2019.5.20

サブスクリプションとは?定額制新ビジネスモデルを成功させる秘訣を解説

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毎月、定額料金を支払うことで、いつでも何度でもサービスを利用したり、商品をレンタルすることができる「サブスクリプション」サービスが、近年で急速に普及しています。動画・音楽配信サービスなどのWEB上でのサブスクリプションだけでなく、近年では、物販などを含めたオフラインのサービスまでもが、サブスクリプション化してきています。今回は、そんな変化し続けるサブスクリプションについて詳しく解説していきます。

 

 

Contents

サブスクリプションとは?

 サブスクリプションとは、アメリカ発祥のビジネスモデルの1つで、顧客が定額料金を支払うことによって、サービスや商品を利用できる契約のことです。サブスクリプション(subscription)という言葉には、「予約購読」や「年間購読」の意味があります。しかし、インターネットの普及により急増した、コンピュータソフトの年間契約使用料や音楽配信サービスの定額料金などの支払いに関する契約の意味合いとして、取り入れられ始めました。

 

 従来、コンピュータソフトや映像・音楽ソフトなどは、そのデータが収録されたCDやDVDなどの記録媒体を顧客が購入し、所有してもらう買取方式が主流でした。しかし、インターネットの普及により、記録媒体を介さず、収録されているデータを配信することが可能になり、サブスクリプション型のビジネスが普及していきました。代表的な例はMicrosoftのOffice365やAdobeのCreative Cloudなどのコンピュータソフトウェアサービスです。複数のサービスの中から、自分に合ったサービスを選択することができ、定額料金を支払うことによってサービスを利用し続けることができます。

 

 また、サブスクリプション型のビジネスは、ソフトウェアや動画・音楽サービスなどのWeb上のサービスが主流でしたが、近年では、ファッション・化粧品・フィットネスクラブなどのオフラインのサービスもサブスクリプション化してきています。インターネットの普及により、顧客の概念は「所有」から「利用」に変化しつつあります。この変化に伴い、今後も様々な分野でサブスクリプション型のビジネスが登場してくるでしょう。

 

「サブスクリプション」サービスを実施する企業のメリットとデメリット

サブスクリプションのメリット

 サブスクリプションによる企業のメリットは、以下の4つです。

・継続して安定的な収入を得ることができる
・契約してもらえば、セールスする必要がなくなる
・コスト削減
・顧客データを収集することができる

 この4つの中で、もっとも大きなメリットは、継続して安定的な収入を得ることができることでしょう。従来の販売型のビジネスであれば、商品やサービスが売れなければ、収入を得ることができませんでした。しかし、サブスクリプションでは、一度契約してもらうことができれば、セールスすることなく、毎月収入を得ることができます。

 

サブスクリプションのデメリット

 続いて、デメリットは以下の3つです。

・定額をオーバーした際のコストが必要
・ブランディングに影響する可能性がある
・飽きられてしまったら終わり

 

 定額料金なので、顧客が定額以上のサービスを利用した場合には、そのコストを賄わなければなりません。また、飽きられてしまうと、顧客はサービスを解約してしまう恐れがあります。そのような事態が起こらぬよう、常にサービス向上のため、改善していく必要があります。

 

「サブスクリプション」を利用したサービス事例集

 サブスクリプションサービスは、大きく分けて3つあります。1つ目は動画・音楽・電子書籍の見放題サービスなどの「デジタルコンテンツ系サービス」。2つ目はファッションや家具などが月額でレンタルできるサービスや、化粧品や食品などを月額でセットにしてまとめて届ける「物販系サービス」、もう1つは健康食品や化粧品など、1つの商品を定期購入する「リピート通販系サービス」です。3つ目は、通販で商品を購入する際の一般的な販売方法であり、これをサブスクリプションに含めるかどうかは見方によって異なると思いますが、ここでは大枠として入れておきたいと思います。実際に、日本国内で人気のサブスクリプションサービスを紹介していきます。(3つ目の「リピート通販系サービス」はサービスが多数あり、通販サイトの商品すべてが対象になってしまうため、紹介を省きます)

 

「デジタルコンテンツ系」サブスクリプションサービス

■音楽・動画・ショッピング特典

・「Amazonプライム」

 月額500円を支払うことによって、プライム会員になることができ、動画見放題の「Prime Video」や音楽聴き放題の「Prime Music」などのサービスを利用することができます。また、Amazon.co.jpで商品を購入した際には、「通常・日時指定・お急ぎ便」の配送料が無料になります。その他、Amazonのさまざまなショッピングサービスが利用できます。

 

■動画

・「hulu」

 月額933円(税抜)で人気映画やテレビ番組が見放題となるサービスです。

 

・「NETFLIX」

 ベーシック(月額:800円)、スタンダート(月額:1,200円)、プレミアム(月額:1,800円)の3つのプランから選んで利用することができます。プランがグレードアップすることによって、高画質、同時視聴可能が画面が増えます。

 

■音楽

「HMVmusic powered by KKBOX」

 月額980円で4000万曲が聴き放題になります。

 

・「Spotify」

 Spotifyでは、5つの中から選んで利用することができます。無料の「Spotify Free」、月額980円で4,000万曲のどの曲でも聴くことができる「Spotify Premium」。そして、学生限定の学割プラン(月額:480円)、家族であれば、誰でも利用することができるファミリープラン(月額:1,480円)、PlayStation Musicで利用ができるPlayStationプラン(月額:無料 or 980円)があります。

 

■電子書籍

・「Kindle Unlimited」

 月額980円を支払うことによって、Kindleで公開中の電子書籍がすべて読み放題になります。

 

・「富士山マガジン」

 会員登録(無料)することにより、5,000冊以上のデジタル雑誌が読み放題になります。もちろん、有料の雑誌もあるので、有料雑誌を読みたい場合には購入しなければなりません。その際に、割引や特典付き、送料無料になる定期購読や、購入方法(紙版/デジタル版)や支払い方法(一括払い/月額払い)を選ぶことができます。

 

・「dマガジン」

 月額400円(税抜)で200以上の雑誌が読み放題になります。dマガジンでは主に、雑誌を取り扱っています。

 

・「楽天マガジン」

 月額380円(税抜)で250以上の雑誌が読み放題になります。サービス内容は2019年1月のものなので、現在も取り扱いをしている雑誌の種類は増え続けています。

 

・「マガジン☆WALKER」

 主にアニメ系の雑誌を取り扱っています。月額500円(税抜)で雑誌が読み放題になります。

 

・「ブックパス」

ブックパスでは、現在連載中の漫画や雑誌などを読むことができます。しかし、漫画や雑誌などを読むためには、その都度購入するか、読み放題プランに登録する必要があります。読み放題プランは月額562円(税抜)で利用することができ、初回登録から30日間は無料で利用することができます。

 

「物販系」サブスクリプションサービス

■化粧品

・「BLOOM BOX」(化粧品)

 自分に合ったコスメを、ビューティーアドバイザーが500以上のブランドから選んで、毎月4〜5分のブランドコスメをBOXに詰めて届けてくれるサービスです。月額1,620円から利用することができます。

 

■洋服・ファッション

・「MECHAKARI」(洋服)

 新作新品の商品を返却期間なく、何度でも気に入った洋服を借りられます。1ヶ月間の無料お試し期間があり、その後は、月額5800円で利用することができます。

 

・「エアークローゼット」

 

 専属のスタイリストが自分に合った洋服を選んで、レンタルすることができるサービス。月1回(3着まで)のライトプラン(月額:6800円)と借り放題のレギュラープラン(月額:9800円)があります。

 

・「着ルダケ」

 メンズのビジネスウェアのレンタルを行うサービス。月額4800円から利用することができ、仕事が忙しく、スーツなどのビジネスウェアを買いに行く暇のない、ビジネスマンにはおすすめなサービスです。

 

・「Leeap」

 メンズファッションのレンタルサービス。スタイリスト付で月額7800円(税抜)で利用することが可能です。

 

■バック

・「Laxus」

 月額6800円(税抜)で最新から人気まで、57種のブランドバッグが使い放題になります。また、保証サービスも付いているので、安心して利用することができます。

 

■家電

・「Dyson Technology+」(家電)

 掃除機や空調機などのダイソン製品を、月額1000円で利用することができるサービス。ダイソン製品を試しに使ってみたい方にオススメです。

 

■家具

・「flect」

 新品の家具をレンタルすることができるサービス。最大で36ヶ月利用することができ、途中解約も可能です(途中解約は条件あり)。また利用から、24ヶ月〜36ヶ月の間で購入か返却かを選ぶことができます。支払いに関しては、申し込み金で商品価格の15%の金額を支払い、月額利用料を支払います。月額利用料は、商品価格をもとに計算します。

 

サブスクリプションの支援サービス

 初めて、サブスクリプションを導入する企業に向けて、サブスクリプションの支援サービスを行う企業も登場しています。支援サービスでは主に、サブスクリプションの運営データの管理や、コンサルティングを行ってくれます。

 

 支援サービスを利用した多くの企業が、サブスクリプションによる売上をアップさせています。知識・経験がない状態でスタートするよりも、豊富な知識・経験をもった支援サービス企業に力を貸してもらうことも、頭に入れておくべきでしょう。

 

サブスクリプションを成功させるためのポイント

 サブスクリプションを成功させるためには、顧客にサービスを利用し続けてもらことが絶対条件です。

そのためには顧客のニーズを満たすサービス内容を目指し、常に改善を行い、サービスの質を上げていくことが必要です。

 

 また料金設定に関しても、サービスを提供する企業側が「儲かるビジネス」という視点でサブスクリプションビジネスを始めてもうまくいきません。料金が適正なのかを疑い、顧客が満足してサービスを利用できるようにしなければなりません。

 

 しかし、顧客のことばかり考えてお得にしすぎてしまった場合も、サービスを継続することができなくなってしまう可能性があり、注意が必要です。特に洋服などを利用するサービスであれば、原価割れする恐れもあります。

 

 トータルコーディネートを提供していたZOZOTOWNの「おまかせ定期便」は、サービス開始から約1年で終了しました。

 同サービスは、ファッションに精通したスタッフらがコーディネートした商品を、定期的に配送するサービスでした。ZOZOTOWNのユーザーは、自らコーディネートすることが好きな人たちが多く、利用者は思ったように伸びなかったようです。

 

 この事例から考えても、事前のマーケティングが重要で、ニーズがどれだけあるのか、ニーズに見合ったサービス内容・料金体系になっているかどうかが、成功の秘訣と言えるかもしれません。

 

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■ZOZO、サブスクコーデサービス「おまかせ定期便」を終了

 

まとめ

 経営を安定化させるほか、さまざまなメリットがあるサブスクリプションは、ビジネスとして事業化する価値が高いサービスであることがわかったと思います。もちろん、サブスクリプションサービスを成功させるには、事前のマーケティングのほか、リソースの設定やサービス向上のための努力が必要不可欠です。顧客がサービスを利用し続けるための戦略が、特に重要となってくるでしょう。

 

 今であれば、競合他社も少なく、サブスクリプションサービスがない未知の市場も存在します。今後、多くの会社が参入してくると予想されるこのサブスクリプション市場に、早めに参入するこで、先行メリットを得ることも可能です。サブスクリプションビジネスを成功させるには、さまざまなポイントがありますが、これらのポイントをクリアし、消費者にとって魅力的なサービスを提供することができれば、成功も近づいてきます。それぞれの分野で、新たなサブスクリプションサービスの誕生が、期待されています。

 

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