2019.04.13 ECモール
Amazon、年会費を1000円値上げ…50億円以上の収益も
アマゾンジャパン合同会社は12日、Amazon.co.jpの有料会員サービス「Amazonプライム会員」の会費を、これまでの年間費3900円・月会費400円(税込)から、年間費4900円・月会費500円(同)に値上げした。5月17日以降の請求分から会員費の値上げが適用される。
「Amazonプライム会員」初の会費値上げ
プライム会員の会費の値上げは、日本で会員サービスを開始した2007年以降、初となる。また、学生向けのプライム会員サービス「Prime Student」の会費は、年間費1900円・月会費200円(同)から、年間費2450円・月間費250円に改定されたほか、法人向けの「Businessプライム」のEssentialsプランも、年会費4900円(同)に値上げされた。
プライム会員は、有料の配送サービス「お急ぎ便」「お届け日時指定便」が無料になるほか、最短2時間の配送サービス「Prime Now」、動画見放題の「Prime Video」など、さまざまな特典がある。
「Prime Video」「Prime Now」などを15年に開始
サービス開始当初は、「お急ぎ便」が何度でも無料で利用できることが人気を集め、会員数を拡大させていった。その後、「当日お急ぎ便」「お届け日時指定便」なども利用できるようになり、15年には動画見放題の「Prime Video」、最短2時間以内の当日配達サービス「Prime Now」、100万曲以上が聴き放題の「Prime Music」など、利用価値が高いサービスを次々と開始。プライム会員によるユーザーの囲い込み施策が進んだ。
その後も米国で開始したプライム会員サービスが1年後以降に日本でも開始される流れで、17年には生鮮食品の通販サービス「Amazon Fresh」などが開始された。また、同年には「Prime Music」「Prime Now」などの会員向けサービスを音声による指示で利用でき、各種ネットサービスの利用や家電などが音声で操作できるスマートスピーカー「Amazon Echo」の販売を開始した。
現在は、上記の会員向けサービスのほか、定額で有料チャンネルが見放題となる「Prime Videoチャンネル」、写真を容量無制限で保存できる「Amazon Photos」、ファッションアイテムを購入前に試着できる「プライム・ワードローブ」、低価格商品を1点から購入できる「Amazonパントリー」、セール時に先行して商品を購入できる「プライム会員限定先行タイムセール」、電子書籍を毎月1冊無料で購読できる「Kindleオーナーライブラリー」、追加料金なしで対象のKindle本が読み放題とある「Prime Reading」など、18項目の特典がある。
会費値上げで50億円以上の収益?コンテンツ拡充か
年々、プライム会員向けサービスが追加されてきたが、これまで会費が値上げされることはなかった。また、最近の会員向けサービスでは、別途サービス利用料がかかるものや、プライム会員は利用料の割引が適用されるサービスなど、プライム会員の年会費・月会費以外にも利用料が必要なサービスが増えていた。
また、会員サービスのなかでも特に利用価値が高いサービスの1つである「Prime Video」では、バラエティ番組や映画など、話題のオリジナルコンテンツを拡大させてきた。こうしたオリジナルコンテンツだけでも、相当な制作費がかかっていることがわかる。こうした背景から、会員費を値上げし、さらなる会員サービスの拡充を図る狙いがあると見られる。
ニールセン・デジタル(株)が2019年2月に発表した有料動画サービス調査によると、19年1月に509万人がプライム会員向けのサービスである動画見放題の「Amazon Prime Video」を利用したことから、プライム会員は509万人以上いると見られ、今回の値上げにより、会員の大幅な離脱がなければアマゾンジャパンは50億円以上の収益を得ることになる。
また、アマゾンジャパンでは数年前から会員に向けた大規模なアンケートを実施しており、約1000円の会員費値上げは、こうしたアンケートの結果で許容範囲内の値上げ幅にとどめていると見られ、大幅な会員減少には結びつかないと予測できる。今回の値上げでAmazonプライム会員数やサービス内容にどのような変化があるのか、注目が集まる。
(山本 剛資)
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