2023.05.17 通販会社
夢展望は1億3200万円の赤字に、暖冬でアパレル事業が苦戦
夢展望(株)がこのほど発表した2023年3月期(22年4月~23年3月)連結決算は、売上収益が前期比4.7%増の51億8400万円、営業損失は7100万円(前期は2600万円の利益)、純損失は1億3200万円(前期は4900万円の損失)となった。

暖冬でアパレル事業の3Qが苦戦
上期は、22年5月以降の各社の販売価格引き上げなどにより、辛うじて前期比で営業損益、最終損益ともに改善したが、中核事業であるアパレル事業が暖冬などにより年間の繁忙期である第3四半期に苦戦を強いられ、売上は微増したものの減益となった。
その結果、通期では、グループの新事業に助けられて増収増益となったトイ事業が、その他の事業の底支えとなり、売上は前期比で増加したが損益はカバーしきれず、営業損益、最終損益ともに前期比で減益となった。
EC専業の同社と、実店舗・EC店舗を有する子会社のナラカミーチェジャパン(株)によるアパレル事業は、売上収益が前期比3.4%減の31億1000万円、営業利益が同71.2%減の2700万円となった。
トイ事業の売上収益は48.3%増
同社と子会社で明暗を分ける結果となった。同社は9月の秋冬物商戦の入口で苦戦、11月には中国のゼロコロナ政策緩和により、新規ブランドの立ち上げ時期も遅れるなど、厳しい環境にさらされた。店舗別売上比率の見直しなどにより減収とはなったが、損益については営業黒字を計上することができた。
ナラカミーチェジャパンは、実店舗に客足が戻りつつあり、1年を通して実店舗が全体の売上を牽引。しかしながら、物流費高騰や円安進行、輸入元のイタリアからの値上げ要請などで仕入単価が前期比で上昇したことにより損益を圧迫する結果となった。前期比増収は達成したものの、損益は営業損益、最終損益ともに減益を余儀なくされた。
子会社の(株)トレセンテによるジュエリー事業は、売上収益が前期比3.0%減の9億2500万円、営業損失は5300万円(前期は5200万円の営業利益)となった。前期同様、1年を通してコロナ禍に翻弄される中、円安進行など外部環境の変化により仕入単価も上がり、また、競合の損益度外視の販促強化などで競合環境も悪化するなど、厳しい年度となった。
同社および香港と中国の子会社が行っているトイ事業は、売上収益が前期比48.3%増の11億4800万円、営業利益が5400万円(前期は1200万円の営業損失)となった。中国本土で2度、コロナ禍の感染爆発があったが、引き続きグループ内の新事業に助けられ、増収増益となった。
24年3月期通期も赤字の見込み
24年3月期の通期業績予想は、売上収益が前期比2.7%減の50億4300万円、営業損失として6500万円、純損失として1億4600万円を見込んだ。仕入戦略・販売戦略の見直しなどで原価率の引き下げを図り、収益構造は改善されているが、さらに販路の見直しを強化し、本店の売上比率引き上げにより変動費比率のさらなる引き下げに取り組む。
また、これまでのプチプラだけでなく、人気ブランドのテイストの延長線上で、高品質で単価が少し高めの新ブランドの立ち上げも計画。人気の高い既存のリアル商品と同じデザインのバーチャル商品の販売など、リアルとバーチャルの融合の取り組みを引き続き強化する。
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