2025.12.03 行政情報
カウントダウンタイマーを用いたネット通販などに「共同規制」検討…消費者契約法検討会WG
インターネット通販などの取引で見られる消費者トラブルに対応するため、消費者庁は12月2日、消費者契約法検討会ワーキンググループ(WG)を開き、事業者による「消費者の脆弱性」に配慮する仕組みをテーマに議論した。来春メドに、取りまとめに向けた検討を行う予定だ。
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「脆弱性」への配慮を促進する仕組み
現行の消費者契約法は、契約締結時に事業者による不適切な行為があった場合に消費者に取消権を与え、また、事業者に一方的に有利となる契約条項を無効としている。これらは企業活動に大きな影響を与えることから、適用可能なケースを限定している。一方、取消や無効に至らない程度の不適切な取引手法が次々と登場し、現行法でカバーできない状況にある。
この日のWGでは、「消費者の多様な脆弱性」への対応で必要な規制について議論した。課題として、(1)事業者に「脆弱性」への配慮を促す仕組み、(2)「取消」以外の方策の導入、(3)生活維持を困難にすることを回避する仕組み――を挙げた。
認知機能が低下した高齢者、社会経験が乏しい若年層、ITリテラシーが低い消費者など、すべての消費者が何らかの「脆弱性」を抱えているという前提に立ち、検討する方針だ。消費者を騙すデジタル手法のダークパターンなどは、消費者の「脆弱性」を突いた典型例と言われる。
消費者が納得して契約できるようにするため、事業者に「消費者の脆弱性」への配慮を促す仕組みを構築する方針が示された。
トラブルの具体例として、カウントダウンタイマーによって購入可能な残り時間を表示して申込を急がせる手法や、判断能力が鈍った高齢者への商品販売などが紹介された。
各委員からは、「手続きを義務づけることもあり得る」「自社規制的な取り組みに行政の関与が望ましい」といった意見が寄せられた。WGでは、悪質業者を排除しつつ、それ以外の事業者が困らないような仕組みを構築する方向で一致。民間と行政による共同規制を軸に、具体策を検討する方向性も示された。
取消権以外に「契約の解除」「契約の無効」など
現行の消費者契約法は消費者に取消権を与えているが、適用範囲が狭いという課題がある。そうした現状を踏まえ、WGでは、契約の拘束力を解く方策についても議論した。具体策として、「契約の解除」や「契約の無効」などの追加を挙げた。
(木村 祐作)
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