2019.07.17 ECモール
ヤフー、アスクルとの提携を継続…経営不振で岩田社長解任へ
ヤフー(株)は17日、連結子会社のアスクル(株)から12日に受けた「業務・資本提携関係の解消についての協議の申し入れ」を拒否し、今後も業務・資本提携関係を継続すると発表した。
また、アスクルの筆頭株主(45%)であるヤフーは同日、8月2日に開催される第56回定時株主総会で、業績不振を理由にアスクルの岩田彰一郎社長の再任に反対する意向を示した。アスクルの11%の株式を所有するプラス(株)もヤフーに賛同していることから、議決権は合計56%の過半数に達し、岩田社長の再任は否決される見通しとなった。

LOHACOは赤字幅が拡大
アスクルは直近の決算では増収増益だったものの、純利益は前年比90.7%減の4億3400万円と落ち込んでいた。BtoB事業は成長を続けているが、2012年10月にオープンした一般向け通販サイト「LOHACO」は、立ち上げ以来から赤字が続き、収益化の面で苦戦。LOHACOは売上高が拡大を続けているのに対し、赤字を縮小することができず、赤字幅は年々拡大していた。営業損益は16年5月期が34億円となり、18年5月期には93億円、19年5月期に92億円と、ここ2期は100億円近い赤字を計上していた。
ヤフーの広報は「これまでLOHACOへの集客や、社員の出向などでアスクルの事業拡大に協力してきたが、本来はもっと成長できると考えていた。株主としての提言も続けていたが、業績は改善せず、アスクルの早期業績回復を図るために、抜本的な改革が必要と判断した」と話した。
ヤフーは経営陣の若返りを求め、水面下でアスクル側に社長交代を打診していた。しかし、このことが一部メディアで報じられたことから、ヤフー側が17日、株主総会で議決権を行使し、岩田社長の再任に反対する方針を正式に公表した。プラスも同日、ヤフーの決断に賛同することを発表。
この後、アスクル側がこれまでのいきさつをまとめ、ヤフーとの提携関係を解消する方針であることを発表したことで、岩田社長の解任を巡る両社の対立関係が浮き彫りになった。一時はアスクル側の発表通り、両社が提携関係を解消する方向に進んでいるように思われたが、ヤフーが提携関係の継続を改めて発表することで、落ち着いた。
ヤフーが提携関係の継続を発表した後、アスクル側の発表はなく、アスクル側にコメントを求めたが、期限内に返答はなかった。
(山本 剛資)
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