総合大賞にアテニアの国産・中価格帯ブランド
「@cosmeベストアワード」は、実際に商品を使⽤した@cosmeメンバーによるクチコミ投稿をベースに、商品を表彰するイベント。調査は5月20日~21日、@cosmeメンバーの15〜69歳の女性を対象に実施した(有効回答数6212人)。
総合大賞として、国産・中価格帯ブランドであるアテニアの「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」が選ばれた。2位はコスメデコルテの「ルース パウダー」、3位にはロージーローザの「マルチファンデパフ 2P」が入った。
@cosmeリサーチプランナーの分析によると、今回の受賞商品やアンケート結果から、スキンケアでは「中価格帯=ミドルコスメ」に注⽬が集まっていることがわかった。また、「ミドルコスメのスキンケアのイメージ」を聞いたところ、「価格と品質のバランスが良い/ちょうど良い」が全体の約6割に上った。スキンケア商品は肌の状態に直接影響するため、品質と価格のバランスが良く、失敗しにくいミドルコスメが選ばれる傾向にあるという。
総合トップ10の商品を通して、国産ブランドへの⽀持が高まっていることもわかった。今回は10商品中9商品を国産ブランドが占めた。ユーザー調査でも、「⾃分の肌に合う化粧品であれば、国産ブランドか外資系ブランドかは気にしない」と「⽇本の(国産)ブランドに興味がある」が同程度の割合に上った。
販路拡大と品質改善で認知度上昇、ベストコスメ大賞への意欲表明

株式会社アイスタイル遠藤宗氏(左)と受賞した株式会社アテニア保坂嘉久氏(右)
アテニアは販路を限定していたが、最近アットコスメストアなどの化粧品専門店で販路を拡大し、認知度も上昇。2016年の発売以来、2度のリニューアルを経て、累計販売本数は1900万本を突破。
お客さまのクレンジングに対する不満は「メイク落ちが悪い」「濡れた手で使えない」「洗ったあと肌が突っ張る」等あり、それを解消するため『スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ』は植物オイルを使い、潤いを残しつつ、柔らかく洗い上げる品質へと改善した。昨年11月のリニューアル後、販売数は1.5倍に伸び、購買層は男性が5%も増加した。
コストパフォーマンスをシビアに見極める世の中になっている。プレステージブランドをお求めやすい価格帯で発信するアテニアは今後の戦いに有利ではないかと語った。
「12月には、年間ベストコスメ大賞をもらいたい」と2024年 年間総合べストコスメ大賞の獲得に意欲的なコメントで会場を沸かせた。
コスパ・タイパの次は「バリュパ消費」
上半期のアワードと合わせて、下半期のトレンド予測も発表。売上動向やクチコミ、その他の関連データを基に今後のトレンドを分析した。
その結果、下半期のトレンドのキーワードに、「おくち美活動」「旅備(たび)コスメ」「コンシーラー七変化」「成分フリーpick」「バリュパ消費」を挙げた。
「おくち美活動」は、口臭対策をはじめとしたオーラルケア。オーラルケアも美容の⼀部と考える消費者が増えていることから、⼝元の美しさに磨きをかける活動がトレンドになるとみている。
「旅備(たび)コスメ」は、旅行時や災害時に持ち運びしやすいコスメ。旅行に出かける機会が増え、携帯しやすいコスメの需要増が見込まれる。旅行に適したコスメは災害時にも役立つことから、旅行・防災の両面で使いやすいコスメへの関心が高まると予測している。
「コンシーラー七変化」については、コンシーラーをファンデーション代わりに使うことが定着するなど、何役も果たす七変化アイテムとして流行する見込みがあるという。
「成分フリーpick」は、特定の成分が⼊っていない「〇〇フリー」の商品を選ぶというトレンド。また、コスパ、タイパの次は価格・時間・リターンのバランスを極めた消費が注目されると予想されることから、「バリュパ消費」も今後のトレンドに挙げた。



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