2018.06.10 通販系書籍
機能性表示食品 GUIDEBOOK
公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)は、今年4月にスタートした「機能性表示食品制度」を開設する初の刊行物を発刊した。
書籍中ではまず、川口康裕・消費者庁次官と宮島和美・ファンケル代表取締役社長執行委員による対談「機能性表示食品制度への期待と責任」で、「米国のダイエタリーサプリメント制度を参考にして、届出制により企業の自己責任とするため、消費者の選択の幅が広がる」ことや、「健康長寿社会の延伸と成長産業の育成の両立が必要」などと語っている。
次いで「食品の商品パッケージが制度施行でどう変わる?」「機能性表示食品制度とは、どんな制度?」「機能性表示食品の広告4つのポイント」を図解で示した。
そして本論、「徹底解説 機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」に続く。「資料作成時の考え方」、「安全性評価、食経験の評価」、「生産等の体制」、「臨床試験」について、「研究レビュー」について、「容器包装への表示」、「届出の在り方」など70項目について解説し、最後にチェックリスト、フローチャート等が付いている。各ページは、「総論」、「徹底解説」、「Pick UP!」・「知っておきたい」などのコラムで構成されている。例えば、「趣旨・対象食品・対象事業者」のページでは、「Pick UP!」で対象事業者について大企業の中小零細企業も同様にガイドラインを理解し、制度に対応していくことが求められることに言及。「知っておきたい」では、新制度は2年後を目途に見直しを図るため、消費者トラブルにより、締め付けの方向で見直される可能性にも留意すべきことを指摘している。
「届出に係る資料記入例&解説」も掲載。
解説が非常に分かりやすい。
「Q&A」の章は必見だ。例えば、「機能性関与成分以外の成分を表示するとき、製剤設計上の利点や特徴を表現することは可能なのでしょうか?」というQには、「可能です。ただし、誤認させない範囲での記載となります」と回答があり、文例も載っている。
ほかに、座談会「健食業界の成長を促す高きハードル 研究・製造の『現場』はいかに取り組むのか」、「機能性表示食品 届け出された商品一覧一部抜粋)」などが掲載されている。座談会では、「システマティックレビューのハードルがかなり高い」などの声が挙がっていた。
以上のように多角的な視点で分かりやすく解説しているため、健康食品会社には必読の書だろう。
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編集:公益社団法人 日本通信販売協会サプリメント部会
発行:公益社団法人 日本通信販売協会
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