2022.05.02 ECモール
メルカリ3Q、77億円の赤字に転換…不正利用が増加し成長率が鈍化
(株)メルカリがこのほど発表した2022年6月期第3四半期(21年7月~22年3月)連結決算は、売上高が前年同期比42.7%増の1097億100万円、営業損失が46億8600万円(前年同期は15億2800万円の営業利益)、純損失は77億800万円(前年同期は35億7600万円の純利益)となった。

メルカリ不正利用で補填金が10億円に
主力事業のメルカリJPの流通取引総額(GMV)は6629億円となり、前年同期比で866億円増加。積極的な新規ユーザ獲得に加え、クロスユース施策などが奏功し、過去最高を記録した。月間アクティブユーザー(MAU)は2069万人となった。一方で、コロナ禍の状況変化に伴う出品数と購入頻度の減少や、業界全体で増加傾向にある不正利用が昨年末から増加した影響で、成長率は鈍化した。
メルカリJPでの不正利用は、主に不正に入手したクレジットカード情報を利用してメルカリで商品を購入するケース。対象外の顧客にも広く利用制限がかかってしまったことでGMVの減少につながり、この不正に対する補填金は10億円に上った。また、メルペイではフィッシングにより、6億円の費用増となった。第4四半期では、第3四半期と同程度の費用が発生する想定だが、実施した対策の効果によって、来期以降の関連費用は減少する見通し。
メルペイの業績は順調に拡大
(株)ソウゾウは、「メルカリShops」の本格提供を21年10月から開始。機能が限定的な中でも、出店数や出品数が着実に増加した。「クールメルカリ便」をリリースするなど、プロダクトアップデートに注力しつつ、新規出店獲得に向けたマーケティング施策を実施した結果、本格提供後6か月で累計出店数が20万を突破するなど、好調に進捗している。
スマホ決済サービスを提供するメルペイは、単体の売上高が63億9000万円、うちメルカリ外売上高が37億9000万円と、ともに順調に伸長。与信事業を中心とした収益基盤の強化が奏功し、第3四半期の調整前営業損益は黒字となった。第4四半期も調整前営業黒字を見込み、初の通気調整前営業黒字を見込んでいる。利用者数は1292万人となり、本人確認済み利用者数も順調に増加し、利用者数に占める比率は85.6%に伸長した。
メルカリUSのアクティブユーザーは過去最高に
メルカリUSのMAUは566万人となり、過去最高を更新。新規ユーザ数は伸長し、1月単体でMAUが590万人に達するなど、堅調な成長をみせている。ブランド認知度は第2四半期から6ポイント上昇。一部の同業他社の水準を初めて上回り、過去最高の認知度を達成した。
これまで非開示としていた、22年6月期の通期業績予想に関しては、売上高が前期比38.5%増の1470億円、営業損益は45億円(前期は51億8400万円の営業利益)、純損失は86億円(前期は57億2000万円の純利益)を、それぞれ見込んだ。
売上高は、メルカリJPの安定的成長や、メルペイの与信事業を中心とした収益力の強化などで増収の見通し。営業利益はメルペイの収益力向上で増加した一方、メルカリJPやメルカリUS、新規事業のマーケティング施策、人材採用などの投資で減少、純利益は主にメルカリJPの法人税の影響で、それぞれ大きくマイナスとなる見通しを示した。
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