2023.03.06 通販会社
健康雑誌『壮快』のマキノ出版、民事再生法を適用…負債総額15億円
健康雑誌やムックなどを出版する(株)マキノ出版(東京都中央区、室橋一彦社長)は2日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、保全・監督命令を受けた。負債総額は約15億円とみられる。

マキノ出版のホームページより
マキノ出版のホームページより
2021年11月号を最後に『特選街』を休刊
民間調査会社の帝国データバンクや東京商工リサーチの報道によると、申請代理人は植田統弁護士(青山東京法律事務所)ほか1人。監督委員には安藤信彦弁護士(安藤総合法律事務所)が選任された。
同社は、健康・美容分野の雑誌『壮快』『安心』『ゆほびか』をはじめ、男性をターゲットとした家電・カメラ・オーディオ製品などの情報誌『特選街』などを発刊。
『壮快』は健康雑誌の草分けとして知られる。本格的な高齢社会を迎えるなか、健康ブームを背景に、中高年層をターゲットした雑誌や書籍で業績を伸ばし、1996年2月期には約38億円の売上高を計上した。
しかし、デジタル化の進展に伴う出版不況により減収を余儀なくされ、新型コロナウイルスの流行後にはさらに業績が悪化。2022年2月期は売上高が約14億円にまで落ち込み、苦しい経営状況が続いていた。
そうした状況下で、2021年11月号を最後に『特選街』を休刊すると発表。43年の歴史を誇る情報誌の終焉に、インターネット上では読者から驚きの声が寄せられた。
近年はウェブ事業にも注力していたが、業績は改善せず、民事再生法の適用により再建を目指すこととなった。
健康雑誌の特集と広告の微妙な関係
同社ホームページによると、1974年に講談社との共同出資で母体となる(株)マイヘルス社を創立し、月刊誌『壮快』を創刊。77年に(株)マキノ出版を創立した。
79年に月刊誌『特選街』、83年に『安心』を創刊。90年には健康ビデオソフト『壮快・安心の効くビデオシリーズ』の販売を開始した。
95年に『マキノ出版ムック』シリーズの刊行を開始し、月刊誌『ゆほびか』を創刊した。96年には、ムック『巻けばやせる!ダイエットテープ』がミリオンセラーを記録。同年12月に、『壮快』の営業業務を講談社からマキノ出版へ継承した。
2012年にムック『視力が大幅にアップするNo.1自力療法』、15年にはムック『「酢タマネギ」でやせる!病気が治る!』がヒットした。
同社は健康・美容ブームを背景に、次々と雑誌・ムック・書籍でヒット商品を送り出した。その一方で、特集内容と健康食品の広告の関係性が、医薬品医療機器等法(薬機法)に抵触する可能性を指摘する匿名報道もあった。
健康ブームの火付け役として時代をリードした半面、薬機法スレスレの紙面構成は、新規参入した他社の健康雑誌にも影響を与えたと言われている。
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