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2024.01.05 行政情報

押さえておきたい2024年行政動向のポイント(中)

2024年には、「確約手続き」を導入した改正景品表示法の施行、「解約料」のルール見直しへ向けた検討、「置き配」実証事業の実施なども予定されている。さらに、昨年12月に決着した「送料無料」表示の見直し、10月にスタートしたステルスマーケティング規制についても、その後の動向が注目される1年となりそうだ。



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景表法改正案が国会で成立、「確約手続き・繰り返し違反対策・直罰」を導入

改正景表法「確約手続き」の運用指針に注目


「確約手続き」や「直罰」を盛り込んだ改正景品表示法が昨年5月10日に国会で成立し、5月17日に公布された。公布日から1年半以内に施行される。

「確約手続き」は、不当表示の疑いがある場合、国と合意の上で事業者が自主的に表示を是正する取り組み。事業者名や違反内容は公表されるが、措置命令などの行政処分は行われない。事業者の不注意によって違反したケースなどに適用し、悪質な事例は対象外とする。詳細は運用指針で示す予定だ。

また、繰り返し違反する悪質業者を対象に、課徴金の算定率について現行の1.5倍に当たる4.5%を適用する。これに加え、「直罰」の導入により、優良誤認表示と有利誤認表示に対して100万円以下の罰金を科せるようにした。

「解約料」のルールを実態に沿って改正へ


消費者庁は昨年12月11日に発足の「解約料の実態に関する研究会」で引き続き、化粧品・健康食品の定期購入契約や旅行サイトの申し込みなどの「解約料」に関するルールの改正に向けて検討する。1年程度をかけて結論を得る予定だ。

解約料の実態や消費者意識を把握した上で、適切なルールを模索する。不当な解約料の明確化や、消費者トラブルを防ぐ仕組みなどを検討する方針だ。

「置き配」推進で実証事業


国土交通省は物流の2024年問題へ対応するため、インターネット通販の「置き配」を普及させる実証事業に取り組む。「置き配」などの受け取り手法を普及させて、配送事業者の負担軽減を目指す。

実証事業により、ポイント還元を活用した消費者の行動変容を促す仕組みを整備する。ネット通販などで商品を注文する際に、受け取り方法として「置き配」「コンビニエンスストア」「ゆとりのある配送日時の指定」などを選択した場合に、ポイントが還元される仕組みを導入する。こうした取り組みによって、再配達率を現行の12%から6%へ引き下げるとしている。

定型郵便の値上げ、6月めどに施行


総務省は今年6月をめどに、定形郵便物(25g以下)料金の上限額を現行の84円から110円に引き上げる。

一般信書便サービスのうち、定形郵便物と同じサイズ・形状の信書便の料金(上限)を定めている施行規則も改正し、上限額を110円に引き上げる。

今月1日に改正電子帳簿保存法が完全施行


今月1日に改正電子帳簿保存法が完全施行となり、電子取引書類のデータ保存が義務化された。

インターネットを介した通販サイトの領収書や、メールでやり取りしたPDFデータの請求書といった電子取引書類については、これまで印刷して保存することも認められてきたが、1日以降はデータ保存が必須となった。

「送料無料」表示の代替策は普及するか?


消費者庁では「送料無料」表示を注視する方針だ。昨年12月19日、「送料無料」表示への対応策を取りまとめ、「送料無料」と表示した通販会社に説明責任があるとの考え方を示した。

「送料無料」に置き換わる表示方法として、「送料当社負担」や「〇〇円(送料込み)」などを推奨。「送料無料」と表示する場合は、送料を負担している者の明記や、販売促進手法であることの明記を通販業界へ要請した。

法的な規制を見送り、通販各社が自主的に取り組むことから、2024年は各社の動向が注目される1年となる。

ステマ規制による行政処分の動向にも注目


消費者庁は昨年10月1日、事業者の広告であるにもかかわらず、インフルエンサーなどの評価と見せかけて宣伝するステルスマーケティング(ステマ)の取り締まりを開始した。表示がステマに該当すると判断されると、景表法違反により事業者に措置命令が出される。ただし、課徴金納付命令は出ない。

過去に掲載した広告・表示も規制の対象となる。違反疑義情報の通報窓口として、消費者庁ホームページ内に「ステルスマーケティングに関する景品表示法違反疑義情報提供フォーム」を設置し、情報収集を進めている。既に多数の情報が寄せられているとみられる。今後、行政処分に結び付くかどうかが注目される。
(木村 祐作)
(つづく)

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