(株)ZOZOが29日発表した2022年3月期第1四半期(21年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比15.4%増の388億6600万円、営業利益が同20.8%増の125億9100万円、純利益は同19.3%増の87億3100万円となった。
PayPayモールやUSED販売などが好調、広告事業の成長も売上増に寄与
商品取扱高は前年同期比22.5%増の1168億1200万円で、差引売上総利益は同14.4%増の369億2400万円。差引売上総利益の商品取扱高に対する割合(粗利率)は34.6%となり、同0.7ポイント改善した。売上高の伸びは、前年同期に実施した送料無料施策を今期は未実施だったことや、買取・製造販売とUSED販売、広告事業の成長が主な要因。テレビCMなどの集客施策やPayPayモールの好調も貢献した。
営業利益は、商品取扱高と広告事業の成長に伴う粗利の増益とともに、物流関連費などのコスト低減などで増益となった。
ZOZOTOWN商品取扱高は6.6%増の906億4000万円
事業別では、ZOZOTOWNの商品取扱高が前年同期比6.6%増の906億4000万円で、構成比は77.6%。売上高は同8.0%増の288億1200万円となった。5月には、ヤマト運輸(株)の新配送方法「EAZY」に対応したほか、フェイスカラー計測ツール「ZOZOGLASS」予約注文件数が100万件を突破。6月にはファンデーション関連14商品が対応した。
受託販売の商品取扱高は同6.0%増の873億4600万円、売上高(受託販売手数料)は同6.1%増の255億4900万円。買取・製造販売の商品取扱高は前年同期比39,7%増の7億2000万円、売上高は同38.8%増の7億1600万円。USED販売の商品取扱高は同23.3%増の25億8100万円、売上高は同21.7%増の25億4600万円となった。
新規出店ショップ数は36ショップ
新規に出店したショップ数は36ショップ(純増20ショップ)で、今期末時点で計1488ショップとなり、ブランド数は8490となった。アクティブ会員数は約836万7000人と、前年同期比、前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数も増加した。
ZOZOTOWNを出店している「PayPayモール」での商品取扱高は前年同期比124.3%増の98億500万円、売上高(受託販売手数料)は同126.2%増の28億7200万円となった。前期の下期に実施された大型施策「超PayPay祭」などで獲得した顧客の定着や、モールを運営するヤフー(株)による積極的な販促費用投下が続き、順調に売上を伸ばしている。
東証の新市場区分「プライム市場」に上場市場を移行へ
BtoB事業の商品取扱高は前年同期比4.8%増の62億4600万円、売上高(受託販売手数料)は同2.5%増の11億9000万円となった。コロナ渦の影響の中、ブランド各社が自社ECの活用の積極化が続いている。6月末現在、受託サイト数は49サイトとなっている。
同社は22年4月に予定されている東京証券取引所の新市場区分「プライム市場」への移行を検討している。「プライム市場」の適合条件となっている「流通株式比率35%以上」を満たすため、新株予約権発行などの取り組みを実施。市場への流通が完了した場合、流通株式比率は35%を上回る見込みとしている。
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