コクヨ(株)はこのほど、個人向けオフィス家具を対象とした2020年の「ECモールサイト(楽天、Amazon、Yahoo!)売上前年比・販売ランキング」を発表した。今年は新型コロナウイルスの影響で働き方が急速に変化した。それを受けて、サイト全体の売上は前年比の約300%。商品別ランキングでは、ベスト5のうち4商品を回転イスが占める結果となった。
4月以降はEC売上が急増、在宅での仕事環境を見直し
6月21日に内閣府が公表した「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によると、全国でテレワークを経験した人の割合は34.6%となり、「ほぼ100%テレワーク」の働き方をしている人も全体の10.5%の割合を占めていた。
コクヨの1月~11月の前年同月売上比を見ると、緊急事態宣言発令後の4月から大きな伸びを見せ、解除後の6月は811%、7月以降も300%前後の売上が続いている。一時的とされていた出社自粛後も、在宅勤務をとり入れ続ける企業が多く、自宅で仕事をするためのスペースづくりや家具などのアイテムの見直しに本腰を入れる人が多いことが考えられる。
回転イスが売上4倍、「仕事に特化した回転イス」のニーズ拡大
商品カテゴリ別売上を前年比で見ると、回転イスが約400%を記録。在宅勤務を始めてみると、普段使いのイスでは姿勢や疲労度に影響が出ることに気付き、オフィスで使用しているような「仕事に特化した回転イス」への需要が高まっていることがうかがえる。
また、デスクも前年比220%の売上。いままではリビングテーブルの一角や、床に座って低いテーブルでの作業が多かった人も、長時間作業するために、パソコンを置いて姿勢を保てる作業スペースを確保するための専用デスクを求める姿が浮かび上がってくる。
約9万円の「ing」が売上トップに
全商品の売上ランキングは、座面が揺れることで座りながら体を動かせる「ing(税抜き8万8000円~)」が1位で33%を占めた。優れた背もたれ調節機能が特徴の「Duora(同7万4000円~)」や、さまざまな姿勢をサポートする機能を持つ「Bezel(同9万5100円~)」といった高機能で高価格帯の商品が各9%で4、5位。この3商品で回転イス売上の半数を超えた。コスパの高い「ENTRY(オープン価格)」の回転イスが24%で2位に入った。
回転イスがベスト5のうち4つを占める結果となったが、次いで注目の高いデスクは、9月に発売された、住宅向けにコンパクトなサイズながら、快適に仕事ができる大容量シェルフデスク「INVENT(オープン価格)」に人気が集まり、デスク売上の85%という大部分を占めた。
コクヨでは11月30日に公式直販ECサイト「KOKUYO Workstyle Shop」をオープン。20年にECモールサイトで人気のあった商品をすべて取り扱っている。「ONもOFFも自分らしく」と、
仕事に集中して取り組むONのスタイル、くつろぎながら過ごすOFFのスタイルを自宅で両立させ、一人ひとりの理想とする働き方や暮らしを叶える商品やコンテンツを紹介している。
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