ビューティーブランドを展開するオルビス(株)はこのほど、アライドアーキテクツ(株)の在日中国人による越境プロモーション支援サービス「BoJapan」を導入し、複数回のキャンペーン実施で在日中国人女性コミュニティ内での話題化や自発的な商品購入を実現した。
天猫・京東など展開中、認知向上へ
オルビスは創業以来、「肌が本来持つ力を信じて引き出すこと」を信念とし、スキンケアの象徴シリーズ『オルビスユー』、飲むスキンケア『オルビス ディフェンセラ』、そして肌と同時に心までもオフモードに切り替えるクレンジング『オルビス オフクリーム』などを展開している。
すでに、中国向け自社ECサイトや中国の大手ECモールである天猫、京東に旗艦店も開設して販売していたが、認知度や売上の拡大で課題を抱えていた。日本以上に口コミが重要視される中国事業拡大に向けた効果的な取り組みを日本から検討する中で、在日中国人を通じて、口コミを狙える可能性があるアライドアーキテクツのプロモーション施策を知った。
サンプリング→口コミ創出
アライドアーキテクツが独自に構築する在日中国人女性コミュニティのメンバーに対し、商品サンプリングを実施することで得られるSNS上への口コミ創出をはじめ、在日中国人女性間での話題化や、アンケートによる商品の訴求方法の確認、ECサイトなどへの口コミの二次活用という効果に注目し、BoJapanの導入実施となった。
中国向けの認知・売上拡大という課題を抱える『オルビスユー』『ディフェンセラ』『サンスクリーン』を対象商品とし、サンプリングキャンペーンを6回実施した。さまざまな商品でキャンペーンを展開することで、コミュニティ内では「オルビス」というブランド自体が話題となり、ブランドや商品に対して熱量の高い状態を形成することができていったという。
徹底した戦略設計でサンプル応募数3倍
中でも、6回中、2回のサンプリングキャンペーンを実施した『ディフェンセラ』に関しては、キャンペーン当選者のうち10%を2回とも当選させることで、飲用期間を長く設定して長期的に商品を飲用した際の口コミの創出も狙う「設計」を行なった。アライドアーキテクツによると、複数回のキャンペーン実施では、こうした設計を行うことで、より多くの訴求ポイントをアピールできる、幅広いバリエーションの口コミを生み出すことが可能になるという。
また、「オルビス」というブランド自体がコミュニティ内ですでに話題になっていたこともあり、『ディフェンセラ』のキャンペーン応募者は、サンプリング予定数に対して1回目が3.1倍、2回目も2.1倍となり、注目を集めていた。
17日間で380件の口コミを創出
こうした取り組みを経て、中国の主要SNS(Weibo、WeChat、小紅書、抖音)で、17日間で約380件の口コミを創出した。さらに、口コミやコミュニティ内で話題化されたことによる会話の盛り上がりから商品が注目され、キャンペーン当選者以外のメンバーも含めて10%にあたる17人が自発的に商品を購入し、合計50個の販売を実現した。
オルビスは、情報発信を狙った施策にとどまらず、実際に商品の購入にもつながったコミュニティの質の高さと効果を評価。継続的に取り組みを進めることにしている。
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