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通販通信ECMOニュース・記事コラムSWOT分析(スウォット分析)と「クロスSWOT分析」とは?企業戦略を導き出すための分析方法を知ろう

2022.03.05 コラム

SWOT分析(スウォット分析)と「クロスSWOT分析」とは?企業戦略を導き出すための分析方法を知ろう

 SWOT分析(スウォット分析)は、3C分析やPEST分析のようなフレームワークの一種です。SWOT分析という言葉は聞いたことがあっても、上手く活用できていないという企業も多いのではないでしょうか。本記事ではSWOT分析の目的は効果的なやり方について解説します。



SWOT分析(スウォット分析)とは

 SWOT分析とは、競合他社や市場の動向などといった外部環境と、自社ブランド力や価格、品質といった内部環境をプラスの要因、マイナス要因に分けることで、企業の現状を把握するためのフレームワークです。SWOT分析は、以下の4つの項目を軸にそれぞれの要因を考えていきます。

・Strength:強み(プラス要因・内部環境)
・Weakness:弱み(マイナス要因・内部環境)
・Opportunity:機会(プラス要因・外部環境)
・Threat:脅威(マイナス要因・外部環境)

 4つの項目の頭文字から「SWOT分析」と呼ばれています。プラス要因は企業に対して良い影響を与えると考えられる要因、マイナス要因は企業にとって悪い影響を及ぼすと考えられる要因を指します。

 SWOT分析を行うことで、企業の課題を明確にすることができたり、新たな戦略を導き出したりできるメリットがあります。

SWOT分析を行う目的


 SWOT分析を行う目的は、経営戦略やマーケティング戦略の方向性や課題を見極めることです。効果的な戦略を立てるにあたって、重要となる指標の一つが市場での競争優位性になります。そのためには競合他社と比較した自社の現状把握、そして市場を分析することにより事業の将来性を生み出す必要があります。

 そのような戦略を考えるにあたって、内外部の環境を効率的に分析する手段がSWOT分析です。自社を取り巻く外部環境から市場分析を行い、自社の強みや弱みを把握することで経営やマーケティング戦略の判断に役立てることができるでしょう。

SWOT分析のやり方

 SWOT分析を行うにあたって、以下の手順で分析を進めていくとよいでしょう。一般的な流れは以下となります。

1.目標を定める
2.外部環境分析
3.内部環境分析
4.戦略立てを行う

▽目標を定める

 SWOT分析を行うときに忘れてはいけないのが「目標を明確にする」ということです。SWOT分析に限らず、分析や戦略立てを行うときに目標がはっきりしていないと、効率よく成果を生み出すことが難しくなってしまいます。

 目標の例としては、「自社の現状を把握して事業の将来性を知る」や「今後の経営リスクを事前に予測して危機回避すべきポイントを探る」といったものがあります。例に挙げた2つの目標は、それぞれ最終的な結論は別となりますが、目標を軸に内外部の要因を調査するといった点は同じです。

 まずはSWOT分析を行う前に、何のために分析を行うのかを明確にしておくようにしましょう。

▽外部環境分析

 次に市場や競合他社、経済状況などの外部環境について分析していきます。サービスの業種や分析対象によって内容は異なりますが、基本的には以下の項目を外部環境として考えていきます。

・市場規模
・競合他社
・市場の将来性
・経済状況
・政治や法律など

 上記のような項目から、自社の事業のビジネスチャンスや、将来のリスクについて分析していきます。外部環境の分析を行う際に効果的なフレームワークに「PEST分析」や「ファイブフォース分析」というものがあります。

 「PEST分析」は「政治」「経済」「社会」「技術」といった4つの項目を軸に社会情勢を分析するフレームワークです。またファイブフォース分析は、事業に関連する脅威となる要因について分析していくフレームワークです。これらを活用し、外部環境分析を効率よく進めていくことができます。"

▽内部環境分析

 次に内部環境について分析していきます。自社の「強み」「弱み」を明確にした上で、ビジネスに活かしていくのですが、より客観的な分析を行うことで効果的な分析を行うことができます。基本的に考えられる内部環境の要因としては、以下の項目があげられます。

・ブランドの認知度
・商品の価格
・商品の品質
・リソースや技術力
・インフラ
・事業を展開している立地

 自社ブランドの認知度や商品の価格、品質などの要素について、強みや弱みについて分析していきます。一人の主観に意見が偏らないよう、できるだけ複数の部署やスタッフが現状を分析するとよいでしょう。

 また内部環境を分析する際は、事前に分析している外部環境をふまえて行うようにしましょう。

 内部環境を分析する際に効果的なフレームワークに「4C分析」「4P分析」といったものがあります。4C分析は「顧客価値(Customer)」「コスト(Cost)」「利便性(Convenience)」「コミュニケーション(Communication)」の4つの要素について分析するフレームワークです。これらは顧客が成約に至るまでに影響を与える要素です。

 4P分析は「商品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「販促活動(Promotion)」の4つの要素を分析します。顧客に提供する価値について分析するための要素になります。

▽クロスSWOT分析で戦略立てを行う

 外部環境と内部環境について分析を行った後は、整理した内容を戦略に落とし込んでいきます。効果的な戦略立てを行うためには「クロスSWOT分析」という方法を活用していきます。

 クロスSWOT分析とは、SWOT分析で導き出した各項目をかけ合わせることで、実行するべき施策を具体的に洗い出すことができます。クロスSWOT分析は、以下の4つのアクションにそれぞれ分類することが可能です。

・強み×機会
→自社の強みにより、どのような機会が生まれるかを考えます。事業の将来性を想定するときなどに活用します。

・強み×脅威
→自社の強みにより、脅威となる外部要因への対策や、ビジネスチャンスとして生かしていけるかどうかなどを考えます。脅威と聞くとリスクの方を先に想像しますが、強みを生かしてチャンスにできないかどうか、といった議論も可能です。

・弱み×機会
→自社の弱みである部分を改善、強化して機会創出の可能性を考えていきます。機会を逃すことなく自社の利益にするためには弱みの改善も必要となります。

・弱み×脅威
→自社の弱みを理解することで、どのように脅威を回避して、リスクを最小限に抑えられるかを考えます。

 このようなクロスSWOT分析で導き出した内容を軸に、企業の戦略や計画に落とし込んでいきます。一度の施策ですべて解決できるとは限りませんので、課題点や対策を常に更新していくことも重要です。

SWOT分析で効果的に戦略を導き出す方法

 SWOT分析をより効果的に行い、最適な戦略を導き出すためのポイントについて解説します。

◇目的を明確にする

 SWOT分析を効果的に行うためには、事前に目的を明確にしておくことが重要です。事業をどのように成長させていきたいのか、どのように達成していきたいのかを明確にするようにしましょう。

 自社内の複数の部署で目的を共有することで、さまざまな分野から効果的に分析を行うことができます。

◇現状を明確にする

 自社が置かれている現状や、市場の現状の分析を徹底的に行い、戦略立てに役立てていきましょう。外部環境や内部環境の分析がしっかりできていなければ、最適な戦略を組み立てていくことができません。

 前述のように客観的な視点から自社の現状を分析するようにしましょう。

◇分析に最適なリソースを確保する

 SWOT分析に必要なリソースを事前に確保しておくことも大切です。いざ分析を使用と思っても必要な情報やリソースが無ければ、上手く分析を進めていくことができません。

 一つの部署だけでなく、企業全体でSWOT分析を進めていくことでより効果的な分析ができますので、場面に適したリソースを活用できるよう複数の部署で取り組むことをおすすめします。

SWOT分析で効果的な企業戦略を導き出す

 SWOT分析は企業に最適な戦略を考えていくときに効果的なフレームワークです。より効果的なSWOT分析を行うためには、外部環境や内部環境を分析するための複数のフレームワークを活用していくことも重要です。

 ぜひSWOT分析を活用し、企業の現状を把握、また事業成長に向けた戦略立てを行ってください。

マーケティング戦略に関連する資料

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