2019.10.03 調査・統計
選べる楽しみが充実…利用したい購入チャネル、ECが上位独占
(株)博報堂の博報堂買物研究所が2日発表した「チャネル別買物体験調査」の結果によると、利用したい買い場ランキングは、1位が「テナント型ECサイト」(69%)、2位が「マーケットプイレス型」(68%)、3位が「食品スーパー」(59%)となった。EC、実店舗の25種チャネルを対象に、関与度や選択意向度にフォーカスしたが、ECの勢いがそのまま反映される結果となった。

TOP10の半数をECサービスが占める
調査は、全国の20代~60代の男女1000人(年代、性別ごとに100人)に対し、3月中旬に実施した。生活者の消費実態やトレンドを研究している買物研究所は、企業の「売る」を、生活者の「買う」から考え、購買行動起点でのマーケティングを実践・提案している。
生活者がどのようなチャネルを好んで利用し、どんな買物体験を求めているのか。利用意向の高いチャネルは、1位「テナント型ECサイト」(69%)、2位「マーケットプレイス型ECサイト」(68%)、5位「動画・音楽の定額制配信」(53%)、6位「食材宅配」(51%)、8位「旅行関連」(49%)と、TOP10の半数を各ECサービスが占め、ECの勢いを感じさせる結果となった。
一方、「食品スーパー」「ドラックストア」「コンビニエンスストア」などのリアル店舗も堅実に支持されている様子もうかがえた。
利用したいチャネルに「楽しめる」「選べる」の要素あり
利用したいチャネルの背景には何があるのか? そこには「楽しめる」「選べる」の2つの要素が浮かび上がった。

「楽しめる」チャネルはECサイトや動画・音楽の定額制配信サービスなど。ECは買物の効率化だけではなく、「利用・購入する際にワクワクできる仕掛けがある」「売り場情報に発見や驚きを感じる」「いる(見る)だけで楽しい」「商品・サービスを選ぶことが好き・楽しい」という、楽しさや驚き、発見がある体験が評価されていた。
一方で、「選べる」チャネルは食品スーパーやドラッグストアなど。「直感的に選びやすい」「深く検討せず、前向きにこれでいいと納得している商品・サービスがある」「商品・サービスを選ぶのは、大した手間ではない」など、リアルなチャネルに行けば、欲しいモノを直感的に選べる点が評価されているようだ。
消費者に「情報過多」でも「情報ほしい」のジレンマ
情報が氾濫する時代、「身の回りの情報が多すぎる」と感じている生活者は約7割。一方「買物の際に、たくさんの情報があるほうが安心」と考える生活者も約7割。双方の意識を同時に持つ生活者は全体の約半数を占めている。
「情報は多すぎるけど、情報は欲しい。楽しめるチャネル、選べるチャネルを求める生活者の動機にはこのジレンマがあるのではないだろうか」と、買い物研究所。
ECを中心とした楽しめるチャネルでは、その場にアクセスしたり、行くだけで得られる楽しさや驚き、発見とともに商品・サービスと出会い、「買いたい」という気持ちを高ぶらせることができる。リアル店舗を中心とした「選べる」チャネルでは、編集された分かりやすいチャネルづくりによって、欲しいモノを直感的に「選べる」という確信を得ることができる。
買い物研究所は、生活者はそれぞれの買物体験を通じて、適切な情報を得つつも情報過剰のストレスを乗り越え、自分にとっての「心地よい買物」を実現している。情報過剰時代、買物における情報ストレスを軽減し、生活者の心地よい意思決定を後押しする仕掛けはますます求められる、と分析している。
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