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2025.07.04 通販支援

5万店以上のショップの頂点に立てた理由とは?…カラーミーショップ大賞の「大賞」受賞企業に聞く

「カラーミーショップ大賞2025」の授賞式が5月22日に開催され、全国5万店以上のショップの頂点となる「大賞」に、アパレルブランドをオンラインショップなどで展開するKEYMEMORY(神奈川県鎌倉市)が選出された。ショップの取り組みを多角的な視点から総合的に評価する同アワードの「大賞」を獲得できた理由とは?KEYMEMORY代表取締役の鈴木一平氏と、「カラーミーショップ大賞」を運営する GMOペパボEC事業部部長の寺井秀明氏に話を聞いた。



多角的な視点から総合的に評価


――「大賞」受賞、おめでとうございます。まずは、KEYMEMORYさんの事業内容からお聞かせください。


KEYMEMORY・鈴木一平氏(以下、鈴木):当社は神奈川県鎌倉市に拠点を置き、アパレルブランドを運営しています。当社のブランド「KEYMEMORY」はオンラインショップを軸に展開するとともに、全国各地の百貨店さんで、ポップアップイベントの形で毎週イベントを開催しています。このほかにも、鎌倉市のふるさと納税での販売、また、鎌倉の長谷という観光地に自社店舗を構えています。現在はこの4つの販路で展開しています。


――鈴木代表は百貨店勤務の経験があり、その後、独立されたそうですね。


鈴木:中学生や高校生の頃から、洋服のお店をやってみたいという夢がありました。最初にアパレルブランドに就職してしまうと、販売の裏側を知ることが難しいと思って、起業することを前提に百貨店に就職したという経緯があります。


その後、独立して、ネットショップでの販売を始めました。ショップ運営を本格化する際に、いろいろなカートシステムを試してみました。主要なものも含む多数あるカートシステムの中から、「カラーミーショップ byGMOペパボ」を選んだのは、最も使い勝手が良くて、最も費用対効果が良かったから。もう8年ぐらいの付き合いになりますね。


<写真1>

株式会社KEYMEMORY 代表取締役 鈴木一平氏


EC事業者さんの目標の1つに


――次に、「カラーミーショップ大賞」を運営するGMOペパボの寺井部長にお聞きします。「カラーミーショップ大賞」の特徴を教えてください。


GMOペパボ・寺井秀明氏(以下、寺井):「カラーミーショップ大賞」は今回で10回目の開催となりました。当社がECサイト構築のサービス事業を開始してから、今年で20年目を迎えました。事業を開始した当初は、どちらかというと個人の方を中心にご利用いただいていたのですが、その後、個人で事業を始めた方が法人化し、事業が成長していくなかで、2014年に初めて「カラーミーショップ大賞」を開催しました。


EC事業者さんは日頃、表に立つ機会が少なく、どんな活動をしているのかが見えにくいという事を耳にしておりました。当社はEC構築サービスを提供している立場だからこそ、その“リアルな姿”を日々拝見しており、努力しているEC事業者さんを表彰する機会を設けたいという思いから、「カラーミーショップ大賞」を開催することになりました。


今では、「カラーミーショップ大賞」で表彰されることを目標の1つに置いてくださる事業者さんも増えつつあります。そうした点で、開催を続けてきた意義を見出せているのかなと感じています。


――通販業界にはさまざまなアワードがありますが、他のアワードとの違いは?


寺井:2014年の開始時点でも、既にECモール事業者さんがアワードを開催するなど、通販業界では各種アワードが見られていました。その中で当社が重視したのは、単純に流通額や売上高だけではなく、総合的に評価するという点でした。


例えば、当社が提供するECサイト構築サービスの機能を上手く活用していることだったり、SNSでの情報発信であったり、カスタマーサポートであったりと、総合的に評価しています。この点は、ほかのアワードと一線を画すところだと思います。


GMOペパボ株式会社 EC事業部部長 寺井秀明氏


ユーザーの立場に立ってサイト構築


――KEYMEMORYさんは「カラーミーショップ大賞2025」の「大賞」を初めて受賞されましたが、鈴木代表の率直な感想をお聞かせください。


鈴木:「大賞」という素晴らしい賞をいただき、とても光栄ですね。これまで支えてくださったお客様、そして「カラーミーショップ」のスタッフに感謝しています。


2022年と23年に「優秀賞」をいただき、次は「大賞」受賞が目標となったわけですが、今回、「大賞」についてはあまり気にしないようにしていたつもりです。しかし、実際に「大賞」受賞のアナウンスを聞いた時の喜びを振り返ると、「大賞を取りたかった」という本音は否定できませんね(笑)。この1年間、スタッフとともに頑張ってきたので。


――「大賞」を受賞できた理由は、どこにあるとお考えですか?


鈴木:ふんわりとした回答になるのですが…。小売を行う上で軸に置いているのは、相手の立場に立って考えるということです。例えばデザインだと、細かいギミックだったり、幅がこうなら日焼けしないで済むということ隠したいところを隠せるだったり。そうした部分も、買ってくださる方の立場に立って考えないと、作ることができませんよね。


オンラインショップにも同じことが言えるのではないでしょうか。商品ページについては、着た感じをわかりやすくするとか、商品が届いたときにどう感じてくれるだろうとか、そうした点を常に意識して、言葉選びや写真の雰囲気に至るまで丁寧に考えています。この点は当社の強みでもあり、「大賞」を受賞できた理由の1つではないかと思っています。


新規顧客の施策50%、既存顧客の施策50%


――2022年と23年の「優秀賞」受賞後からこれまでの間に、特に意識して取り組んだ点は?


鈴木:22年・23年に「優秀賞」を受賞できて、自分たちの取り組みが一定程度、評価されていると感じましたが、その一方で、まだまだ伸ばせる部分も多いと考えていました。


特にこの2年間で意識してきたのは、LTV(顧客生涯価値)です。あくまで私自身の考えなのですが、新規顧客向けの施策と既存顧客向けの施策に、それぞれ50%ずつの割合で力を入れる必要があると思っています。オンラインショップはそれに尽きるのかなと。


マーケティング的な話をすると、意識していることが4つほどあります。1点目は、F1(初回購入)からF2(2回目の購入)に引き上げること。初めて購入されたお客様が、次も買ってくださるというハードルはかなり高いと言われています。当社はこの数字を追っていて、メールマガジンをはじめ、再び買っていただくための施策をたくさん打っています。


2点目はクチコミ。当社のクチコミの状況を見ると、ほかのブランドと比べて返答率が高い傾向があります。一般的には平均5%と言われていますが、当社ではお客様の約20%がクチコミを書いてくださっています。お客様のクチコミに対して1件1件返信することで、当社のサイトに戻ってきていただくという取り組みを行っています。


3点目として、当社ならではの商品開発があります。お客様に23カ月に1回のペースでアンケートを送り、「どのような商品がほしいですか」などをお聞きしています。その中で多かった回答に基づいて、商品開発を行っています。


4点目は、毎週日曜日に行うインスタライブ配信です。リアル店舗の場合、デザイナーとお客様がつながることはできませんが、ライブ配信によって、デザイナーとお客様がトークするという取り組みを行っています。


――このほかに取り組んだことは?


鈴木:広告のトレンドが半年ほどのスパンでどんどん変わっていきますので、トレンドに合わせた広告を作り、配信することで、新規顧客の獲得に注力しています。


あと、当社はメンズ製品があまり強くなかったのですが、昨年からゴルフウェアを新たに作り、好調に推移しています。今後、ゴルフラインを充実させて、新規顧客を獲得するための取り組みを拡大していく予定です。


――3年連続の受賞、これに加えて今回は初の「大賞」受賞となりました。貴社にとってどのような意味がありましたか?


鈴木:まず、当社のスタッフのモチベーションが上がったことが最も大きいと感じています。取引先の企業様やお客様からも、SNSなどで「おめでとうございます」「いつも応援しています」といったお祝いの言葉をいただきました。受賞したことで、当社を支持してくださる方がたくさんいらっしゃるということを実感できました。


あの…個人的な話をしてもよろしいですか。私の名は「一平」と言います。“平成で一番になる”という思いを込めて名付けられました。平成はダメでしたが、令和になって一番になることができて、よかったと思っています(笑)。



すべての施策がつながる形で設計


――「カラーミーショップ大賞2025」を運営するGMOペパボさんの側から見て、KEYMEMORYさんが「大賞」を獲得した要因はどのあたりにあったのでしょうか?


寺井:受賞理由についてはサイトでも公表しているのですが、KEYMEMORYさんの場合、商品開発からリピート施策、新規顧客の獲得まで、本当に隙がないと思います。


いろいろなショップさんを見てきた中で、ある特定の時期に応じて施策を立ち上げたものの、継続できていないというケースがよくあります。一方、KEYMEMORYさんの場合は、すべての施策がつながるような形でバランス良く設計されていて、この点が強みとなっています。個々の施策の良し悪しだけでなく、各施策のつなぎ方が優れていると思います。


――最後に鈴木代表と寺井部長から、それぞれの今後の取り組み予定をお話しください。


鈴木:先ほどお話ししましたゴルフラインのような形で、これまで獲得できていなかった層の新規顧客の獲得を目指して、新ブランドを立ち上げる準備をしています。


また、一層、鎌倉に根付けるような取り組みも進めています。現在、長谷に1店舗ありますが、これとは別にフラッグショップを設けるなどオフラインにも力を入れる予定です。ポップアップイベントについても、まだ行けていない地域にも出店したいですね。


寺井:「カラーミーショップ大賞」は今後も継続し、11回目の開催を予定しています。EC市場のトレンドや需要に合わせて、アワードの内容も進化させていきたいです。例えば、動画のニーズが高まっていけば、それに対しても表彰したいですし、ECで新たな需要が出てくるカテゴリーがあれば、それを応援したいですね。引き続き、「カラーミーショップ大賞」を磨き上げていくつもりです。


KEYMEMORYさんには、ぜひ、4年連続の受賞、初の「大賞」2連覇にチャレンジしてほしいですね!


――ぜひチャレンジを!ありがとうございました。






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