「宅配ボックスあり」物件は3月から増加傾向に

　政府は6日、荷物の再配達を減らす「置き配」にポイントを付与する緊急対策を発表。「置き配」が推奨されているが、マンションなどの場合、入口がオートロックの物件も多く、不在時の場所指定に悩むこともあるため、「宅配ボックスあり」物件が注目されている。
　調査は昨年10月～今年9月、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の「LIFULL HOME'S」に掲載された築40年以内、駅徒歩20分以内、15平米以上40平米未満の居住用賃貸物件を対象に実施した。
　1都3県の賃貸マンション・アパートで、「宅配ボックスあり」の物件割合を月ごとに調査した結果、3月以降に緩やかに増加し、9月には直近1年で最高となる41.1%に達したことがわかった。

供給不足の現状が浮き彫りに

　同社では、物件探しの検索条件を「できれば／必須」で優先順位づけをして検索できる「できれば検索」機能を搭載しているが、物件を探す際に「宅配ボックスあり」が「必須」選択とされた割合は、6月以降に伸びが大きく、直近では6割近くが「必須」選択としていた。
　「宅配ボックスあり」物件の割合は4割程度だったのに対し、「必須」とした人は6割近くに上り、ニーズに対して供給が足りていない様子が浮かび上がった。
　また、1都3県の「設備条件なし」と「宅配ボックスあり」の家賃相場を見ると、「設備条件なし」が7万円だったのに対し、「宅配ボックスあり」は8万3000円。「宅配ボックスあり」と「設備条件なし」とでは、月額で1万3000円、年間では15万6000円の差があった。