2019.07.29 ECモール
株式市場はヤフーを支持?社長再任反対の報道後、アスクル株価が上昇
ヤフー(株)は29日、アスクル(株)の株主総会(8月2日開催)で、岩田彰一郎社長と社外取締役3人の再任に反対する議決権行使について補足説明した。これまで通り、業績低迷の責任を最大の理由としつつ、新たにアスクルの株価低迷、岩田社長の再任反対報道後に株価が上昇したこと、少数株主も再任に反対していることを挙げた。

7月10日以降のアスクルの株価推移
株式市場は新体制を期待?
今回、ヤフーとアスクルの対立の焦点となっていたアスクル株の株式売渡請求については、アスクルが8月1日に取締役会を開催し、株式の売渡請求権行使を決議することを26日に発表していた。さらに、株式の売り渡し先候補4社と交渉し、すでに売り渡し先候補がデューデリジェンス(資産の適正評価)を実施していることも明らかにしていた。
ヤフーの補足説明では、2017年7月の決算発表で岩田社長が「2019年5月期はV字回復」「過去最高益を目指す」と掲げながら、翌年度は撤回し、18年5月期の営業利益が前期比53%減、19年5月期には純利益が同90%減になったことを改めて問題視。ヤフー側は「(岩田社長の)業績目標達成のための指導力及び実行力に疑問を持たざるを得ません」とコメントしている。
また、株価については、日経平均の年平均成長率が16年7月からの約3年間で17%上昇しているのに対し、アスクルの株価は年平均成長率が22%減少。ヤフーが17日に岩田社長の再任に反対するリリースを出した後、アスクルの株価が上昇したことから、「新しい経営体制の下での抜本的な経営改革を通じた業績の回復と企業価値の向上への期待が、株式市場に結果として現れている」とした。
実際にこの件が報じられる前の7月16日には、アスクルの株価は2323円だったが、17日にメディアで始めて報道されたころから株価が上昇し、18日には2606円に達した。その後も株価は伸長し、26日には2777円となっている。
少数株主もヤフー支持?
少数株主については、すでにプラス(株)がヤフーに賛同し、岩田社長らの再任に反対する議決権を行使したことを発表していたが、新たにひふみ投資などで有名な資産運用会社のレオス・キャピタルワークス(株)もヤフーに賛同していることがわかった。レオスは「本件株主総会以降、速やかにアスクルが適切なガバナンス体制を構築することに期待するとともに、少数株主の利益の確保が果たされているかを注視している」とコメントをしている。
ヤフーは「今回の株主総会においては、変化の激しいEコマース市場において、株主共同の利益である企業価値向上を図るべき『業務執行(経営判断)を監督する役割』などの観点から、アスクルの独立社外取締役についても再任反対の議決権行使をしました」とし、アスクルの指名プロセスの独立性を前提に、新社長や新たな社外取締役の選任に、臨時株主総会などを通じて、最大限の協力をすると改めて表明した。
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