2024.09.17 行政情報
ターゲティング広告やダークパターンに新たな規律…消費者委員会の調査会
デジタル取引の進展で新たに登場する手法・商法に対し、消費者契約法や特定商取引法に基づく対応が困難となりつつあることを踏まえ、消費者委員会の「消費者法制度のパラダイムシフトに関する専門調査会」は9月17日、消費者法制度の見直しの方向性を示した「中間整理(案)」について議論した。今秋から法的規制のあり方を模索し、2025年夏までに結論を得て、消費者庁へ答申する計画だ。
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アテンション・エコノミーへの対応
中間整理(案)は、新たな課題として、インターネット上で消費者の関心や時間が経済的価値を持って取引される「アテンション・エコノミー」への対応を挙げた。
デジタル技術を活用して消費者の情報を収集した事業者が、レコメンデーションやターゲティング広告などを行っていることについて、消費者が情報の価値や同意の範囲を理解しないまま、自身の情報・時間・関心を事業者に提供している可能性があることを問題視している。消費者法制度で、金銭だけでなく、情報・時間・関心を提供する場合も消費者取引と捉える必要性を指摘した。
さらに、例えば無償でもらえるポイントも、消費者が自身の情報や関心を事業者へ提供することで付与されることから、「有償」と捉えることが可能とし、有償・無償にかかわらず消費者法制度のあり方を検討する考え方を示した。
消費者は商品・サービスを購入する立場に限らず、情報・時間・関心という“原材料”を提供することで生産の一端を担っているとし、新たな取引・手法についても安心して取引に関われるような環境の整備を求めている。
リアル取引と異なる対応
「リアル取引」に適用される規制では対応が困難なデジタル取引として、インターネット通販で見られる「ダークパターン」などを挙げた。
ダークパターンはデザイン技術によって構成され、「消費者の脆弱性」を利用する可能性があることから、リアル取引とは異なる対応が必要としている。
出席した委員からは、「ダークパターンで被害を受けるのは消費者だけでなく、健全な事業者もダメージを受けている。社会全体で損失となる」といった意見が聞かれた。
(木村 祐作)
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