年明け早々、再度の緊急事態宣言が発令されるなど、コロナ禍の影響は国内の中小企業事業者にさらなる追い打ちをかけている。こうした苦境を越境ECでサポートしようとするEC支援業者の動きが急だ。無償相談と実行、海外バイヤーに向けた販売PRなどだ。
ACROVEは無償で相談受付
EC・D2Cのプラットフォームカンパニー(株)ACROVE(アクローブ)はこのほど、コロナ渦で苦しむ事業者を中心に、無償で越境ECの相談と課題の解決を二人三脚で取り組む『FOR YOU. ~海外に想いを届けるEC~』プロジェクトの開始を明らかにした。
「海外の新規顧客に想いを届けるきっかけになれれば」――。同プロジェクトは、特に小規模事業者向けの販路拡大のために企画した。食品や地方工芸品など、一部の業界の事業者にとっては顧客の確保が難しい状態が続いている。「長所を利用し、社会の果樹園(利益)を創造する」という理念のもと、事業者を無償でサポートするという。
無償期間は3月末までだが、コロナ禍からの復興時期を見据え、延長する場合もある。サポート内容は「越境ECを含む適切なECソリューションの無償相談および実行」。商品登録などもすべて同社で行うが、画像の撮影や提供などは協力を求めている。実行が難しい場合には、相談受付後にお断りする場合がある。
スーパーデリバリーはOL展示会で支援
アパレル雑貨の卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」を運営する(株)ラクーンコマースは、海外版となるBtoB越境ECサイト「SD export(エスディーエクスポート)」で、ライブコマースを活用したオンライン展示会を開催。定番品から先行受注商品まで全ての商品を海外に販売・PRできる越境ECとして、日本のアパレルや雑貨メーカーの海外販路開拓を支援する。
1日1社の国内メーカーがライブコマースに登壇し、新商品を紹介する。展示会は春節時期に仕入れ目的の訪日が厳しい状況を見越し、台湾、香港、マカオを対象に中国語で同時翻訳し、視聴者である海外バイヤーからもリアルタイムに質問を受け付ける。双方向のコミュニケーションをとりながら商品情報を伝え、国内メーカーの販路開拓につなげるという。
SD exportには約68万点の商品が掲載されているが、これまで新商品や先行受注商品の発表の場はなかった。コロナ禍で海外往来の制限に加え、先行実施した国内向けのオンライン展示会で、参加企業の商品購入者数が不参加企業と比較して10%増となった実績を受け、「海外向けオンライン展示会」の開催を決めた。
ライブコマース活用型の越境オンライン展示は2月10日まで。配信スケジュールはすでに組まれ、食器や生活・インテリア・ベビー雑貨、バッグ、アパレルなどの企業が名を連ねている。世界のどこからでも視聴可能で、公式YouTubeから。
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