2022.09.12 調査・統計
アパレル業界のデジタルファッション参入、6割が「検討せず」
(株)矢野経済研究所がこのほど発表した『国内アパレル業界のデジタルファッションへの参入状況と課題に関する法人アンケート』の結果によると、メタバースやNFT(Non-Fungible Token)ビジネスなどに魅力を感じてはいるが、参入企業はまだわずか。参入を検討していない企業が6割を超えている実情が明らかになった。

「一時的なブームであり魅力は感じない」が20%に
デジタルファッションとはメタバース上でアバターに着用させる仮想衣類などをさし、実際に着用するフィジカルファッションの対義語となる。調査は6月。世界的に注目されているデジタルファッションに関連し、国内の主要アパレルメーカー、小売業、卸・商社63社に聞いた。
それによると、メタバースやNFTビジネスでの魅力(複数回答)について、「国境がなくグローバルなマーケットである」(31.7%)、「デジタルファッション自体の市場成長の将来に期待がもてる」(30.2%)、「Z世代など若年層とのコミュニケーション・マーケティング手段」(28.6%)など積極的な要素が上位に挙がっていた。
一方で、「3Dソフトで企画・デザインした製品をフィジカル、デジタル双方のファッションに活かせる」(17.5%)という3D CAD(3Dモデリングソフトなど)の導入メリットに関する回答や、「一時的なブームであり魅力は感じない」(20.6%)という消極的な回答も一定数あった。
国内の主要なアパレル関連企業のメタバースやNFTビジネスへの参入状況(単数回答)については、「参入済み」は3.2%にとどまっていた。同時に「参入を検討している」は15.9%、「よくわからない」が14.3%。その中で「検討をしていない」が61.9%を占めていた。
矢野研究所によると、デジタルファッションはメタバース上のデジタルデータで、グローバルな顧客に接することができる点が特徴。従来のフィジカル製品での海外展開よりも、はるかに低コストで海外の顧客に接することができる。メタバースの世界的な盛り上がりとともに、デジタルファッションに対する期待と注目がアパレル産業界内外で集まりつつある背景がある。
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