2023.06.19 通販支援
日本郵便、約5500件の集配関連委託先と協議が完了…下請法の適正運用へ
コスト上昇分を取引価格に転嫁できているかどうかに関する中小企業庁の調査で、「最低ランク」の指摘を受けていた日本郵便(株)はこのほど、集配関係委託契約を結ぶ5500社に対し、5月末までに全契約の協議が完了したと明らかにした。

日本郵便、中小企業庁の調査を受け価格交渉・価格転嫁を自主点検
調査は、同庁が2022年9月の「価格交渉促進月間」の取り組みの成果を確認するため、受注側の中小企業に実施。23年2月、交渉や転嫁に後ろ向きな企業を初めて実名で公表し、日本郵便は価格転嫁状況で最低の評価を受けていた。
日本郵便はこれを受け、全国の集配郵便局1001局と13支社で、下請代金支払遅延等防止法(下請法)に基づき、発注企業が実施すべき価格交渉や価格転嫁を自主点検していた。
点検の対象は21年6月~22年5月に行った集配関係委託契約に関する下請取引。下請け事業者に対する「発注方法」「代金の支払い」「代金の額の決定」など、下請取引で親事業者に求められる対応や禁止事項などの実施状況を確認した。
下請法に基づく運用基準を外れる取扱い事例を確認
それによると、下請法に基づく運用基準(22.1 改正)と下請中小企業振興法の振興基準(22.7 改正)で、親事業者に求められる対応に関して、一部に改正後の運用基準などを踏まえた取り扱いが行われていない実態が認められた。また、その他にも一部に下請取引に関する正しい理解が不足している事例があったという。
コスト上昇を理由とした委託料の引上げ要請に「協議することなく委託料を据え置く」「委託料を据え置いた際、理由を文書やメールで回答していない」事例が全体の13.9%。また、協力会社に対して、日本郵便の営業用物品を無償で配達させた事例(0.1%)などもあった。
日本郵便「下請取引の適正な運用を徹底」
これらについて日本郵便は、本社の認識と指示が遅れたため、郵便局と支社への理解浸透が徹底されなかったことによるとしていた。
今後の対応については、「協力会社との協議の進め方を含めて改善し、集配関係委託契約に関して下請取引の適正な運用を徹底するよう、取り組む」とした上、内部の定期的な研修に実施とともに、協力会社と契約内容に関する協議を定期的に実施することを明言。23年度の協議は24年2月頃に実施するとした。
また、協力会社から、定期的に集配関係委託契約の手続きや業務内容、日頃のコミュニケー ションなどを含めて意見・要望を聞いて改善などにつなげる仕組みを設け、より一層のパートナーシップの構築に努めたいとしている。
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