2021.02.09 調査・統計
次世代物流システム・ビジネス市場は1.2%増、ラストワンマイルは3%増
総合マーケティングビジネスの(株)富士経済が8日発表した「次世代物流システム・ビジネス市場に関する調査」の結果によると、2020年の市場は新型コロナウイルス感染症の影響で縮小する品目もみられるが、前年比1.2%増が見込まれる。今後も、人手不足や巣ごもり需要によるEC利用増加が市場拡大を後押しするとみられると予測している。
無人宅配・配送ロボットなど市場は活発に
人手不足やEC利用増加に伴う多品種、多頻度、小口配送への対応……。こうした課題を背景に、物流業界では省人化や効率化を目的とした自動化ニーズが高まっている。AMR(協働型ピッキング支援ロボット)やソーティングロボットシステム、AI再配達回避ソリューション市場の立ち上がりや、ラストワンマイルを解決する上で鍵となる無人宅配・配送ロボットの実証実験が開始されるなど市場は活性化している。
こうしたことから、次世代物流システムの国内市場と日系メーカー海外実績を合わせた20年見込みは、19年比1.2%増の3823億円。25年には同71.2%増となる6468億円を予測した。調査は、ロボティクス・オートメーション10品目、ロジスティクス・ファシリティ9品目、ラストワンマイル4品目、IoT8品目、AI4品目の市場を分析し、将来を展望した。
ロボティクス・オートメーション、25年には8割増にも
ロボティクス・オートメーションの20年は同1.3%増の458億円、25年は80.3%増の815億円を見込んだ。ピッキングやデパレタイズなど自動化が困難だった工程にロボットの導入が進む。20年はAMRの市場が立ち上がり、作業者の負担削減を目的に注目されている。
ロジスティクス・ファシリティは、ECの利用増加に伴い市場が拡大。立体自動倉庫システムの規模が大きく、市場をけん引している。20年の市場は同0.2%増の2603億円を見込み、25年には同40.9%増となる3658億円市場を予測している。
ラストワンマイルも伸長予想、法整備で参入企業が増加
ラストワンマイルは、分譲マンションを中心とした集合住宅向けの宅配ボックスが市場をけん引している。20年は同3.3%増の124億円、25年には同43,3%となる172億円を予測。物流向けドローンや無人宅配・配送ロボットは、法律の整備や参入企業の増加により、今後もさらに伸びるとみられる。
IoT、AI導入もさらに加速し市場が急拡大
IoTは、20年見込みを同2.2%増の567億円とし、25年には同55.9%増の865億円を予測。
物流向けIoTプラットフォームを筆頭に、工場、倉庫、輸配送、販売までのサプライチェーン全体をカバーするシステムやソリューションの普及により、需要のすそ野が広がっている。物流現場の見える化や業務効率化のニーズが高まっており、今後導入が加速するとみられる。
AIは、省人化を目的に導入が進んでおり、今後市場は急拡大するとみられる。20年は同30.9%増の72億円だが、25年には17.4倍となる958億円と予測した。ECの利用増加に伴い多品種少量の在庫管理やさまざまなサイズの配送物が増加。商品サイズなどを認識するニーズが高まっていることからAI画像認識活用物流システムの需要が増加している。
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