日本政府観光局(JNTO)は21日、中国向けに日本の観光・物産情報を発信してきた取り組みを3月で終えたことを受け、延べ視聴者数が135万人に達したことなどの成果を明らかにした。アリババグループの旅行プラットフォーム「フリギー(Fliggy)」と、越境ECプラットフォームの「天猫国際(Tmall Global)」で実施し、アリババ(株)がJNTOの取り組みを支援した。
ライブコマースでの特産品実演販売・オンライン旅行体験を中国の消費者に提供
バーチャルライブツアーとライブコマースを融合したPR事業は、コロナ禍による入国制限が続く中での取り組みとして、2021年9月~22年3月にかけて実施した。EC取引が活発な中国で、バーチャルツアーによる全47都道府県の観光資源のPRと、ライブコマースによる特産品の実演販売を組み合わせた「オンライン旅行体験」を中国人消費者に提供した。
全国を8ブロック(北海道、東北・新潟、関東、北陸・中部、近畿、 中国・四国、九州、沖縄)に分け、視聴者数は延べ135万人に達し、最も人気が高かったのは東北の回で、延べ43万人を超えた。「日本へ旅行に行きたい」など、ポジティブなコメントも毎回1000件以上が寄せられ、日本各地の認知向上や将来の訪日への興味関心の向上に寄与した。
インフルエンサー4人の投稿閲覧回数が3600万回を突破
従来の観光ライブ配信と比べ、視聴者との双方向、リアルタイムな手法を加えた。在日中国人インフルエンサー4人が自身のSNS(Weibo・ウェイボー)アカウントで、事前にバーチャルライブツアーの開催告知を兼ね、エンターテイメント性の高い地域の魅力を発信した。
その投稿の合計閲覧数は 3600万回を突破。また、インフルエンサーたちが実際に全国各地域に赴き、ライブ配信中に地図や写真を活用しながら、地域の観光魅力とともに名産品を紹介したほか、体験型観光コンテンツにも参加し、視聴者から好評を得た
ライブコマースの人気商品は、中国人観光客にも馴染みがある定番のお菓子から、日本酒からコスメ、キッチン用品などの雑貨まで、幅広いカテゴリーの商品とブランドがランクイン。中でも、スキンケア商品、日本酒が中国人消費者から高い人気を博した。
JNTOは、今後もバーチャルライブツアーなど新たな手法を活用し、地域の魅力を発信していきたい考えだ。また、アリババは、JNTOとの取り組みをはじめ、これからも中国消費者をはじめとする海外の消費者に向けた効果的なアプローチを提供し、コロナ後の観光業界の速やかな回復に貢献していきたいとしている。
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