介護や療養と仕事を両立…ファンケルが「アソシエイト正社員」新設

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

政府を中心に「働き方改革」への取り組みが進むなか、美と健康に関する事業を生業とする通販会社が先端的な取り組みを実践している――。(株)ファンケルは5日、ファンケルグループの正社員のうち、長期的な療養が必要な病気を抱えるなど所定労働時間を満たすことができない社員を対象に、短時間・短日数での勤務を認める「アソシエイト正社員」制度を4月1日から新設すると発表した。

 

 

「アソシエイト正社員」制開始で社員継続が可能に

 「アソシエイト正社員」は、がん・肝炎・糖尿病・その他難病など、長期療養が必要な身体的な病気を抱えている社員や、要介護状態の家族を介護する必要がある社員、身体障がいを抱える社員を対象としている。これまでは、このような病気に罹患したり、親の介護が必要になった場合などは退職を余儀なくされていたが、アソシエイト社員になることで、一定期間の短時間・短日数での労働が認められ、離職することながなく、療養や介護と仕事を両立することが可能となった。

 

 4月から新卒採用の身体障がい者2人がファンケルに入社するほか、がん患者や子どもの介護を必要とする社員2~3人がアソシエイト社員になる予定。

 

 「アソシエイト正社員」の対象会社は、人事制度が共通するファンケル、(株)アテニア、(株)ファンケル美健、ニコスタービューテック(株)のグループ4社。「アソシエイト(associate」という言葉は、仕事の仲間・同僚を意味している。

 

 

 

ファンケルが「サステナブル宣言」

 同社ではこれまでも多様性を認め合う「ダイバーシティ」を積極的に推進しており、17年4月には65歳以降も働きたい人は何歳までも働くことが可能な社員区分「アクティブシニア社員」制度を開始。「アソシエイト社員」は「アクティブシニア社員」に続く新たな社員区分となる。

 

 同社のこうした取り組みは、「ダイバーシティ」の推進などを盛り込んだ「サステナブル宣言」に基づいている。ファンケルのサステナブル宣言は、永続的に存在する「持続可能な社会」を目指し、2018年6月に策定したもので、「ダイバーシティ」推進のほか、健康経営を推進する「健康経営宣言」や環境配慮の取り組みなどが盛り込まれている。

 

 健康経営に関しては経産省認定の「健康経営優良法人」に16年から3年連続で選出されているほか、横浜市から「横浜健康経営2018」でクラスAAAの認定を受けるなど外部評価も高い。「ダイバーシティ」関連では、女性活躍推進企業として「えるぼし」認定、子育てサポート企業として「くるみん」認定をそれぞれ厚生労働大臣から認定されている。

 

 

「健康経営宣言」で社員の健康を支援

 ファンケルグループの「健康経営宣言」では、「私たちが美しく健やかであること それが何よりの証明です」というスローガンのもと、健康食品業界のパイオニアとして、健康第一の風土づくりと健全な経営を推進。同社が持つ予防医療と健康食品の知見を最大限に活用し、従業員を健康にする取り組みを実施している。社内に保健師らが所属する「健康支援室」を作り、病気になる前に予防する「予防強化型のアプローチ」を取っている。

 

 従業員の健康維持・増進を将来的な投資と位置づけ、コアタイムなしのスーパーフレックス勤務のテスト導入やサテライトオフィスでの勤務、残業時間削減などの「働き方改革」、配偶者出産支援休暇やリフレッシュ休暇などの休暇取得を推進する「休み方改革」、24時間カウンセリングやストレスチェックなどを実施する「心の健康対策」、定期健診の受診コースを拡充するなどの「身体の健康対策」の4つを柱にした健康経営に取り組んでいる。

 

 ダイバーシティ推進の取り組みでは、「女性活躍推進」、「シニア人材活用」「無期労働契約化」「障がい者雇用」などを推進。特例子会社の(株)ファンケルスマイルでは、20年までに100人の障がい者雇用を目標にしている。

 

 

関連記事