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2023.08.10 行政情報

消費者委員会、チャット勧誘販売に規制求める「意見」を取りまとめ

SNSのメッセージを使って本来の目的を隠して消費者に近づき、商品・サービスを販売する「チャット勧誘販売」による消費者被害を防ぐため、消費者委員会は10日、行政規制や民事ルールの導入を求める「意見」を取りまとめた。消費者庁に対し、具体的な施策の検討を要請する。

 消費者委員会本会議の様子(8月10日、東京・霞が関)

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事業者名・販売目的の明記など要請

 「意見」では、消費者庁に対し、特定商取引法で規制する「通信販売」の中で、チャット勧誘販売の規制を検討するように求めている。

 具体的には、チャットを利用して商品・サービスを販売する場合、事業者名や販売目的などの明記の義務化を挙げた。これに加え、行政規制の導入も要望。訪問販売や電話勧誘販売で規定されている「再勧誘の禁止」の導入や、「不実告知」「故意の事実不告知」を禁止行為とすることなどを提言した。

 民事ルールの導入の検討も求めた。悪質なチャット勧誘販売によって契約した消費者に「取消権」を付与することや、無条件で返品できる「クーリング・オフ」の規定も必要としている。

迅速な対応を求める声も

 規制の対象範囲については、不意打ち性のある行為に限定する考えを示した。(1)事業者がチャットを利用した勧誘を始めるケース、(2)商品・サービスの販売目的を明確にせずに、ウェブページなどで消費者にチャットを開始させるケース――を対象としている。

 今回、消費者庁に強く要請できる「建議」を見送り、「意見」にとどまったが、各委員からは「『意見』として終わらせずに、法整備に向けて議論が深まることを期待したい」という声が相次いだ。消費者被害が拡大している現状を踏まえ、「スピード感を持った規制導入をお願いしたい」とする声も聞かれた。

 会合後の記者会見で消費者委員会の後藤巻則委員長は、「意見」にとどめた理由について、「チャット勧誘は(特商法の中で)位置づけが難しい。被害実態を正確に把握する点でも問題がある」と説明した。

 「『意見』だからと言って軽く扱うわけではなく、真剣に受け止めて取り組んでほしい」と述べた。
 (木村 祐作)

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