2023.04.24 調査・統計
ベビー・こども服小売市場、22年は1%増の8200億円と予測
(株)矢野経済研究所がこのほど発表した『ベビー・こども服小売市場に関する調査(2023年)』の結果によると、22年の市場規模は前年比1.0%増の8200億円と予測。コロナ禍の落ち着きから21年比で回復の兆しも、少子化の流れの中、市場は厳しい状況が続いている。

ベビー・こども服の国内小売市場規模推移・予測
ベビー・こども服の国内小売市場規模推移・予測
ここ数年は微増と微減の繰り返し
調査での「ベビー・こども服」は、ベビー、こども用に考案・製造された衣料品(洋服・洋品)を指し、「ベビー(0歳~1歳程度、サイズ50cm~80cm)」「トドラー・キッズ(2歳~6歳程度・園児、サイズ80㎝~120cm)」「スクール・ジュニア(7歳~14歳程度・児童、サイズ120㎝~160cm)」のサイズを対象とした。衣料品以外の雑貨類は含まない。22年12月~23年3月、市場に参入している小売業、卸売業、製造業、その他関連企業に聴取した。
21年の国内のベビー・こども服小売市場規模(小売金額ベース)は、前年比3.1%増の8118億円と推計。市場はここ数年、ほぼ横ばいで推移しながら微増と微減を繰り返してきたが、20年はコロナ禍で大幅な減少となった
21年は、前年の大幅縮小からの反動増もあり回復となったが、19年の水準(9141億円)には戻っていない。国内の出生数減少の中でも市場の規模が大幅に縮小していない背景には、こどもにかけるお金が増えているほか、ベビー・こども服関連専門のチェーン店やカジュアル衣料品店が、ある程度好調だったことが挙げられる。
少子化の影響により微増で推移すると予測
22年は、社会情勢の影響、円安・物価高騰などから、さまざまな商品で値上げが進んだ。23年以降もその傾向は続き、家計にダメージを与えている。食料品以外にも公共料金の値上げ、ガソリン代値上げといった生活インフラに関わる料金高騰が続き、消費者の衣料品に対する購入意欲、購買機会にも少なからず影響を与えていることは確かだ。
その中で、ベビー・こども服市場の関連企業は、物価上昇による取り組みや対策について、価格の維持、改定、見直しなどを進めている。定番品の在庫見直し、新商品の発売時期、価格調整などについては原価上昇分を踏まえながら取り組んでいるケースもあった。PB展開の強化やコスト削減にさらに注力する動きもある。また、販売方法を変更したり、商品価値を下げないような工夫を施したりと、各社はさまざまな対策を行っている。
こうしたことから、22年の国内のベビー・こども服の小売市場規模は、前年比1.0%増の8200億円と、微増を予測した。コロナ禍の落ち着きが回復の一因だが、社会情勢や燃料高騰、物価上昇などに伴う生活インフラへの負荷と立て直しによる影響から、前年からの大きな伸びは期待できない。また、依然として少子化の傾向が続いている点を踏まえると、市場がコロナ禍以前の水準に戻っていくことは厳しく、現状は微増で推移すると予測した。
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