(株)ZOZOがこのほど発表した2020年3月期第3四半期(19年4~12月)連結決算は、売上高が前年同期比2.4%増の918億8700万円、営業利益が同6.0%減の193億8500万円、純利益が同10.9%減の121億7200万円となった。
増税反動や暖冬で成長鈍化
商品取扱高は2538億6700万円で、前年同期比7.8%増となったが、19年10~12月期は942億7800万円と増加分は同0.3%。営業利益も、同42.0%減となる61億3100万円と落ち込んだ。成長鈍化の要因として、商品取扱高は消費税増税後の反動や暖冬による市況悪化の影響を受けた。営業利益に関しては、それらの要因による粗利の未達に加え、スポンサーや特別協賛として関わったPGAゴルフツアーやバスキア展による販売費の増加を挙げた。
販売費、一般管理費は645億4900万円(前年同期比6.8%増)で、商品取扱高に対する割合は25.4%となり、同0.3ポイント低下した。悪化要因として、大型プロモーションの費用とともに、ポイント施策の積極化に伴うポイント関連費の上昇や、商品単価下落に伴う比率増加、物流拠点増加に伴う拠点間移動に係る費用の増加などを挙げている。
3Qまでに100ショップが純増
受託・買取ショップとZOZOUSEDを合わせた「ZOZOTOWN事業」では、取扱高が同7.9%増の2444億5500万円、売上高が同1.2%増の765億4600万円となった。新規出店したショップ数は、53ショップ(純増33ショップ)で、第3四半期までの累計期間では169ショップ(純増100ショップ)となり、期初計画を上回るペースで増加している。
年間購入者数は約815万6000人で、前年同期比では約8万2000人増えたが、前四半期比では約7万人の減少に転じた。会員一人当たりの年間購入金額は約4万7500円。前年同期比で3.4%、前四半期比で0.2%と、それぞれ増加した。
PB事業は59.4%減の約9億円
ユーザー個人の体型に合わせた当社の自社企画アパレル商品を販売するPB事業の売上高は、9億1800万円(前年同期比59.4%減)となった。BtoB事業については、今期からフルフィルメント支援に特化したサービス「Fulfillment by ZOZO」を開始。ZOZOTOWNの出店ブランドを対象にZOZOTOWNと自社ECの在庫一元化を図り、機会損失の最小化をめざす。
PayPayモール取扱高は4億円
19年12月には、ヤフー(株)が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へ出店。まだ全体の0.2%だが、商品取扱高は4億900万円。売上高は1億1400万円だった。他のECモールへの出店は初の試みだったが、ZOZOTOWNに出店している約9割のショップがPayPayモールでも販売するなど、出店状況は好調。従来のZOZOTOWNユーザーとは属性の異なるユーザーとの接点を増やすことで、新たな顧客層拡大をめざしている。
同社は関連して、Zホールディングス(株)=旧ヤフー=が実施していたZOZO株に対する公開買付けが終了し、19年11月20日の決済をもってZホールディングスがZOZO株の50.1%を取得、親会社および筆頭株主となったと明らかにした。1月28日の臨時株主総会でZホールディングスからの取締役一人を選任するとともに、6月の定時株主総会でさらに一人の選任を予定している。
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