ソフトバンク(株)子会社のSBペイメントサービス(株)=SBPSは11日、SBPSのオンライン決済サービスを導入した事業者向けに、不正検知サービス『AI不正検知』の提供を開始した。事業者は手続き後、AIにより算出される決済ごとのスコアから疑わしい取引について確認することで、クレジットカード決済による不正な取引の早期発見が可能となる。

クレカ不正決済の被害額は273億円にも
クレジットカード決済の不正利用被害は拡大を続けており、2019年には被害額が273億円を超え、前年比116%となった。20年には新型コロナウイルスが猛威を振るい、外出自粛でEC利用の需要が高まりを見せている。総務省の発表によると、20年5月のネットショッピング利用世帯の割合は初の5割超えとなる50.5%で、前年同月比8.2%増加。8月の1世帯当たりのネットショッピングの月間支出額は平均1万6483円で前年同月比108%となった。
EC利用の需要は今後も増加が予想され、それに伴い不正利用被害のさらなる拡大が懸念されている。こうした状況下、SBPSは事業者が安価で手軽にECでの不正利用対策ができることをめざし、『AI不正検知』の提供開始に至った。
不正疑いのあるクレカ決済を検知
『AI不正検知』は、決済情報と機械学習で不正利用を検知するサービスだ。年間数億件を超える決済データによって、あらゆる不正パターンを機械学習し、モデルを作成することで、人間では見分けがつかない不正パターンとの類似性をスコアとしてリアルタイムに算出することができる。
また、これまで国内の決済代行会社は、外部企業と連携して不正検知サービスを事業者に提供していたが、SBPSは、保有する決済データや決済に関する知見を生かし独自で不正検知サービスを開発。国内の決済代行会社として初めて不正検知サービスの自社提供を行い、事業者のニーズに応えられるようになった。
無料から使える3つの利用プランを用意
SBPSのオンライン決済サービスを導入した事業者は、3つのプランの中からニーズに合わせてプランを選択することができ、まずは無料で手軽に利用を開始できる。
無料で利用できるのが「フリープラン」。決済情報および振る舞いにより、リアルタイムにスコアを返却。スコアは専用画面で決済ごとに確認できる。
「スタンダードプラン」は、フリープランの内容に加え、事業者がスコアリング後の当該取引の提供可否や取扱いを設定できるルール判定の機能を提供。同社の推奨ルールを利用できる(値の変更は可))。あらかじめルール判定に必要なルールを作成・設定しておくことで、決済ごとにルール判定の結果を得ることが可能となる。
さらに「アドバンストプラン」は、スタンダードプランの内容に加え、事業者独自のルールを作成・設定できる。また、ルール判定の設定で、本人認証サービス(3Dセキュア)の認証を追加できる機能を利用できる。これにより、事業者は動的な対策を行い、「属性・行動分析」に該当する改正割賦販売法の対応が可能となる。
スタンダードプラン、アドバンストプランを申し込みの場合は月額費用がかかる。ECサイトの環境によっては開発が必要な場合がある。
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