2022.09.12 コラム
ナーチャリング=見込み顧客(リード)育成…その目的と方法とは?
「ナーチャリング」とはBtoBの営業の場における、「見込み顧客(リード))」育成を意味する言葉です。見込み顧客の段階から成約に近い個別交渉が可能な状態へ引き上げるまでの行為を指します。その目的やプロセスなどについて説明します。 (2021年7月初出/2022年9月改稿)
ナーチャリングとは何か?
BtoB営業におけるナーチャリングとは「顧客育成」の意味で使用されます。具体的には、自社の見込み顧客をサービス利用や購入などのCVポイントまで育成する、または既存顧客をリピーターになるまで育成することを指します。
なぜナーチャリングが必要かというと、営業活動における複数の課題解決につなげられる可能性を持っているからです。特に「購入機会の増加」と「機会損失の低減」において、大きな意義があります。
「購入機会の増加」に関しては、すでに何らかの経路から獲得した見込み顧客(リード)を保有している場合、それらの見込み顧客に対して、サービス利用や商品購入の機会を創出することで売り上げにつなげることが期待できます。見込み顧客の多くは自分から商品購入などのアクションを起こしづらい可能性があります。そのため、サービス提供を行う側から、商品購入などを促すためのアクションを起こす必要があるのです。
「購入機会の増加」に関しては、すでに何らかの経路から獲得した見込み顧客(リード)を保有している場合、それらの見込み顧客に対して、サービス利用や商品購入の機会を創出することで売り上げにつなげることが期待できます。見込み顧客の多くは自分から商品購入などのアクションを起こしづらい可能性があります。そのため、サービス提供を行う側から、商品購入などを促すためのアクションを起こす必要があるのです。
「機会損失の低減」においては、見込み顧客や既存顧客が自社のサービスや商品のジャンルに関心を持っている場合に、他社製品ではなく自社製品に関心を向けてくれるようアプローチをしておくことで、売り上げにつながる機会損失を最小限に抑えることが期待できます。そのため、定期的に見込み顧客に対するアプローチを行っていく必要があります。
これらのナーチャリングを行っていくためには、事前に見込み顧客のリード(メールアドレス等)を保有していることが前提となります。保有しているデータを活用することで効率の良いナーチャリングが可能ですので、リード見込み顧客のメールアドレス等を保有していない企業は、リード収集の方法を先に考えておく必要があるでしょう。
★関連語「インサイドセールス」
インサイドセールスとは、ナーチャリングを実行する部署や事業の大分類となります。意味が似ているため混同しやすいですが、ナーチャリングやインサイドセールスが取り組むマーケティング手法の一つ、と捉えておくとよいでしょう。
★関連語「リード獲得」
リード獲得は、見込み顧客のメールアドレスや電話番号などの情報を集めることを指します。主に資料ダウンロードやメルマガ登録などのCVポイントを設置し、収集していくことが多いです。このリード獲得をナーチャリングと同じ意味と捉えてしまう人もいますが、ナーチャリングは獲得したリードを活用する手法ですので、リード獲得はナーチャリングに事前段階と覚えておくとよいです。
ナーチャリングのプロセス
ナーチャリングを行うプロセスですが、まずはリード獲得を行っていく必要があります。例えば、メールアドレスを入力するだけでメルマガ登録や資料ダウンロードが完了する等のサービスを展開していくことです。
そこで獲得したリードに対して、電話やメール、FAXなどの手段を用いて、サービスについて個別交渉を行える状態まで顧客を育成していきます。そのアプローチ方法は企業によってさまざまですが、例としてはステップメールの配信やセミナー情報の案内、ホワイトペーパー(自社製品やサービスのポイントをまとめたいわゆる「お役立ち資料」)の作成などがあげられます。
アプローチをかけて終わりではなく、ステップメール(予め準備されたスケジュールに沿って自動的にユニークな宣伝メールを配信すること)の開封率や送信した情報に対するユーザーの反応などのデータを分析・可視化し、次の施策につなげていく必要があります。このフローを繰り返し行うことで、見込み顧客の育成を行うことができ、中長期的に売り上げを伸ばしていくことにつながっていきます。
ナーチャリングの目的は見込み顧客の育成ですが、その間にユーザーニーズの掘り起こしやサービスの認知拡大などが含まれているということも忘れないようにしましょう。
鉄板施策~ナーチャリングのやり方
次にナーチャリングのやり方について、定石となる手法を解説していきます。企業やサービスによって方法はさまざまですが、あくまで基本的なフローとして参考にしてください。
- ・フレッシュなリードに対しメール送信
- ・メール後に架電
- ・アポに繋がらない場合でも追客を行う
(1)フレッシュなリードに対しメール送信
獲得した見込み顧客のリードに対してメールを送信しましょう。ただの宣伝メールでは開封率が下がりますし、メールを開いてもらえても見込み顧客の興味を引くことはできません。ステップメールのような購買意欲を徐々に高めていけるような構成のメールを何度かに分けて送ったり、事例やデータなどを添えたメールを送ったりするなど、ユーザーに興味を持ってもらえるような内容でアプローチすることが大切です。
また上記のような手法でも、どのメールの反応が良かったかなど、結果と要因を常に分析し続けることも、効率化につながります。
(2)メール後に架電
メールを送信した後は、見込み顧客と直接話せるよう電話でアプローチをします。事前にメールを読んでいた場合、興味を持ってくれている可能性があるため、できるだけ、メールを送ってから2~3日以内には電話アプローチをするとよいでしょう。また1回の架電では不在なども考えられます。連絡が取れるまで追いかけるのが理想ではありますが、少なくとも3回程度は架電アプローチを試みましょう。
(3)アポに繋がらない場合でも追客を行う
架電の結果、アポなどに繋がらなかった場合は一定の期間をおき、再度新サービスやキャンペーンなどの新しい情報を発信するようにしましょう。タイミングによっては見込み顧客の購買意欲が高まっていることもありますので、(2)~(3)のフローは繰り返し実行していくことが大切となります。
顧客段階別のナーチャリング
★既存顧客のナーチャリング
既存顧客に対し、購入単価を向上させることを目的とした手法を取ります。
具体的には、現状検討中および前回購入した商品と比べ、より高額・上位のタイプの商品に乗り換えてもらう「アップセル」や、検討中の商品に加え、追加で関連商品を併せて購入してもらう「クロスセル」が向いています。
因みに、新規顧客の獲得と比べると既存顧客へのナーチャリングの方が容易な上に、コスト面でもパフォーマンスが良いため、非常に効率の良い施策と言えるでしょう。
★優良顧客のナーチャリング
既存顧客へのナーチャリングを経て、リピーターやまとめ買いなどの売上に大きく影響している「優良顧客」へのアプローチも欠かせません。
すでに優良な顧客ではあるものの、競合などに移ってしまう可能性は否めないため、より一層の「ファン」になってもらうことが寛容と言えるでしょう。
前回購入した商品に関連するクーポンとともにリニューアル後にパンフレットを送付するなど、より工夫を凝らしたナーチャリングを実行することが重要です。
ナーチャリングするためにリードが必要!
ナーチャリングの実践には、見込み顧客のリードが必要不可欠です。当サイト「通販通信ECMO」は、ホワイトペーパーやサービス説明資料、会社概要などの資料ダウンロードを通じたBtoBのリード獲得支援サイトです。ECサイトや通販企業をターゲットとする企業であれば、当サイトを活用して損はありません。
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質の良いリードを保有しておくことでナーチャリングも含めた、さまざまなマーケティング施策に活用することができます。リード獲得支援を検討している方は、ぜひご活用ください。
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