを聞くためのトークも重要です。
(5)クロージング
できるだけ電話口でアポイントの日程を決められるようにしましょう。後でメールなどで調整したときに返信が来なかったり、日程が合わなかったりといったリスクを抑えるためです。
その場で日程を決め、その詳細を後でメールで送る旨のクロージングトークを組み立てられると次のステップに進みやすくなります。
このようにBtoB営業の場合、BtoCとゴールは異なりますが、基本的なトークの組み立て方は同じになります。これらの流れをいくつかのパターンを想定して、トークスクリプトを作成します。
スクリプトの作成ツールも
トークスクリプトは電話をかける側の企業の営業戦略や商材によって異なるため、上記の例はあくまで参考程度にして、自社内で時間をかけて作り込む必要があります。ただ、早急にトークスクリプトを作成する必要がある場合などでは、トークスクリプトを作成するツールを活用する方法もあります。
ツールでトークスクリプトを作成した場合も、営業方針や成果に応じて、常にブラッシュアップしていく必要があります。またコールセンターに電話業務を外注するケースもありますが、外注先でトークスクリプトを作成してくれる企業もあります。思ったようにトークスクリプトを作成できていないという企業は、プロに作成を委託するのも一つの手です。
▽参考記事
コンサル会社が通販会社のコールセンターのトークスクリプト監修を行った事例も紹介する記事も掲載しています。
・1年たらずで初回定期率20倍!ロート製薬‟本気”CRMの舞台裏
◇コールセンター委託に関連する資料
当サイト「通販通信ECMO」では、委託できるコールセンターの資料を多数掲載しています。コールセンター企業では、トークスクリプト作成を丸投げできるケースもあります。コールセンター企業はノウハウも蓄積しているため、アドバイスベースでも獲得効率の良いスクリプトづくりに役立つはずです。ぜひ下記資料をご参考ください。
▼【美容・ヘルスケアEC専門】お客様を離脱させない「電話接客」活用法
▼顧客ニーズに沿ったオリジナルのコンタクトセンターを構築
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トークスクリプトについてまとめ
トークスクリプトは自社の営業活動を促進させるために非常に有効な手段です。単に営業効率を上げるだけでなく、新人育成の効率化にも貢献します。
成果に応じて常にアップデートしていく必要がありますが、実際のトークを基に何度も改良していくことで、質の高いトークスクリプトを作成できるのではないでしょうか。
営業支援サービスを行っている企業では、トークスクリプト作成を外注として行ってくれる場合もあるので、自社の状況に応じて活用するのも有効です。
トークスクリプトに関する記事
トークスクリプトについて情報収集を行いたいという方向けに関連記事をまとめています。ぜひご確認ください。
・「トークスクリプト」関連記事一覧
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