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2025.06.24 通販支援

「楽天市場」で売上が伸びない…突破するためにどうすればいいの?

大手ECモールに出店したものの、思うように売上が伸びない。EC事業に本腰を入れたいが、どうすればよいのかわからない――大手・中小を問わず、EC事業で売上が伸びずに悩んでいる企業は多い。また、外資系企業では日本市場にフィットできずに立ち往生するケースも。「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」などで売上を伸ばすためには、どうすればよいのか。EC事業の支援サービスを提供し、数多くの成功事例を手がけてきたジャグー株式会社の米原広兼代表に話を聞いた。



楽天社員だった頃にMVP獲得

――貴社の設立経緯からお聞かせください。


米原広兼氏(以下、米原):2015年に新卒で楽天に入社し、約5年間の勤務の中で、起業したいと感じるようになったことが背景としてあります。その後、楽天を退職し、ベンチャー企業で働く中で、EC支援事業で起業したいと思い、2020年8月にジャグーを設立しました。


――楽天時代には「楽天賞MVP」を受賞されましたが、成功した理由は?


米原:楽天では2つの部署を経験しました。最初の2年間は店舗開発部で、楽天への出店を促す営業に携わりました。当時、楽天へ出店する企業数が増える中で、なかなか腰が重い企業様やECに取り組めない企業様がいました。そうした企業様がEC事業の開始後に、どうやって売上を伸ばしていくかという課題に対して提案させていただき、その結果、年間の新規出店者数でMVPを獲得しました。


その後、配属希望を提出し、楽天のECコンサルタント「ECC」に配属していただきました。楽天内部のデータを見ながら、どうすればECでもっと売れるようになるのかを考える日々でした。企業様と一緒に取り組みながら、新しい売上方法を開拓したのですが、アフィリエイトによって売上を伸ばしたことが評価され、MVPを獲得できました。


財務管理で利益計算も

――ジャグーさんの事業・サービスを紹介していだけますか。


米原:メインはECの支援事業と、自社で行うECの販売事業です。ECの支援事業では、ECサイト構築、販売支援、広告運用支援などECに必要な取り組みを一気通貫でサポートしています。要望があれば、商品の企画開発や物流支援も行います。自社のEC販売事業は、私たちが店舗を構えて商品を販売するというものです。


EC支援事業については、ECモールの支援が大半を占めます。数あるECモールの中でも、すべてのクライアント様に共通するのは「楽天市場」の運営支援です。その上で、一部のクライアント様では、「Yahoo!ショッピング」や「Amazon」の支援も同時に行っています。「楽天市場」の支援が全体の6割ぐらいで、残りがその他のECモールの支援というイメージです。


当社は、ほぼすべてのECモールの支援を手がけていますが、最初にお声がけいただくのは、「楽天市場」で困っている企業様が多いですね。これが入口となり、ほかのECモールの支援へ展開していくという流れです。


――EC支援事業について、詳しく教えていただけますか。


米原:ニーズが高いのは、サイト構築支援やECコンサルティングです。また、ECの運用代行を丸ごと受けることも可能です。あと、広告運用代行、受発注対応代行、CS対応代行、物流代行がEC支援事業の中心となっています。


この中でも、ご依頼を受けて効果を発揮しやすいのは、ECコンサルティング、EC運用代行、広告運用代行といったところ。ECの売上を上げるという観点では、どの企業様でも値引きなどをすれば売上は上がりますよね。難しいのは、利益を継続的に伸ばしていけるかという点。そこで当社では、継続的に利益を伸ばしていける支援を心がけています。


EC企業様の場合、PLやBS、キャッシュフローの把握が苦手なケースも少なくないようです。ここ数年では特に、EC事業者の黒字倒産が多いという印象を持っていますが、その大半はPLの細かい管理ができていなかった、またはBSの観点で滞留在庫が増えてしまっていたと考えられます。。


そこで、当社のEC支援事業では、情報開示をしていただける企業様については、PL管理や在庫管理、キャッシュフロー管理をサポートさせていただいております。これらの面でも十分に支援できる点が当社の強みとなっています。


――貴社のクライアント企業の傾向は?


米原:当社のクライアント企業様の傾向を見ると、創業当初は中小企業が比較的多かったのですが、ここ2年間ぐらいは大手企業の支援が増えてきています。


基本的に実施すべき部分は共通していて、KGI(最終目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)が若干異なる程度かもしれません。例えば中小企業だと、KGIがEC事業の営業利益を●円まで上げる、等が多いですが、大手企業だと、部門の営業利益も大事な一方、その部門の売上高成長率や、マーケットシェアといったケースもあるため、アプローチが若干異なってきます。



多数のスタッフによる手厚いフォロー

――貴社では、クライアント企業をどのような形でサポートしているのですか?


米原:まず、契約の形態として主に3つあります。1つ目は、固定の月額で支援させていただくというもので、大手のクライアント企業などが多いです。


2つ目は成果報酬型。これは売上に応じて報酬をいただくという形式です。3つ目は固定費+成果報酬で、外資系のクライアントで多いですね。


次に、支援の形態については、どこまで支援するかによって変わってきます。基本的には1社につきコンサルタント1名、店舗運営を行うディレクター1名、その配下にオペレーター2~3名、デザイナーが付きます。さらに開発が必要な場合には、その下に開発部門がサポートに入ります。


――これまで支援してきた中で、特に印象に残っている事例は?

米原:食肉を扱う企業様で、「楽天市場」に出店して2年ほどだったのですが、月収100万円ぐらいで推移していました。利益にすると、月に10万円ほどしかなかったのですね。


そこで、仕入れ可能な部位や価格帯をすべてリスト化してもらい、当社から20商品ぐらいの新商品開発の提案を行って、そのうち10商品ほど開発しました。その上で、生産ロット、在庫管理、利益管理、売価設定、値引き管理をさせていただきました。その企業様ではEC担当が1人しかいなかったため、ほぼすべてを当社に任せてもらいました。

1年間の広告費をいただいて支援した結果、半年間ぐらいで月商は500万円ぐらいまで上がり、営業利益は約150万円に向上しました。今ではEC担当者を3人ほど配置するまでになり、「楽天市場」が軌道に乗ったため、ほかのECモールへと拡大するフェーズに移っています。


――広告運用改善やLTVでの成果は?


米原:広告の運用改善は目的によって対応が変わってくるのですが、基本的には広告の費用対効果を良くしたいという要望が多いですね。


LTVについては、例えば「楽天市場」のLTVを測ろうと思っても、通常ならば、新規と既存だけしかできないなど限界があります。しかし、当社では独自で開発したツールを用いて、商品を買ったお客さんがその後の期間で何回購入いただいているのか、、この商品をこの期間に買った人が1年間でどのぐらい利益を出しているか、といったことが集計できます。


LTVの向上は商品の質によるところが大きいと思いますが、リピートに無駄なコストを割いている企業様が非常に多いという印象があります。当社では独自のツールを駆使して、コストの最適化による利益率向上を実現できるという強みがあり、化粧品・食品・美容家電などをはじめ、さまざまなカテゴリーで対応しています。


外資系は中国企業の依頼が最多

――先ほど成功事例をご紹介いただきましたが、サポートを通じて評価されたエピソードをお聞かせください。


米原:美容家電ジャンルの店舗様で、脱毛器で有名なのですが、ちょうど1年前から支援させていただいています。もともとの目標は、市場でシェアをしっかりと取りたいということでしたが、支援させていただいた結果、1年以内に売上が前年比で5倍になり、最も重要視していたマーケットシェアは約7倍にまで拡大しました。。また、広告費も支援前の半分ぐらいまで下がり、非常に感謝していただいています。


■ジャグー株式会社の事例紹介ページはこちら>>https://jagoo.co.jp/case/ulike/


また、前述した食品会社様とは別の中小会社様では精肉店を運営していて、ECにも参入したいということで、支援させていただいています。その結果、ECで月に100万円ほどの利益が生み出せるようになり、融資が下りて新しい設備の導入に漕ぎ着けています。そうした話を聞くと、とてもうれしいですね。


――ECを展開する企業からは、どのような悩みが寄せられていますか?


米原:一番多いのは売上が伸び悩んでいるという相談です。そもそもECは「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」の伸びが鈍化してきていることもあり、売上が伸び悩んでいる企業様が増えているのではないでしょうか。


次に多いのは、新たにEC事業を立ち上げたいけれども、運営できる人がいなくて困っているという悩みですね。国内の企業様もそうですし、海外の法人が日本でEC事業を立ち上げる場合もそうです。支援させていただいている外資系企業様を国別で見ると、中国が一番多いですね。その次はアメリカ、韓国の順です。


――EC企業様の悩みに対し、貴社ではどのようなアプローチで解決するのですか。


米原:売上を上げたい場合、どの企業様でも具体的な売上目標や達成時期がありますので、まずは、そのあたりをしっかりとヒアリングします。1年間ほどの短いスパンで売上アップを目指すケースが多いのですが、目標達成後の中期的なスパンの目標についてもヒアリングを徹底的に行っています。


売上を上げるために、人を投入したり、費用が発生したりするので、その先に何を実現したいのかをヒアリングした上で、適切な提案をさせていただく形となります。



契約前のヒアリングを徹底

――EC事業を始める場合にコンサルティング会社へ依頼する際、事業者側には不安もあるかと思うのですが、貴社ではどのような流れで対応していますか?


米原:流れとしては、契約する前に数週間にわたって分析し、課題を含む今後の方針を提案させていただきます。これは無料で行っています。


当社からの提案内容に合意いただいた場合に契約するという形になります。その後、具体的な課題解決の方策を提案させていただきながら、進めていくという流れです。このように、安心してご相談・ご依頼いただける仕組みとなっています。


――最後に読者に向けてメッセージを。


米原:当社の支援事業の効果が最も発揮されやすい企業様は、大きく2つに分けることができます。1つは、ある程度の資本力があり、一定の費用をかけてしっかりとシェアを取っていきたい、または販売を強化したい、という企業様ですね。


もう1つは、中小企業様であっても、これからEC事業に本気で取り組もうとしているケース。現在売上がなかったとしても、当社では支援させていただいています。


ECは日進月歩で情報もやり方も変わってきますので、いろいろな情報を踏まえた上で、大切な取り組みをすぐに実践することが重要です。何か困った事があれば、当社へお声がけいただければと思います。


――ありがとうございました。




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