2026.01.13 行政情報
ネット上の「無償サービス」も消費者契約法で規制の方向…消費者庁のWG
消費者契約法の改正に向けて、消費者庁の消費者契約法検討会ワーキンググループ(WG)は1月13日、消費者がウェブサイトの閲覧などで、自分自身の「時間」「情報」「アテンション(関心事項)」を対価として事業者に提供する取引(アテンションエコノミー)の規制の方向性について議論した。
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消費者の「時間」「情報」「アテンション」が対価
デジタル取引の普及を背景に、消費者が自らの「時間」「情報」「アテンション」を事業者に提供することで、無料で提供されるウェブサイトの閲覧やSNSサービスの利用をはじめとした「アテンションエコノミー」が浸透。それに伴って、フィルターバブルやエコーチェンバーなどの問題が生じている。そうした状況を踏まえ、WGでは規制のあり方を検討する。
消費者契約法は金銭を支払う取引を前提とし、無償サービスは規制の対象外とされてきた。WG委員からは、「実態としては有償契約ではないか。金銭は支払っていないが、消費者が時間やアテンションを与えることで、(事業者は)何らかの利益を得ていることは間違いない」という声も。また、「取引課程全体にわたって、消費者側の意思決定が確保されることが重要」とし、規制のあり方として「契約の取消や無効、損害賠償などが対象となる」といった意見が寄せられた。
このほか、「ウェブサイトを閲覧中に出てくるポップアップ広告で、『5秒間この広告をご覧ください』というもの(取引)は、先行的な契約があるとは言えないのではないか」という指摘もあった。
EUの取り組みも参考
消費者庁の説明によると、EUの規則では、個人情報を提供してデジタルコンテンツの提供を受ける場合、原則として金銭を支払ったケースと同じ扱いになる。事業者・消費者間取引として、広告を見て実店舗を訪問することや、広告を見てウェブサイトをクリックして閲覧することなども該当するという。
各委員からの質問・意見に対し、消費者庁は、消費者が時間・情報・アテンションを提供する取引は契約として捉えることが可能とし、「消費者契約法で対応できるのではないか」との見解を示した。「必要以上に情報や時間、アテンションを取得する行為については、消費者側が拒絶できるようにすべきではないか」「特に依存性が高い場合、義務化が欠かせない」と説明した。
(木村 祐作)
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