2026.02.10 通販支援
「良い商品なのに売れない」を脱却する。EC売上を"科学"で最大化する6つの鉄則
「また価格を下げないと売れなくなった」「競合が1円安くしてきた」――。型番商品を扱うEC事業者の多くが、こうした価格競争の泥沼にはまっている。
累計4,000社以上のEC事業者を担当・分析してきた株式会社ネイビーグループ代表・岡田駿之氏は、「本当に『安さ』でしか勝負できないのか」と問いかける。
岡田氏が強調するのは「ECは科学である」ということだ。感覚や勘に頼るのではなく、データに基づいた正しい手順を踏めば、価格競争に巻き込まれずに売上を最大化できるという。
今回は、同氏がセミナーなどで提唱している「EC必勝の6つのメソッド」について、具体的な事例を交えながら解説してもらった。
なぜ、あなたの店舗は「価格」でしか戦えないのか?
「売れる・売れない」の判断を、多くのEC担当者は経験則や勘に頼っている。
「それでは再現性がない」と岡田氏は指摘する。「今月たまたま売れた理由も、先月急に売れなくなった原因も、すべてデータの中に答えがある」
ネイビーグループでは、独自開発のマーケティングAIシステム「NAMS(Navy Analytics & Marketing System)」を活用し、市場規模や競合の動きを徹底的に可視化している。成功パターンも失敗パターンも、すでにデータとして蓄積されているという。
これから紹介する6つのメソッドは、派手な裏技ではない。「当たり前のことを、当たり前に、徹底的にやり続ける」ための、科学的なアプローチだ。
価格競争から抜け出すための「6つの鉄則」
岡田氏が実際のクライアント支援(メーカー公認ストアの立ち上げなど)で実践し、月商3,000万円超への急成長を実現させてきた戦略がある。
以下、具体的に見ていく。
1. コンセプトの再定義
「型番商品は、どこで買っても中身は同じ。だからこそ、『価格』以外の購入理由を用意する必要がある」
岡田氏が推奨するのは、「安心感」をコンテンツとして見せることだ。
たとえば、トップページや商品ページで「メーカー公認」「正規販売店」「メーカー保証付き」といった情報をビジュアルで徹底的に訴求する。ロゴやバッジを目立つ位置に配置し、「ここで買えば間違いない」と一目で分からせる。
「多少高くても、安心を買いたいという層は確実にいる。その人たちに選ばれる理由を作れば、価格競争から一歩抜け出せる」と岡田氏は説明する。
2. 信頼の可視化
ECにおいて「信頼」は最大の武器だが、目に見えない。
これを可視化するのが「レビュー」と「配送品質」だと岡田氏は言う。
「レビュー評価4.7以上を目標にしてほしい。記入率も重要だ」
通常、型番商品のレビュー記入率は0.3~0.5%程度。100個売れても、レビューは1件以下だ。
ところが、購入後3日目に「使い心地はいかがですか?」とフォローメールを送り、小さなノベルティ(500円相当の消耗品など)を同梱するだけで、記入率が1.5~2%まで跳ね上がるという。岡田氏が支援したあるストアでは、この施策だけで月間レビュー数が3倍になった。
「『多くの人が満足している』という事実が、新規顧客の購入ハードルを下げる」
3. ストアの「要塞化」
せっかく広告費をかけて集客しても、商品ページから離脱されては意味がない。
「スマホユーザーが8割を占める現状では、商品ページのサブ画像(楽天なら20枚、Amazonなら9枚)をフル活用して、すべての情報を伝えきる必要がある」
スペック、使用イメージ、保証内容、よくある質問――。画像だけで完結させる。テキストは読まれないと考えた方がいい。
加えて、パンくずリストの設置や関連商品のレコメンド表示で、ストア内の回遊性を高める。「ついで買い」や「まとめ買い」を誘発する導線設計だ。
「ストアを『要塞』にする。一度入った顧客を、逃がさない設計が重要だ」
こうした設計が、転換率(CVR)と客単価の最大化につながる。
4. 新製品・情報のスピード投入
「この店に来れば、最新情報が手に入る」という期待感を持ってもらうことも重要だという。
新製品の情報をいち早く発信すれば、アクセスは集まる。ただし重要なのは、そのアクセスを一過性の売上で終わらせないことだ。
「新製品で集客したユーザーを、LINEやメルマガ会員に誘導する。それが将来の売上につながる『顧客資産』になる」
フロー(一時的な売上)ではなく、ストック(継続的な売上基盤)を積み上げる。これが中長期的な成長のカギだと岡田氏は説明する。
5. データ分析
「『なんとなく売れそう』という感覚は排除すべきだ」と岡田氏は言う。
「数字に基づいた改善こそが、最短ルートでの成長につながる」
日次・週次でアクセス数、転換率、客単価などの主要KPIを定点観測する。異常値があれば、即座に画像やタイトルを修正する。このPDCAサイクルを高速で回す。
「たとえば、ある商品のCVRが急に0.5%下がった場合、競合が値下げしたのか、画像が古くなったのか、在庫切れ表示が出ているのか。データを見れば原因は分かる」
AIツールで競合の動きや自社の状況を常にモニタリングし、スピーディーに対策を打つ体制が不可欠だという。
6. 広告運用
「広告を、単なる費用の垂れ流しにしてはいけない」
岡田氏が提唱するのは、「SEO(自然検索)順位を上げるための投資」としての広告運用だ。
ネイビーが考える本質的活用概念は以下2つ。
1.【広告出面獲得】自然検索順位で上位化できていない場合、広告出面を100.0%獲得する徹底
2.【入札効率】ロジックハックを行った入札効率の最大化
具体例として、広告配信で成果の出た「売れるキーワード」を特定し、それらがもし商品名や説明文内にない場合、反映させるなどがある。
「たとえば『ワイヤレスイヤホン ノイズキャンセリング 長時間』で広告経由の売上が伸びたら、そのキーワードを商品タイトルに入れる」
すると、広告経由だけでなく自然検索からの流入も増える。中長期的には広告費を抑えながら売上を最大化する「好循環」が生まれるという。
株式会社ネイビーグループ 代表取締役 岡田 駿之氏
自社の「勝ちパターン」を見つけるために必要なこと
ここまで紹介した6つのメソッド。実は、どれも「当たり前」のことばかりだ。
「しかし、これを『高いレベルで、継続して、徹底的に』実行できている企業は少ない」と岡田氏は指摘する。
担当者の「勘」や「経験」だけに頼るのではなく、膨大なデータに基づいた再現性のあるアプローチが必要だ。
岡田氏はこう締めくくった。
「『商品は良いのに売上が伸びない』という悩みを持つ企業は多い。だが、戦い方を変えれば、状況は変わる」
もし、貴社のEC事業において、
「商品は良いのに売上が頭打ちになっている」
「データに基づいた戦略が描けていない」
「現在の運用体制やパートナーの提案に、科学的な根拠が不足していると感じる」
そう感じているのであれば、それは「戦い方」を変えるタイミングかもしれない。
感覚ではなく「数値」と「ロジック」で会話ができ、貴社のブランドに眠るポテンシャルを最大限に引き出してくれるパートナーを見つけることが、次なる成長への近道となるだろう。
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