2022.01.26 調査・統計
21年国内ベビー用品・関連サービス市場規模、0.9%増の4兆3504億円
(株)矢野経済研究所が25日発表した『国内のベビー用品・関連サービス市場調査』のまとめによると、2021年の市場規模は前年比0.9%増の4兆3504億円と見込んだ。堅調な保育園市場に支えられ、市場はプラス推移を維持しているが、深刻な出生数減少の影響やコロナ禍による外出向け商品の需要減少で、厳しさを増している市場環境が浮かび上がった。

越境ECで海外からの購入ニーズも拡大
調査は2021年10月~12月。、乳幼児(0~2歳)向けの育児用品や食品、衣料品・身の回り品、育児関連雑誌、絵本、玩具等のベビー関連用品、 関連サービス(マタニティスクール、保育園、ベビーシッター)を対象として算出した。
ベビー用品・関連サービスの20年の市場規模は前年比1.0%増の4兆3120億円と推計。20年もプラス推移ではあるが、ベビー用品市場の中には、日本国内の出生数減少の影響で内需拡大が厳しい中、この数年はインバウンド(訪日外国人客)需要やEC経由での海外販売の増加によって市場拡大するケースも散見された。
コロナ禍で知育玩具・乳幼児玩具の需要が増加
しかし、20年は、19年からの中国の電子商取引法施行による中国需要の減少、さらにはコロナ禍における外出向け商品の需要縮小によって厳しい市場環境下にある。また、この数年は拡大基調にあった育児用ミルクやベビーフードも深刻な出生数の減少とコロナ禍での行動変容の影響による需要変動で減少に転じている。
コロナ禍の影響については、乳幼児のいる子育て世帯の多くは外出を控えることとなり、ベビーカーや抱っこ紐、ベビーシューズなどの需要減少が顕著。成長市場だったベビーフード市場も、調理時間の増加による手づくりへのシフトや、外出時に使用する商品を中心に需要が減り、市場は減少に転じている。一方で、知育玩具・乳幼児玩具の需要が伸びており、親も自宅で過ごす時間が増えたことから、とくに親子で楽しめる玩具の需要が高まりをみせた。
出生数減少でベビー用品・関連サービス市場は漸減トレンドに
出生数減少の進行で、ベビー用品・関連サービス市場の多くは長期的な漸減トレンドにある。
ベビー用品市場が厳しい状況下にある中、関連ビジネス市場の拡大を牽引している保育園市場は引き続き拡大基調にあるが、少子化の影響が顕在化。今後は保育施設の新規開設の減少が予測され、市場の拡大は鈍化していくものと見られる。
一方で、保育施設には乳幼児が一定数存在することから、安定した需要を確保できるチャネルとして重要視するベビー関連事業者は年々増えており、これまでのBtoCビジネスだけでなく、保育施設に向けたBtoB、BtoBtoCサービスを強化する動きが顕著になっている。出生数減少・少子化の進行で厳しさが増している市場環境の中で、ベビー関連事業者における需要の確保や新たな需要先を開拓する動きはより一層活性化していく見通しだ。
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