国内ＥＣ流通総額は１４．５%増の９２１９億円に

　純第２四半期（１９年４−６月）の業績としては、連結売上高は前年純四半期比１３．３%増の３０６４億円、グローバル流通総額は同２５%増の４．５兆円、国内ＥＣ流通総額は同１４．５%増の９２１９億円、楽天カード取扱高は同２６．５%増の２．３兆円、メンバーシップバリューは同２１．３%増の５兆円、広告売上は同１８．１%、楽天証券口座数は同２３．８%増の３４０万口座、楽天銀行講座数は同１５．４%増の７６０万口座となった。

　国内ＥＣ事業の業績は、中間期の売上収益が前年同期比１７．５%増の２２５３億円、物流関連の投資費用もあり営業利益は同１８．６%減の２４１億円となった。純第２四半期業績としては、売上収益が前年同純四半期比で１９．４%増の１１６８億円、営業利益が同１５．１%減の１２１億円となった。

３９８０円で送料無料、「楽天市場の流通額拡大に最良な設定」

　決算説明会の場で、三木谷浩史会長兼社長は期中の総括と今後の展開について言及した。

　楽天市場の送料無料ラインの統一化については「すべての人がハッピーになれるという設定はやはり難しい。その中で、お客さまにとってベストであり、楽天市場の流通額を高めていくために最良な設定である」と説明。「実際に、ラインの設定にあたっては北海道など離島などの扱いはどうするかなど、かなり迷ったポイントもあった。ただ、楽天市場で買い物をしてくれいるお客さまのメリットを最大化するため、税込３９８０円で送料無料を統一ラインにするという体系にした」と話した。

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　楽天市場の流通額を高めるための取り組みとして、ジャンル戦略としてはファッションの強化に力を入れていくことも説明。ファッションジャンル強化の１つの取り組みとして、「東京ファッションウィーク」の冠スポンサーの取り組みがあると紹介した。今年１０月には「楽天ファッションウィーク」として開催される。

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モバイルの料金体系などは９月上旬に大々的に発表？

　もちろん、１０月からいよいよサービス開始となる携帯キャリア事業についても言及。料金体系などについては「まだ公表できる段階ではない。（キャリアの）他社も楽天の動きを様子見しながら料金改定のタイミングを図っているというような報道もあり、当社としても今はまだ手の内は明かさない方針」（三木谷氏）とコメント。ただ、９月上旬にはモバイル領域の発表を行うとし、関心の高いポイントについてお伝えできるのではないか、とも話した。

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フィンテック領域、「銀行口座こそ最強」とし海外での銀行業拡大へ

　そのほかフィンテック（金融）領域については、楽天カード・楽天銀行・楽天証券のクロスユースが広がっているという。「銀行口座が最強、と考えており、さらなる海外事業強化に向けて、台湾での銀行業務認可を取得したほか、米国での銀行業務認可の申請を行っている」（三木谷氏）とも話した。