2023.01.11 行政情報
「経口補水液」を許可基準型病者用食品に…無許可製品での表示を禁止
脱水症に対応する「経口補水液」を特別用途食品制度の許可基準型病者用食品として位置づけるため、消費者庁は今月20日、「特別用途食品の許可等に関する委員会」を開催し、基準(案)を示す。同委員会の結論を踏まえて、制度を改正する。

後を絶たない「熱中症対策」をうたう無許可製品
飲料市場では、特別用途食品の許可を得ずに「経口補水液」と表示したドリンク類が散見される。特別用途食品として許可された「経口補水液」と、無許可製品が混在して流通しているのが現状だ。
無許可製品を見ると、容器包装に「経口補水液」の表示や、「熱中対策水」といった紛らわしい表示をしたものが出回っている。広告で「熱中症対策」をうたう大手飲料会社のスポーツドリンクも見られるが、こちらは違法広告に該当する。
特別用途食品の許可を得ずに、熱中症や脱水症への効果を標ぼうしたり、暗示したりすると、健康増進法などに抵触する。消費者庁ではインターネット広告を監視し、改善を指導しているが、違法広告は後を絶たない。
一方、無許可製品の「経口補水液」の表示については、現在のところ、取り締まることは困難という。
特別用途食品の「経口補水液」は、一定要件を満たす食品を個別に評価する個別評価型病者用食品しかなく、制度上の枠組みが設けられていない。「(特別用途食品だけに)独占的に『経口補水液』と表示できるかと言えば、あいまいな点もある」(食品表示企画課保健表示室)ことから、「経口補水液」の表示を取り締まれない状況にある。
このため、一般消費者は無許可製品の「経口補水液」の表示を見て、熱中症や脱水症に対応した製品と誤認して利用する恐れがある。実際に役に立つかどうかも不明だ。
無許可製品の「経口補水液」表示を排除へ
そうした状況を改善するため、消費者庁は、「経口補水液」を特別用途食品制度の許可基準型病者用食品として位置づける方針を固めている。
許可基準型病者用食品には「低たんぱく質食品」や「総合栄養食品」などがあり、これに「経口補水液」を追加する。「許可基準型は個別評価型と重みが違う」(同)とし、国の許可を得ずに「経口補水液」と表示することを禁止する。
消費者への普及啓発も
消費者庁は一般消費者に向けて、審査を経た特別用途食品ならば、安心して利用できる点をアピールする考えだ。
現在、「経口補水液」として許可されているのは、大塚製薬工場の「オーエスワン」(5製品)、アサヒグループ食品の「アクアライト オーアールエス」、五洲薬品の「経口補水液 ジーオーエス」の3ブランド。
これらは個別評価型病者用食品のため、一般消費者に推奨すると、特定の企業・製品を対象としたアピールになりかねず、普及啓発を行いにくいというジレンマも抱えている。
今回の改正には、「経口補水液」の制度上の位置づけを明確にすることで、一般消費者への普及啓発を本格化させる狙いもある。
(木村 祐作)
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