(株)北の達人コーポレーションがこのほど発表した2024年2月期第1四半期(23年3月~5月)連結決算は、売上高が前年同期比86.9%増の39億3100万円、営業損失が2600万円(前年同期は3億7100万円の営業利益)、純損失は2400万円(前年同期は2億5700万円の純利益)となった。

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四半期売上高は創業以来の過去最高を更新
主要ブランド「北の快適工房」をはじめ、各ブランドでの新規顧客獲得人数が順調に増加しており、四半期売上高は創業以来の過去最高を更新した。また、将来の利益拡大のための広告投資を拡大したことで広告宣伝費が大幅に増加、各段階利益は前年比で減少した。
「北の快適工房」と「その他ブランド」で構成する「個別業績」に関しては、売上高が前年同期比94.5%増の35億9600万円、営業損失は3800万円(前年同期は3億7300万円の営業利益)、純損失は2400万円(前年同期は2億6800万円の純利益)となった。
全体の売上高の90%以上を占め、7割が定期顧客によって支えられている「北の快適工房」に続く主力ブランドの創出のため、新規事業企画室発のブランドを「その他ブランド」として計上。電子タバコを取り扱うブランド「SPADE」が同ブランドを牽引している。
自社サイトの新規顧客獲得人数が411%増に
「北の快適工房」の主な獲得チャネルは、ECサイト経由の自社サイトとAmazonや楽天市場などの「ECモール」。売上高のうち、約90%が自社サイトによる。自社サイトの新規顧客獲得人数は前年同期比411%増、直前四半期比では26%増と拡大している。
成長市場であるECモール商圏を積極的に取り込むため、ECモール専売品の拡大にも努めており、楽天市場では5月に過去最高月商を記録。第1四半期間のECモール全体の売上高も、同じく過去最高を記録した。
また、自社広告での獲得が拡大しており、特に4月度の月間新規顧客獲得人数は、創業以来の過去最高を更新した。定期会員数も順調に増加しており、5月末の定期会員数も同じく過去最高を記録している。
「販売利益」が下回ったことで営業利益が予測を下回る
売上総利益から販売促進費を差し引いた「販売利益」から人件費などの総運営費を差し引いた「営業利益」については、業績予想を下回った要因は「販売利益」が下回ったことによるとした。前年の販促活動の好調を受けた一部商品の「発送遅延」は解消したが、第1四半期に計上見込みの売上高を過剰に織り込んだ「策定上のミス」も一因としている。
連結子会社の(株)SALONMOONのオリジナルヘアケアブランド「SALONMOON」の売上高は、前年同期比63.9%増の2億2600万円となった。ヘアアイロンシリーズの累計出荷台数は78万台を突破するなど、順調に拡大。Amazon、楽天市場やQoo10などの主力ECモール拡大のための販促施策を行ったほか、新商品のリリースにも注力した。第1四半期後の6月から、大手バラエティショップ「ロフト」での店頭販売も開始している。
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