2024.06.07 行政情報
DPF消費者保護法に基づく出品者情報の開示請求 8事例で開示…取引デジタルプラットフォーム官民協議会
消費者庁は6月7日、業界団体や行政機関などで組織する「取引デジタルプラットフォーム官民協議会」を開き、取引デジタルプラットフォーム(DPF)消費者保護法に基づいて、消費者から販売事業者を特定するための情報の開示請求を受けたDPF事業者は7社で、実際に開示した事例が8件に上ると報告した。また、同法がDPF運営事業者に求める努力義務の取り組みについては、事業者間でばらつきが見られた。
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努力義務の履行にばらつき
昨年11月16日~今年1月9日、DPF運営事業者32社を対象にアンケートを行い、23社から回答を得た。
同法はDPF運営事業者に対し、(1)消費者が販売事業者(出品者)と連絡を取れる措置、(2)消費者から苦情が寄せられた場合に表示を適正化する措置、(3)販売事業者を特定できる情報の提供を求める措置――を努力義務として求めている。
調査結果によると、消費者と販売事業者の連絡については、物販系DPFと予約サービスDPFでは、23社すべてが販売事業者の連絡先を表示していた。一方、役務提供系DPFでは、表示していない事業者も見られた。
販売事業者と連絡が取れる対応可能日時の表示を義務づけているのは23社中7社。連絡手段が機能していることを定期的にパトロールしているのは3社にとどまった。
次に、消費者から苦情を受けた場合の対応を見ると、23社すべてが苦情受付窓口を設置し、苦情を受け付けた際に調査を実施していると回答した。
販売事業者を特定できる情報の提供を求める措置については、23社中20社が、アカウント登録時に名称・連絡先・住所などの基本情報を求めていると回答。これに加え、19社では、身分証明書や登記事項証明書といった公的書類の提出を必須としている。
開示請求を受けたDPF運営事業者は7社
同法は、「代金を支払ったのに商品が届かない」といったケースで消費者が損害賠償請求を行う場合、販売事業者の情報を開示請求できる権利を消費者に付与している。
今回の調査結果によると、開示請求を受けたのは23社中7社を数え、7社合計で18件に上る。そのうち、実際に開示したのは8件だった。
開示請求の主な理由を見ると、物販系は「負傷を理由とする金銭請求を行うため」「著作権侵害を理由とする金銭請求を行うため」、オークション・フリマでは「サイズ違い」、クラウドファンディングでは「商品を購入したが届かず、訴訟準備のため」などがある。
議長の依田高典氏(京都大学大学院教授)は、「全体的には昨年度と比較してDPF事業者の取り組みが進んでいる」と評価しつつ、「一部にはまだ課題が見られる。特にサービス提供系DPFについては取り組みの強化が求められる」と今後の課題に言及した。
(木村 祐作)
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