(株)日経BPが23日発表した「トレンドマップ2023上半期」(「日経クロストレンド」作成)によると、昨年10月の前回調査から、消費トレンドで「将来性」スコアが最も伸びたのは「越境EC」だった。


各分野でスコアを伸ばしたキーワードランキング(2022年下半期調査との比較)
「経済インパクト」のある消費トレンド第1位は「Z世代」
前回調査と比べ、「将来性」スコアが伸びた消費トレンドのトップ3は、「越境EC」(スコア:3.88、前回比:+0.23)、「インスタ映え」(3.32、+0.23)、「ナイトタイムエコノミー」(3.24、+0.11)。
「ナイトタイムエコノミー」については、人の移動のさらなる活発化が予想される中で、新たな商機が生まれると期待されている。
「経済インパクト」スコアが伸びた消費トレンドのトップ3は、「Z世代」(スコア:3.64、前回比:+0.52)、「インバウンド消費」(3.40、+0.43)、「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」(2.88、+0.36)。
「Z世代」については、1990年代半ば以降に生まれた若者が、ファッション・コスメ・外食などの分野で消費のけん引役を担う傾向にある。SNSの利用時間もミレニアル世代(1980年〜90年代前半生まれ)の2倍近くも長く、オフラインだけでなく、オンラインでも影響力が拡大しているという。
マーケティングは将来性が「音声SNS」、経済インパクトが「クッキー代替技術」
マーケティング分野を見ると、「将来性」スコアの上昇率は1位が「音声SNS」、2位が「チャットbot(対話型AI含む)」、3位が「ジオターゲティング(位置情報・人流マーケティング)」。
「音声SNS」は前回調査から0.46ポイント増。国内のポッドキャスト利用者数は1680万人に達し、特に若年層を中心に音声メディアが復権の兆しを見せていることが、将来スコアの上昇という形で表れた。
「チャットbot」は0.39ポイント増で、人間の指示に従って文章や画像を自動生成する生成AI「ChatGPT」の流行を受けて、チャットbotが改めて脚光を浴びていると指摘。「ジオターゲティング」は0.26ポイント増となり、人の移動の活発化が予想される中で、新たな商機が生まれるとみられている。
マーケティングの「経済インパクト」スコアは、「クッキー代替技術」「ファンベース」「インフルエンサーマーケティング」の順に伸び率が高かった。
テクノロジー分野を見ると、「将来性」スコアの上昇率トップ3位は、「VUI(音声ユーザーインターフェース)」「人間拡張」「スマートフォン」。「経済インパクト」では、「バーチャル・ヒューマン・エージェント(VHA)」「空飛ぶクルマ」「Web3」がトップ3に入った。
「空飛ぶクルマ」をめぐっては、25年の大阪・関西万博で商用運航が予定され、今年2月に運航事業者5社が内定したことも話題に上った。将来的に人流や物流を一変させる可能性があり、経済インパクトに対する期待の大きさが調査結果からも浮かび上がった。
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