EC物流効率化SaaSを提供する(株)ロジレスはこのほど、ALL STAR SAAS FUNDと、既存投資家であるCoral CapitalのCoral Growthを引受先とした第三者割当増資により、5億円の資金調達を完了したと発表した。今回の資金調達により、累計調達総額は5億5000万円となった。
LOGILESSはOMSとWMSが一体
同社は、「物流危機からECの未来を守り、進化させる」をミッションに、ECロジスティクスのDXを実現させるEC物流効率化SaaS「LOGILESS」を提供し、EC事業者の生産性向上を支援している。今回は、その支援を加速させるために資金調達を行った。
「LOGILESS」は、ECビジネスの物流業務効率化に欠かせないOMS(受注管理システム)と、WMS(倉庫管理システム)の一体型システムだ。OMSはEC事業者が、WMSは倉庫事業者が利用している。それぞれ別のシステムを利用している場合には、注文情報をシステム間で受け渡すためのCSVファイルなどの作成業務が毎日発生し、担当者の業務負荷が高く、スピーディな出荷を実現することが難しいという課題も発生する。
300のEC事業者が導入、倉庫側は50社超
「LOGILESS」は、一つのシステムをEC事業者と倉庫事業者が利用し、注文情報がほぼリアルタイムで連携されるため、土日や深夜の時間帯でも自動で出荷指示を出すことができる。大手EC事業者には、こうした一体型システムをフルスクラッチで開発しているケースもあるが、「LOGILESS」は参入したばかりのEC事業者でも利用できるよう、基本料金は月額数万円から。現在、約300社のEC事業者と約50社の倉庫事業者がシステムを利用中という。
出資した、SaaSベンチャー企業への投資・支援の実施に特化したベンチャーキャピタル・ALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロ・マネージングパートナーは、「今後さらに拡大するEC業界を支え、前進させることができる重要な企業になると確信しており、これから長期にわたって全力でサポートしていきたい」と期待。
また、Coral CapitalのJames Riney・Founding Partner & CEOは「(ロジレスは)EC事業者のニーズを捉えた素晴らしいサービスを提供している。Coral Capitalのグロースファンドは、既存投資先の中でもトップ企業を投資対象としており、ロジレスはその1社だ」とした。
ロジレス「調達資金でEC物流の発展尽力」
SaaSへの知見が深いベンチャーキャピタルの投資を頼もしく思う、としたロジレスの西川真央・代表取締役は、「調達した資金で組織を拡大・強化していくとともに、『LOGILESS』の機能強化を進め、日本のEC業界・物流業界の発展に尽力したい」とコメントしている。
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。