皮膚障害・定期トラブル続出…国セン、「まつ毛美容液」に注意喚起

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国民生活センターは8日、皮膚障害や定期購入トラブルの相談が18年以降に急増しているとして「まつ毛美容液」について注意喚起を行った。国センは買い上げ調査なども行い、ECや容器包装の商品説明の表示には薬機法に抵触しているとみられる表示が散見されるとし、厚生労働省などへ要望も行った。

 

商品テスト対象となった20銘柄の「まつ毛美容液」

 

皮膚障害関連の相談が1年で約4倍に

 国センによると、PIO-NETに寄せられた「まつ毛美容液」に関する相談は15年度以降2140件寄せられている。EC関連の相談が大半を占めており、いわゆる定期購入トラブルに関する内容が多い。その中でも「ネット通販で購入したまつ毛美容液を使用したところ目の周りが腫れた」などとする皮膚障害など健康被害に関わる相談が15年度以降381件あった。特に18年度は281件(17年度は70件)と急増しているという。

 

 健康被害に関する相談381件のうち、300件(78.7%)は赤み・かゆみ・痛み・腫れなどの症状が見られる「皮膚障害」だった。

 

医薬部外品の「まつ毛美容液」は薬機法違反ではと指摘

 そこで国センは「まつ毛美容液」20品目の買い上げ調査を実施。20商品は、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングにおいて「まつ毛美容液」が分類されるカテゴリにおいて、売れ筋ランキング上位の商品や「発毛」「育毛」「養毛」「増毛」の検索ワードで引っかかった商品など。「まつ毛美容液」カテゴリ内で「医薬部外品」「薬用」との表示が確認できた商品も含まれている。

 

 20商品の表示を調べたところ、「まつ毛美容液」として医薬部外品として承認された育毛剤を販売している商品が5商品あった。19年7月末時点で医薬部外品として承認されているまつ毛美容液は存在しないため、薬機法違反に当たるのではないかと指摘している。

 

 また、「化粧品」として販売されている「まつ毛美容液」についても、化粧品で表示できる訴求の範囲を逸脱した表現がされているとし、薬機法の抵触している可能性があると指摘。「化粧品は医薬品等適正広告基準により、毛髪についてはハリ・コシ・ツヤを与えるなどの効能をうたうことができる。しかし、まつ毛の育毛の効能効果をうたうことは認められていないのではないか」(国セン)との解釈を示している。

 

厚労省・メーカー団体らに要望、3モール事業者には協力依頼

 事業者・業界そして化粧品製造業界の団体である日本化粧品工業連合会に対しては、安全な商品作りや、薬機法に抵触しかねない表示の改善を要望した。また、定期購入の解約トラブルについて業界をあげて対応するよう要望している。

 

 インターネットショッピングモールの運営事業者3社(アマゾンジャパン合同会社、ヤフー(株)、楽天(株))には、医薬部外品の育毛剤が「まつ毛美容液」の分類で販売されていることは問題があるとし、出品・出店者への指導と適切な管理の協力を依頼した。

 

 厚労省には、まつ毛美容液の効能について適切な表示がなれるよう、実態把握の上、事業者を指導するよう要望した。

 

解約できない→使い続ける→皮膚障害、の負の連鎖再び

 なお、相談事例には「定期購入と知らず購入した。仕方なく使い続けたら目が腫れてしまった」とするものもあった。定期購入トラブルによって皮膚障害を誘発してしまうケースもあるというのは、以前バストアップサプリなどに含有される健康食品素材「プエラリア・ミリフィカ」による健康被害相談が相次いだ時と近い様相になっていることになる。

 

 

▽国民生活センターの「まつ毛美容液」についての注意喚起

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