2020.05.18 通販会社
レナウンが経営破綻、負債総額138億円…東証1部で初のコロナ倒産に
老舗アパレルの(株)レナウンはこのほど、東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受けたと明らかにした。負債総額は138億7900万円。主力販路の百貨店での業績不振に加えて、売掛金の未回収という事態も発生。そこに新型コロナウイルスの感染拡大が直撃した。ブランド力低下をカバーするための経営課題としていたEC化の遅れも遠因となった。
紳士服ブランド展開して100年も
東証1部上場企業の経営破綻は今年になって初めて。「コロナ禍」にからむ上場企業の破綻としても初となる。レナウンによると、同社の子会社が民事再生法の適用を申し立てた。今後はスポンサーを探し、維持再生をめざすことになる。
同社は「ダーバン」「アクアスキュータム」などの紳士服ブランドを展開する「100年企業」だ。1990年代以降は、バブル崩壊などで業績が低迷。2010年には、中国の繊維メーカー、山東如意科技集団の傘下に入って経営の立て直しを図ったが、業績の抜本的な回復には至らなかった。
店舗の多くが「コロナ禍」で臨時休業に
直近の19年12月期(事業年度変更で19年3~12月の変則決算)の売上高は502億6200万円。営業損益79億9900万円、純損失67億4200万円を計上。大幅な営業損益には、山東如意科技集団傘下にある香港のグループ会社への売掛金53億円が含まれ、回収できる見通しは立たないままだ。
店舗の多くは百貨店に入っており、「コロナ禍」による臨時休業の影響を大きく受けた。3月の既存店売上は前年同月比で4割減、4月は同8割減となり、5月以降は取引先への支払いのめどが立たなくなっていた。チャネル別の売上構成比(単体)は、百貨店が55.4%、GMSが16.0%、SCが11.3%、アウトレットが4,7%。EC・通販は3.2%に過ぎなかった。
ECサービスで巻き返しも
EC・通販の台頭や拡大、浸透は、いま衣料品販売の動向に変化を及ぼしている「コロナ禍」以前から、百貨店依存といえる同社のビジネスモデルにとって大きな課題となっていた。23年度を最終年度とする中期経営計画でも、主力事業などへの選択と集中、サブスクサービス「着ルダケ」事業の本格化や EC事業の強化などを掲げ、注力してきた。
18年7月からサービスを開始した「着ルダケ」は、専用に開発したブランドのスーツなどをシーズンごとにレンタルで提供。クリーニングや保管、衣替え、引き取りまでを一括して行う新しいスーツ利用の形だった。2020年春のスタート分はすでに募集が終了するなど、反響の大きいECサービスで、サービスの継続を表明している。
19年9月には、同社初のEC限定ブランド「ENSUITE LUMIERE」をスタートし、自社ECサイト「R-online The Shop」で発売を開始した。働く女性向けのブランドをテコに自社ECサイトの活性化を狙い、EC化率3%を23年度までに10%に拡大するための挑戦でもある。
東証は6月16日に上場廃止
「新ビジネスモデルの構築」「EC強化」など、保守的体質からの脱却にも踏み込んだが、利用者の購買行動を変えるといわれるECの整備の遅れが、自力での再建を断念せざるを得なくなった一因といえそうだ。
民事再生手続き開始の決定を受け、東京証券取引所はレナウンの株式を6月16日に上場廃止にする。前日までは整理銘柄指定期間となる。
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
TikTok Shopとは?主要機能と日本での始め方を解説|公式認定パートナー
-
2
【モールハック】TIKTOKSHOP 意図的なバズを生む法則
-
3
【AIタッガー】SEO×GEO AI検索時代の“見つかる力”を最大化
-
4
AI画像生成でEC撮影コストを激減する実践ガイド
-
5
ネット上での調べ物×通販購入時のAI利用実態【消費者調査 2025】
ニュースランキング
-
1
「カゴ落ち」のブラックボックスを“見える化” 売上最大化を実現
-
2
消費者庁、機能性表示食品のルール順守を呼びかけ…9月1日から完全施行
-
3
【8月29日8時更新:物流配送状況】日本郵便/ヤマト運輸/佐川急便/西濃運輸/福山通運
-
4
楽天トラベル、熊本地震の被災地支援で「観光応援クーポン」1万6000枚以上を配布
-
5
越境ECの上半期ヒット 「ファッション」が台頭…BEENOSの調査
