日本生命保険相互会社はこのほど、同社の営業職員1人が、担当する契約者127人が保有する自社発行のポイントサービス「サンクスマイル」を不正利用していたと明らかにした。無断でAmazonギフトコードなどの商品に交換、被害総額は35万円相当に上っていたことから、「厳正な処分を実施した」としている。
契約者からの連絡で発覚、ポイント交換を一時停止
同社によると、この営業社員は2014年9月に入社し、神奈川県内に勤務する30代。18年3月~20年10月にかけて、1マイル=1円換算でさまざまな商品やカタログギフトなどと交換できる契約者向けサービス「サンクスマイル」を不正に流用していた。
20年10月に契約者からの連絡で発覚した。その後、営業社員が担当するすべての契約者に確認。1人あたりの被害額は多額ではないが、計127人分の総額は35万円に及んでいた。同社は「以降は同様の不正事案は判明していない」としているが、年明けの1月になって、契約者向けサービスでポイントの交換を一時的に停止した。
不正流用されたポイントは全件補償へ
ホームページには現在も、「1月17日20時から、サンクスマイルメニューにおける、Amazonギフト券や電子カタログギフトへの交換を停止しております。再開時期は未定ですが、再開後、当ページにてお知らせします」と掲載したままだ。発覚から案内までに3か月、しかも、不正行為によって交換を停止しているという説明はない。すでにネット上などでは明らかにされていた事案だが、社外に事実を示す際も「当社に関する一部報道について」という表題だった。
同社は再発防止策として、改めてコンプライアンス意識の向上を図り、関連する研修や点検を徹底するとしている。また、ホームページ「ご契約者様専用サービス」のサンクスマイルの交換画面を見直し、システムセキュリティの強化に取り組んでいるとした。不正使用された「サンクスマイル」については被害者に全件補填を伝え、順次復元を行っているという。
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