2023.05.10 行政情報
景表法改正案が国会で成立、「確約手続き・繰り返し違反対策・直罰」を導入
「確約手続き」や「直罰」の導入などを盛り込んだ景品表示法の改正案が10日、国会で成立した。公布後、1年半以内に施行される。

確約手続きの申請、60日以内に「是正措置計画」を提出
「確約手続き」は、不当表示の疑いがある場合、国と合意の上で事業者が自主的に表示を是正する取り組み。事業者名や違反内容は公表されるが、措置命令や課徴金納付命令は課されない。事業者の認識不足などによって違反したケースに適用し、悪質な事例は対象外とする。
確約手続きの流れを見ると、まず国は事業者に対し、違反行為の概要や申請が可能なことを書面で通知。申請する場合、事業者は60日以内に「是正措置計画」を作成して提出しなければならない。是正措置計画には、是正措置の内容や実施期限などを記載する。(1)是正措置が十分なものである、(2)確実に実施される見込みである――の2つの要件を満たしていると判断された場合に認定される。
ただし、事業者が是正措置を実施していない場合や、申請内容に虚偽があった場合には、認定が取り消される。その後、国は調査を再開して行政処分を検討することになる。
確約手続きの詳細は「運用指針」で示す。運用指針については、案の段階でパブリックコメントを募集する予定だ。
10年以内の繰り返し違反に課徴金4.5%
課徴金の算定率は、不当表示による売上額の「3%」とされているが、改正により、繰り返して違反する悪質業者を対象に1.5倍の「4.5%」を適用する。
繰り返して違反した期間については、「基準日」から遡って10年以内と規定。基準日は、報告徴収を行使したとき、資料提出を要求したとき、弁明の機会の付与を通知したときのうち、最も早い日とする。
課徴金の調査で、課徴金額の算定に必要な基礎データを事業者が報告しない場合には、「合理的な方法」によって推計して納付命令を出せるようにした。「合理的な方法」は今後、内閣府令で定める。
また、課徴金制度で事業者が選択できる「返金措置」については、「金銭」以外の方法として「電子マネー」なども認める。広範囲で使用できる商品券やギフトカードも含まれるとみられているが、詳細は内閣府令で定める。
「直罰」導入で100万円以下の罰金も可能に
「直罰」の導入により、優良誤認表示と有利誤認表示に対し、100万円以下の罰金を科せるようにした。行政処分(措置命令、課徴金納付命令)と直罰(罰金)の両方を適用することも可能という。
直罰の適用は、「意図的に違反行為を行う業者もいて、公益を確保する目的の行政処分では済まないケース」(表示対策課)を想定している。
(木村 祐作)
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