2024.05.07 行政情報
定型郵便物の料金改定案「妥当性を欠くとまでは認められない」…消費者委員会が意見取りまとめ
25g以下の定形郵便物の料金改定案について、消費者委員会本会議は5月7日、専門調査会の結論を踏まえ、消費者庁長官に対し、総務省とともに適切に対応することを求める意見を取りまとめた。
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値上げ幅の妥当性が判断できないと批判
消費者庁が「物価問題に関する関係閣僚会議」に付議するにあたり、消費者委員会の意見を求めていた。
改定案によると、25g以下の定形郵便物の上限額を84円から110円に引き上げる。同時に、民間事業者の信書便物の上限額も84円から110円に改定する。定形郵便物の上限額の改定は1994 年以来となる。信書便物(25g以下)の上限額の改定は2003年の制度開始以降で初めて。
消費者委員会公共料金等専門調査会の野村宗訓座長(関西学院大学名誉教授)は、改定率31%アップという「利用者に小さくない負担を生じさせるもの」としつつも、「改正案は妥当性を欠くとまでは認められない」とする同調査会の結論を報告した。
これに対し、出席した委員からは「料金に見合う価値があること、ロジカルな説明があることが重要。最小限の値上げという説明も理解できなかった」という批判が寄せられた。算定要領が存在しないことにより、値上げ幅の妥当性が判断できないという指摘が相次いだ。
別の委員からは、「25g以下の定型郵便物に限定して検討されたが、この点に疑問を感じた。今後は総括的に議論できるフレームを考えてほしい」という声も。このほか、「値上げ自体は仕方ないという印象を持っているが、消費者にとってはサービスが低下している」という指摘もあった。
算定要領の作成を要望
留意事項として、総務省と日本郵便に対し、料金改定の透明性・適正性を確保し、消費者の理解を得るために、算定要領の作成を急ぐよう要望した。
また、消費者への丁寧な周知も必要とし、特に値上げする背景のうち、業務効率化による削減と営業費用の増加については具体的にわかりやすく示すべきとしている。
ユニバーサルサービスの維持に向けては、人口減少やデジタル化の進展といった環境の変化、郵便事業の中で収支バランスを取ることの持続可能性、消費者利益の擁護などを踏まえて検討するよう求めた。
(木村 祐作)
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