2023.11.20 コラム
知らないことがリスク?ECサイト構築に失敗した"しくじり”事例5選
はじめまして。ECカートシステムを提供するW2(株)の樽澤と申します。今回は、知らないことがリスクになりかねないECサイト構築に失敗した"しくじり”事例5選についてご紹介いたします。ぜひ本記事を最後までご覧ください。
EC構築/リプレイスの8ステップと注意すべきフロー
近年、EC市場規模は年々増加し、新たにECサイトを立ち上げる企業や、既存ECサイトでは対応できない課題を克服するためにリプレイスを考えている企業が増えてきています。
ECサイト構築/リプレイスをして公開までのフローは大きく分けて8つのステップに分けられます。
- (1)ECサイト構築/リプレイスの目的を決める
- (2)要件整理(課題や要望の整理)
- (3)ECカートシステムの選定
- (4)システムオプション,決済種別の選定
- (5)ECサイトデザイン制作
- (6)商品登録/データ情報移行
- (7)テスト
- (8)ECサイトオープン
その中でもステップ2と3には多くの注意点があります。
もし2か3のフローで失敗すると売上に直結する多大な悪影響を及ぼす可能性があり、これまで弊社は数々の失敗を見てきました。
ここからECサイト構築/リプレイスを考えている方向けに、ステップ2と3のフローでの「しくじり例」を中心に5つの失敗事例をご紹介します。
失敗した事例を知っておくメリット
様々な企業がECサイトを立ち上げていることで、世の中にはECサイトを構築して成功した事例はたくさんあり、どのECシステム会社も紹介していると思いますが、失敗した事例をご紹介している記事はほとんどないです。
実は成功事例も大事ですが、失敗事例を知っておくことは大切なことです。
以下から失敗事例を知っておくメリットについてご紹介します。
①失敗を防止できる
失敗した事例を知って学ぶことで、他社が陥った罠や間違いを理解し、自社のECサイト構築時にそれらのミスを避けることが可能になることが大きなメリットの1つと言えるでしょう。
例えば、〇〇業界では△△機能が必要と思っていたが、ほんとは必要がないと気づいて開発コストが浮いたりするなど、効率的なECサイト運営が実現することで売り上げ向上に繋げたりできます。
よって、失敗事例を学ぶことは、リスクを回避し、ECサイトを成功に導くための重要なステップと言えます。
②ECカートシステム選定の指標となる
ECカートシステムには様々な種類があり、同じ種類のECカートシステムでも会社によって機能や要件が異なります。
例えば、ある企業では、コストを優先しすぎて、自社に最適なECカートシステムを選定していなかったので、取り扱っている商品の種類や数量を全てECサイト上に反映できなかったという事例があります。
システムの種類や企業によって出来ること、出来ない事があり、失敗事例を知ることで、そのECカートシステムで実現出来ない要件を知ることができます。
その要件と自社の課題やニーズを照らし合わせて、ECカートシステム選定の指標を構築することが、同じ失敗をしないためにも重要です。
5つのECサイト構築失敗事例
「課題やニーズをクリアにしたECカートシステムを選定したけど、オープン後に更なる課題が出た」
上記のように課題とニーズを知った上で選定していても。後々になって実は失敗だったかも。という声をよく聞きます。
以下からよくある5つのECサイト構築失敗事例をご紹介します。
①カゴ落ち対策が打てない
現在は、消費者行動は変わりつつあり、今まではショッピングカート(お買い物かご)に商品を入れたら購買してくれる可能性は高かったのですが、ショッピングカートに製品を入れてもお客様が購買をしてくれないといったことは現在ではよくある話です。特に女性が気になる商品を一旦カートに追加して後から考える傾向があります。
カートに製品を入れたのにも関わらず購入しなかったことを「カゴ落ち」と言うのですが、カゴ落ち対策をしているECサイトはまだまだ少なく「新規顧客を獲得できる施策は可能になったが、そこから購買に繋がらない」といった声を良く聞きます。
失敗しないためにも以下のような機能や要件があるか見てみるとよいでしょう。
■ECシステムCheckポイント
・カゴ落ち対策メールは実装できるか
・2クリック決済などの購入までの手順を簡略化できるか
・サイトスピードはスムーズか
②カートシステム内にCS機能がない
「ECカートシステムの管理画面と問い合わせ画面が別々で業務が煩雑している」
上記はリプレイスの時に解決したい課題として取り上げられることが多いので、特に新規ECサイト構築を考えている方は要注意が必要です。
具体的には、お客様が問題に直面した際の問い合わせメールや電話が、ECカートシステムとは別でシステムで管理していることにより、顧客情報をうまく参照できず業務工数がかかってしまうことです。
この状態では、企業は業務コストがかかることはもちろんのこと、問い合わせやトラブルに迅速かつ適切に対応できないことから、お客様にも不便を強いられて顧客満足度が下がってしまう恐れがあります。
競争が激しいEC市場において顧客満足度の低下は、売上減少に直結します。
よって、業務工数を減少させてお客様に最適なサポートを届けるためにもECカートシステム内にCS機能があることを確認して選定したほうがよいでしょう。
■ECシステムCheckポイント
・ECカートシステム内にCS機能があるか
・お客様の情報や注文情報などの様々なデータと紐づけ可能か
③お客様がマイページから支払い方法や配送日の変更ができない
特に単品/定期/サブスク通販でEC事業を展開を考えている方は注意が必要です。
「お客様がマイページ上でお届け日が周期でしか設定できなくて、『商品の次回受取日を自由に変更』ということができなかった」
上記のような失敗した相談を本当によく聞きます。
例えば、「いつもより早く無くなりそうだから予定より1週間受け取りを早くしたい。」や「商品がどんどん溜まってきているから今月はスキップしたい。」というお客様の声はあるあるなのですが、この変更をマイページではなく、問い合わせでしか対応できない設計だと、企業側は問い合わせて変更する作業が発生し、お客様は顧客満足度が下がってしまい解約に繋がります。
よってマイページ上でお客様が変更したいときに直ぐにできる設計をおすすめします。
また最近では様々な決済手段が増えてきているので、支払い方法の変更もマイページ上で行えればよりベストでしょう。
■ECシステムCheckポイント
・お客様がマイページ上で支払い方法や配送日を変更できる仕組みが実装できるか
・なるべくCSに繋げなさせない設計ができるECカートシステムか
④管理画面の操作性が悪く使いづらい
実は管理画面のUIUX性が悪いからECカートシステムをリプレイスしたい。といった方が最近増えています。
実は管理画面の操作性は売り上げに直結します。例えば商品登録ではドラックアンドドロップや直観的な操作が出来ず、コードを使ってする場合は時間がかかり業務工数負荷に繋がります。また、「アップデートが頻繁にあるECカート」という単語は聞こえは良いですが、操作性が度々変更される可能性があるので、もしかしたら操作方法を覚える時間がいることで業務コストがかかります。
管理画面を操作する人もお客様と同じ人間です。よって、まずはデモ画面を見てUIUXがよく直感的な操作が可能なECカートシステムかどうかを検討しましょう。
■ECシステムCheckポイント
・管理画面は直観的操作が可能か
・ノーコードでフロントサイトに反映できるか
⑤システムの拡張性がない
長期的にECサイト運営を考えている方は、拡張性に優れているECカートシステムを選ぶべき。と私は断言できます。
拡張性に優れていないというのは、機能追加やアップデートができない。もしくはできるが大きな金額や時間が必要になることを指します。
例えば、「トレンドの機能を追加したい」「システムのインフラ整備をしたい」「セキュリティアップデートしたい」といった要望を叶えるのが難しい状態です。
また、拡張性がない。ということはECカートシステムが老朽化していくため保守費用がかかりコストが増大します。
拡張性がないECカートシステムは初期費用や月額費用が安い傾向にありますが、
これらの理由からECカートシステムの拡張性がビジネスの成功を左右する重要な要素となるため、長期的にEC運営を考えている方は失敗しないためにも、初期段階で拡張性を考慮したECカートシステムの選定が不可欠と言えるでしょう。
■ECシステムCheckポイント
・選定するECカートシステムは拡張性に優れているか
・中長期的な売上目標に耐えれるECカートシステムか
まだまだあるEC構築の「しくじり例」
今回は5つのみご紹介しましたが、まだまだ失敗した事例はたくさんあります。
以下の資料ではECサイト構築を失敗した事例を100個ご紹介しています。新規でECサイト構築/リプレイスを考えている方はぜひお読みになってはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ご紹介したECサイト構築失敗事例は全て本当にあった事例になります。
そもそも失敗を引き起こす要因は以下のようなものがあります。
- ・市場調査不足
- ・長期的なEC事業計画の欠如
- ・ECカートシステム選定の軽視
- ・お客様の生の声を無視
以上の原因や失敗事例を踏まえた上で、ECサイト構築を考えてみてはいかがでしょうか。
弊社が展開しているカートシステム「W2 Repeat」は今回紹介したような失敗事例を引き起こさず、機能性やシステム性、サポート性に優れていると自負しています。「W2 Repeat」はD2C/リピート通販に特化した平均売上成長率354%を誇るECプラットフォームで、EC年商1億円以上の事業者様におすすめのECパッケージです。ご興味ございましたら、以下のURLからご覧いただきぜひお気軽にお問い合わせください。
さらに、総合通販の方にはOMO/オムニチャネル対応型ECプラットフォーム「W2 Unified」もおすすめなので是非参考にしてみてください。
必ずECサイト構築を成功させ事業拡大を考えている方は、ぜひご参考にして頂ければと思います。
【著者プロフィール】
W2株式会社 マーケティング部マーケティングチーム責任者:樽澤寛人(たるざわ・ひろと)
神戸大学在学中にEC事業で起業し卒業後、W2株式会社に入社。現在はマーケティング担当者として、様々な施策を推進しています。
▽略歴
・神戸大学 卒業
・在学中にEC事業を立ち上げ&運営
・EC制作~販売戦略など1年でEC月売上1,000万円まで成長、M&Aで事業売却
・現在はマーケティング担当者として様々な施策を推進
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
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